目次
「フレンチブルドッグの性格は?」
「フレンチブルドッグの飼育のポイントを知りたい」
「寿命はどのくらい?」
フレンチブルドッグのお迎えを検討している方は、上記のような疑問を持っているのではないでしょうか。フレンチブルドッグは小型犬に分類され、国内で人気が高まっている犬種です。飼育を検討する際には、フレンチブルドッグの特徴を理解しておくことが大切です。
そこで今回は、
- フレンチブルドッグの見た目の特徴
- フレンチブルドッグの性格
- フレンチブルドッグの飼育に必要な用品
など、「初めてフレンチブルドッグを飼育する方」に向けて解説します。
フレンチブルドッグの歴史
フレンチブルドッグは、名前の通りフランス原産の犬種です。闘犬として活躍していたブルドッグを品種改良し、小型化した「イングリッシュブルドッグ」が祖先とされています。比較的体の小さいイングリッシュブルドッグをパグやテリアと交配させることで、現在のフレンチブルドッグが誕生しました。
可愛らしい見た目とネズミを獲ることから、19世紀の終わりごろにはフランスの貴族の間で大人気となります。その後、フレンチブルドッグはアメリカに渡り、「コウモリ耳」と呼ばれる大きな耳に人気が集まりました。
フレンチブルドッグは、大正時代に日本へ輸入されました。昭和初期には多くの家で飼育されていましたが、戦争後にフレンチブルドッグの人気は下降していきます。しかし、近年フレンチブルドッグの人気が高くなっており、多くの人に愛される犬種として知られています。
フレンチブルドッグはどんな性格?
フレンチブルドッグは、社交的で遊び好きな性格をしています。攻撃性はほとんどなく、甘えん坊で飼い主のそばにいることを好みます。基本的には穏やかですが、些細なきっかけで興奮のスイッチが入ることがあるので、ある程度のコントロールが必要です。
また、オスかメスかの違いによっても、性格が多少異なります。オスは縄張り意識が強く、ほかの犬にマウントをとりたがるのが特徴です。飼い主にはとても甘えん坊で、何歳になっても子犬のような一面がみられます。
メスは、ややわがままなところがあります。オスよりも自立心があり、飼い主にべったり甘える頻度は少ないでしょう。オスよりも気の強い犬が多く、マイペースな性格をしています。
フレンチブルドッグの特徴
ここでは、フレンチブルドッグの見た目の特徴や毛色、寿命について解説します。
大きさ・見た目
フレンチブルドッグは、小型犬に分類されます。体高は約28〜33cm、体重は約8〜14kgと小型犬のなかでは大きめです。オスとメスには、体格差の違いがほとんどありません。フレンチブルドッグの体格は、個体差が大きいのが特徴です。
鼻が短く、頭や顔には特徴的なしわがあります。頭は大きく、「コウモリ耳」と呼ばれる大きな立ち耳を持っています。体は筋肉質で、特に胸周りが幅広くがっしりとした印象を受けるでしょう。しっぽは生まれつき短く、被毛も短めです。
毛色
フレンチブルドッグの毛色は、4種類に大きく分けられます。それぞれの毛色の特徴を解説します。
フォーン
フォーンは、「子鹿」を指す言葉で、明るい赤茶色の毛色です。色の濃さは個体差が大きく、薄いベージュから濃いブラウンまでさまざまです。
クリーム
クリームは、白色に近い毛色です。ベージュよりも白っぽい色で、犬の表情が分かりやすく人気の毛色です。ただし、犬種の認定を行う「ジャパンケネルクラブ(JKC)」では、公式な毛色として認められていません。
ブリンドル
ブリンドルは、黒色の単色に、褐色などの明るい色が虎の縞模様のように入っている毛色です。胸の部分に「エプロン」と呼ばれる白い縦線が入っていることも多くあります。また足元に入る白い模様は「ソックス」とも呼ばれます。フレンチブルドッグの毛色のなかでは、一番オーソドックスな毛色です。
パイド
パイドは、白または黒のベースカラーに、反対の色の模様が入っている毛色です。まったく同じ模様が入っている犬はいないといわれており、個性的なフレンチブルドッグを探している方に人気です。
平均寿命
フレンチブルドッグの平均寿命は、10~13歳とされています。ほかの小型犬と比較すると、やや短命といえるでしょう。10歳を超えた後の期間を、尊敬と感謝を込めて「フェアリー期」と呼んでいます。
フレンチブルドッグは、鼻が短いため、呼吸器の疾患のリスクが高くなります。腫瘍ができやすいともされており、ほかの犬種よりも短命な原因と考えられます。
国内で確認されているフレンチブルドッグの最高齢は17歳です。
フレンチブルドッグを飼育するときのポイント
ここからはフレンチブルドッグを飼育するときのポイントを4つ紹介します。
- 食事量を管理する
- 夏場の室温に注意する
- 興奮させすぎない
- 社会化を行う
食事量を管理する
フレンチブルドッグは、食欲旺盛な性格をしているので、食事量を管理しないと太りやすい傾向にあります。また、フレンチブルドッグのがっしりとした体型は、太っていても飼い主が気付きにくく、気付けば肥満体型になっていたというケースも多くあります。
フレンチブルドッグは、太ると足腰や呼吸器に負担がかかるので注意が必要です。内臓疾患や高血圧の原因にもなるので、日頃から食事量を管理することは大切です。
フレンチブルドッグの食料の目安は、ドッグフードのパッケージに記載がある給餌量を目安にするとよいでしょう。おやつなどが多い場合は、ドッグフードの量を減らして調整する必要があります。
愛犬が太っているかどうか確認するために、定期的に体重を測ることをおすすめします。
夏場の室温に注意する
フレンチブルドッグは、短頭種と呼ばれる犬種で、気道が狭く湿度や暑さに弱いのが特徴です。体が熱くなり、気道が狭くなると呼吸困難になることもあるため、室温の管理が大切です。
フレンチブルドッグが快適に過ごせる温度は、20~23度程度とされています。湿度は40~60%を保つとよいでしょう。人間にとって、やや肌寒いと感じる室温が、フレンチブルドッグにとってはちょうどよい温度となります。
フレンチブルドッグは室内でも熱中症になる可能性があります。室内には、湿度もわかる温度計を用意することを推奨します。
こちらの記事では、犬の熱中症対策を紹介しています。ぜひチェックしてみてください。
➤愛犬の熱中症対策とは?住まいの暑さ対策とおうすめグッズまとめ
興奮させすぎない
フレンチブルドッグには、興奮しやすいという特徴があります。飼い主が普通に遊んでいるつもりでも、興奮のスイッチが突然入ることがあるので注意しましょう。
一度興奮のスイッチが入ってしまうと、飼い主でも止めることが難しい場合があります。そのため、愛犬の興奮のスイッチが入りやすいタイミングを見極めて、興奮する前に落ちつかせることが大事です。
散歩中にほかの犬をみて興奮しそうであれば、犬と距離を取る。また、飼い主と遊んでいる最中に興奮のスイッチが入りそうなときは、遊びを中断して愛犬を伏せさせるなどの対策が効果的です。
愛犬が小さい頃から、興奮をコントロールできるように練習するとよいでしょう。
社会化を行う
フレンチブルドッグは、興奮するとほかの犬や人に攻撃的になることがあります。そのため、子犬の頃に社会化をしっかりしておくことが重要です。
社会化とは、生後3~14週の頃に人間社会に慣れるための力を養うことです。この時期にさまざまな経験をすると、大人になっても問題行動が起きにくい犬に成長します。また、多くの刺激に触れ合うと、興奮しにくくなるというメリットもあります。
子犬のうちからさまざまな場所に連れていき、さまざまなにおいや音、人、犬と触れ合う機会を作りましょう。
フレンチブルドッグとの暮らしに揃えたい飼育用品
ここからは、フレンチブルドッグとの暮らしに必要な用品を3つ紹介します。
- ペット用ウェットシート
- ハーネス
- ケージまたはサークル
それぞれフレンチブルドッグにおすすめの商品も紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
ペット用のウェットシート
ペット用のウェットシートは、フレンチブルドッグの顔のしわの汚れを落としたり、食後に口を拭いたりとさまざまな場面で活躍します。とくにフレンチブルドッグは、しわの間の汚れをケアしないと、雑菌が繁殖しニオイの原因となります。
フレンチブルドッグは肌が弱い犬が多いため、犬の肌に優しい成分で作られたウェットシートを使用するとよいでしょう。
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成分の99.5%が純水で作られたウェットシートです。ペットにも優しい天然除菌成分配合で、体に付いた汚れをしっかり落とします。ノンアルコール・ノンパラベン・無香料で犬が舐めても安心です。
ハーネス
フレンチブルドッグは、気管が弱いため、散歩には首輪よりハーネスがおすすめです。ハーネスであれば、犬が引っ張ったときでも、気管に負担がかかりにくいというメリットがあります。
また、フレンチブルドッグは皮膚が弱く、ハーネスがこすれて肌が赤くなってしまうことがあります。ハーネスを選ぶ際には、クッション性が高く柔らかい素材のものを選ぶとよいでしょう。
ここでは、フレンチブルドッグにおすすめのハーネスを2つ紹介します。
背中側にハンドルが付いているハーネスです。クッション性のある素材を採用。通気性もあるため、犬の皮膚への負担を軽減できます。3か所あるバックルにはすべて安心ロックが付いており、外れる心配がありません。愛犬の皮膚への負担を軽減したい方におすすめです。
全面に反射素材を使用したハーネスです。夜道でも車のライトに反射するため、愛犬の安全を確保できます。体を包み込むデザインで、散歩中にずれにくいのが魅力です。脇の下のバックルを留めるだけなので、簡単に装着ができます。
ほかにも散歩のときの便利グッズは、こちらの記事で紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。
➤【犬の散歩】必須アイテムから便利なアイテムまで定番・最新グッズを紹介!
ケージまたはサークル
フレンチブルドッグは、甘えん坊の性格をしており、分離不安になる犬もいます。分離不安とは、飼い主と離れることに大きなストレスを感じ、体調を崩したり、ずっと鳴き続けたりする心の病気です。
分離不安にならないようにするためには、犬が安心できる空間を提供し、日頃から飼い主さんのいない時間を作ることが大切です。フレンチブルドッグを飼育する際には、ケージまたはサークルを使用して、愛犬が安心できる寝床を作りましょう。
フレンチブルドッグのケージは、幅120cm以上、高さ60cm以上あるものがよいでしょう。また、フレンチブルドッグはあごの力が強く、木材でできたケージやサークルを破壊する可能性があります。そのため、ケージまたはサークルは、壊れにくい素材のものを選ぶことをおすすめします。
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屋根が取り付けられるサークルです。屋根は半分開閉できるので、愛犬の出し入れにも便利です。全面のパネルはフルオープンにしたまま固定できるのもポイント。トレーだけ引き出せるので、掃除も簡単です。
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サークル・ゲート・仕切りと3通りの使い方ができるサークルです。プラスチック製で水に強いため、丸洗いができます。ドアは手前にも奥にも開くことができるので、愛犬をスムーズに出し入れが可能です。
フレンチブルドッグと楽しく暮らそう!
フレンチブルドッグは、社交的で遊び好きな性格をしています。攻撃性はなく、飼い主と寄り添って暮らすことを好む犬種です。ただし、フレンチブルドッグは、急に興奮のスイッチが入ることがあるため注意が必要です。
フレンチブルドッグは、短い鼻に「コウモリ耳」と呼ばれる大きな耳が特徴です。がっしりとした体型に大きな顔をしており、国内でも人気の高い犬種と言えます。
フレンチブルドッグは、しっかりとしつけを行うと、飼い主のよきパートナーになってくれるでしょう。フレンチブルドッグの飼育を検討している方は、ぜひ犬種の特徴を理解してかお迎えしてみてください。
こちらの記事では、犬を迎え入れる際の準備や心構えなどを紹介しています。犬を迎え入れようと決めたら、ぜひチェックしてみてください。
この記事を書いたペットとの暮らしの専門家