目次
犬にとっても熱中症は命にかかわるとても危険な症状です。
室内にいる犬が熱中症になってしまうの?と疑問に思われたことはありませんか?
熱中症の症状を見た目だけで判断するのは難しいという方も多いのではないでしょうか?
愛犬はしゃべることができませんので、ちょっとした体調の変化に飼い主様が早く気付いてあげなければなりません。
そこで今回は
・熱中症になった時の初期症状
・熱中症になりやすい状況
・熱中症対策の方法
・住まいの暑さ対策
について解説いたします。
熱中症とはどんな状態?
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熱中症とは、
・直接日光にあたっておこる日射病
・高温の場所に長時間いることでおこる熱射病
これらの症状をまとめて「熱中症」といいます。
屋外だけでなく、室内で何もしていなくても発症することがあるので気をつけましょう。
犬の熱中症の初期症状とは?
犬が熱中症になった時の初期症状として、・呼吸が荒く心拍数が多い
・落ち着きがない
・よだれが多い
・水を飲まない
・食べ物を食べない
・ぼーっとしてふらふらしている
・横になって起き上がろうとしない
などが挙げられます。
こちらを確認することで、熱中症になっているかどうかの判断ができます。
こんな場合はすぐ病院へ!
初期症状で正しい処置ができなかった場合や異変に気付くのが遅くなった場合は、・泡をはく
・痙攣
・嘔吐
・意識がなくなる
・歯ぐきが白くなる
・舌が青紫になっている
・目や口の粘膜が充血する
などの症状が現れます。
気付いたら直ちに応急処置を行いつつ、獣医師の診察を受けましょう。
愛犬が熱中症になったときの応急処置について
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1. 涼しい場所に移動する
・日陰のある場所・扇風機のあたる部屋
・クーラーの効いている部屋
2. 愛犬の身体を冷やす
保冷剤、氷、または氷水の入ったビニール袋を用意し、愛犬の体に当てて身体を冷やしましょう。冷やす部位は、頭・首・脇の下・背中・お腹・後ろ足の付け根あたりなど太い血管が通っているところを中心に冷やしてあげましょう。
保冷剤や氷の用意がない場合は、愛犬の体に少しずつ水をかけてあげ、涼しい場所に移動させてあげましょう。
注意点
愛犬の身体へ一度に大量の冷水をかけると、急激に血管が縮まってしまい症状が悪化する恐れがあります。冷やしすぎにも注意しましょう。熱中症になりやすい状況とは?
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1. 閉めきったお部屋でのお留守番
夏の閉め切った部屋の温度は、約35〜40℃、真夏の場合だと50℃まで上がることがあります。命に関わる危険性があるので、暑い部屋の中で犬を飼育することは絶対にやめましょう。
2. 老犬・持病をかかえていること
もともと病気を持っている、歳をとっている犬たちは免疫力が低くなっているため、体力がある犬に比べ、暑さに耐えにくくなっています。3. 室内の温度・湿度が高すぎること
犬は人間のように大量の汗をかき、体熱を発散することができません。ではどのようにして発散するのかというと、口を開きハァハァと荒い呼吸をする「パンティング」によって体熱を発散します。
湿度が高い環境では呼吸の水蒸気を気化しにくく、うまく体熱を発散することができません。
室温とともに湿度も適切に調節してあげることが重要となります。
犬の平均体温は人間より高く、38〜39℃程度です。体温が40℃超えると危険な状態となってしまい、42℃で死に至る恐れがあります。
熱中症対策の方法
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1. 室温と湿度を管理する
犬にとって快適な室内の温度は21~25℃前後、湿度は45~65%程度です。夏の室温は上昇しやすいため、留守番の際にはエアコンを使用して室温や湿度を一定に保ってあげましょう。
2. 常に水が飲めるように置いておく
置きっぱなしの水はどんどんぬるくなってくるので、可能であれば2~3時間に一回水の交換をしてあげましょう。3.身体を冷やせるアイテムを用意する
・クールベスト・ひんやりマット
・首用冷却タオル
・水を凍らせたペットボトル
水を凍らせたペットボトルを使用する際、タオルをまいて愛犬のそばに置いておくと良いでしょう。
4.風通しを良くする
扇風機やサーキュレーターを使用し風通しをよくすることで、部屋の空気が循環され均等に涼しくなります。ただし、犬の体に直接あたると体が冷えすぎてしまい、逆に体を壊す原因となりますので、風向きには十分気をつけましょう。
5. 日陰をつくる
特に身体の毛が黒い犬は要注意。日の光を吸収しやすいため十分に気をつけましょう。6. サマーカットにしてあげる
アンダーコートがある犬種や毛量の多い犬種は、気温上昇に伴いサマーカットにすることで、風が地肌まで通りやすくなり体温が上がりにくくなります。ただし気をつけるポイントとして、皮膚に直接紫外線を浴びてしまうと皮膚の温度があがり、体内に熱がこもります。
なので長時間外にいる場合や、日向ぼっこをする際は涼しい場所でこまめな休憩をとるようにしましょう。
7. 散歩は涼しい時間帯に行く
散歩に行くときは早朝、夜など涼しい時間帯に行くようにしましょう。特にパグ、フレンチブルドッグ、ボストンテリア、シーズー、チワワ、ペキニーズなどの短毛種に分類される犬種は、体と地面の距離が近くなるため熱を吸収しやすく、熱中症になるリスクが高いと言われています。
犬は暑さに弱い生き物です。しっかりと対策を行い、熱中症にならないように気を付けましょう。
住まいの暑さ対策方法のポイント
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1.屋内ではエアコンをフル活動
屋内で犬を飼っている場合、エアコンを上手く活用することが大切です。犬は気温だけではなく、湿度の高さにも弱い動物です。そのため、部屋の湿度にも十分気を配りましょう。
エアコンの設定温度は、犬種によっても多少異なりますが、18度~25度が望ましいです。
そして、湿度は60%を超えないことです。
エアコンの「除湿」モードを活用するなどして調節しましょう。
また、エアコンで犬の体が冷えた時には、犬が自分で体を温められるよう、毛布のようなものを近くに置いてあげるのもよいでしょう。
2. 屋外では直射日光を避けて!
屋外で過ごすとき、愛犬の居場所を風通しのよい日陰に設置し、できるだけ直射日光があたらない工夫をしましょう。また、犬の習性で土を掘るなどして自ら冷気のある場所を探します。そうした習性も考慮しながら、犬が少しでも快適に過ごせる環境を整えましょう。
年々日本の夏の暑さは 厳しくなっています。お住まいの地域にもよりますが、基本的に屋外で愛犬を飼育するのは大変危険です。
熱中症の危険だけでなく、日本でも愛犬がさらわれたり、いたずらされてしまう事件が起こっています。
できる限り屋内で飼育する方が安全です。
3. 水分補給はこまめに
犬が水を飲むのは「喉が渇いた時」だけではなく、「体温を下げるために飲む」という理由もあります。こまめな水分補給ができるよう、愛犬の飲み水の管理をしっかり行うことも重要です。
常に十分な量の新鮮な水を飲めるように管理しましょう。
水をあまり飲みたがらない犬でも、氷はガリガリと喜んで食べる犬もいます。
最近ではペット用のスポーツドリンクも流通しているので、愛犬の好みに合わせてあげるのもよいでしょう。
また、飼い主さんが留守にする時は、犬が水をこぼしても大丈夫なように、多めに水を用意するなど、犬が十分に水分補給できるよう気をつけましょう。
犬の暑さ対策におすすめのグッズ3選
1. 長時間外出には冷感タオルを!
海や山など、愛犬と長時間外出する機会が多くなる夏。特に長時間外出する時におすすめなのは「冷感タオル」です。
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保冷剤は溶けてしまうと冷気を失ってしまいますが、
冷感タオルは何度でも水をかければ冷気が復活するので、
繰り返し使うことができます。
外出先でもタオルに水をかけて絞って振るだけ!
簡単に首元を冷やすことができる便利グッズです。
最近では100均でも販売されていますが、
ペット用の冷感タオルはバンダナ風になっていて、
首輪の上からもうまく巻けるようになっているのでおすすめです。
![](https://www13.a8.net/0.gif?a8mat=3N604N+CZDANM+2HOM+BWGDT)
2. 天然素材で安心! 大理石のひんやりボード
夏の暑い日にも、犬が安心してくつろげるマットとして人気なのが、「大理石のひんやりボード」です。
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肌にもやさしい素材です。
また、耐久性の高い大理石なので、犬が噛んだり引っ搔いたりしても、
壊れにくい商品です。
気温が少し落ち着いた日にはエアコンを使わずに、
大理石マットだけで過ごす犬も多いようで、
節電にもなると人気の商品です。
3. 肉球クリームで愛犬の足裏を守ろう!
夏のアスファルトは熱を吸収し、温度の上昇が激しいです。そのため60℃を超えることもあり、犬の足にも大きな負担をかけてしまいます。
夏のお散歩は涼しい時間帯にされている方も多いかと思いますが、
日中でなくても、熱がこもった状態のアスファルトを歩いていると、
肉球がダメージを負ってしまいます。
そこで、犬の足裏をやさしくケアできると人気の商品が「肉球クリーム」です。
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![](https://www18.a8.net/0.gif?a8mat=3N604N+CZDANM+2HOM+BWGDT)
無添加・無香料で、みつろうや亜麻仁油など、100%天然素材で作られているので、
愛犬が舐めても安心です。
まとめ
犬の熱中症はときに命にかかわる場合があります。ペットと共にハッピーライフを過ごすためにも、 室内温度の調節・水の確保・涼しい環境など、少しでも過ごしやすい居場所を作るようにしましょう。また、飼い主様が少しでも早く愛犬の異変に気付くことで、まさかの事態を防ぐことにつながります。ぜひ参考にしてみてくださいね。この記事を書いたペットとの暮らしの専門家