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猫を多頭飼いするときに、猫同士の相性について気になる飼い主さんは多いのではないでしょうか。
「もう1匹欲しいけれど、先住猫と仲良くやってくれるだろうか」
「保護した猫とうちの猫の相性はどうだろう」
「ケンカばかりしていたらどうしよう」
猫の相性は、性格や年齢差、性別によって「合う」「合わない」がある程度判断できます。
この記事では、先住猫との相性の良い組み合わせについてご紹介しながら、多頭飼いを始める前の心構え・準備するものなどについて解説していきます。
【猫を多頭飼いする前に】飼い主の心構え
猫の数が増える分だけ、責任が大きくなる
生き物を飼う以上、飼い主は愛情をかけて最後まで面倒をみる義務がありますが、猫の数が増える分その責任は大きくなります。
飼い主側の受け入れ態勢が整っていないにもかかわらず、安易に猫の数を増やすようなことをすれば、猫も飼い主も不幸になりかねません。
猫が生涯安心して暮らせるよう、多頭飼いを検討する際には次の4つのポイントについて確認しておきましょう。
①経済的余裕があるか
日常的なエサ代やトイレなどの消耗品をはじめ、寝床や爪とぎ、キャットタワーなど猫が暮らすための環境を整えたり、猫が遊ぶためのおもちゃを用意したり・・・・・・猫を飼うにはあらゆる場面でお金がかかります。
そして、去勢・避妊手術、毎年のワクチン接種や病気のときなど、猫の体調管理においても対応できる「経済的な余裕」が必要となってきます。
②時間的余裕があるか
猫は、犬のように毎日散歩に連れていったり、定期的にトリミングする必要がありません。
(※長毛種など一部の描種を除く)
そのため比較的手がかからないイメージがありますが、自宅でのこまめなブラッシングは必要です。
ほかにも、健康管理に気を配ったり、体調が悪い時には病院に連れて行ったり・・・・・・。
当然ながら猫を育てていくための手間が発生します。
また、猫は(特に若いうちは)毎日遊びたがりますし、撫でてほしいときには甘えてきます。
猫にとって飼い主とのスキンシップはとても大切な時間です。
飼い主が、お世話や愛情表現のための手間暇を費やせる「時間的な余裕」があるかどうかも重要です。
③住環境が整っているか
自宅の部屋数に合わない頭数を飼ってしまうと、猫はストレスを感じやすくなり結果的に不幸にさせてしまう可能性があります。
そこで知っておいていただきたいのが、猫の頭数の上限。
猫が自由にのびのび暮らすために、基本的には「部屋数-1」が飼育可能な頭数といわれています。
猫1匹を飼う場合は、1K以上の間取りが目安です。
(※「(数字)K」とは部屋数+キッチンの略です。)
さらに隠れられる場所やリラックスできる場所など、猫それぞれが安心してくつろげるための「住環境が整っているか」も大切です。
④災害時の避難方法が確立しているか
猫を2匹以上飼う場合、災害時の避難方法について検討しておく必要があります。
・キャリーバッグ(リュックタイプがおすすめです)
・避難経路の確認
・防災グッズの準備(エサやポータブルトイレなど)
飼い主と猫が安全に避難できるよう、「災害時の避難方法」について家族で話し合っておきましょう。
関連記事:電車移動におすすめ!失敗しない猫用リュック型キャリーバッグの選び方
猫にとって「多頭飼いに適した年齢」がある
基本的には何歳の猫であっても、時間をかけてしっかりとケアしてあげることで他の猫と一緒に暮らせるようになりますが、特に周囲の環境や他の猫に慣れやすい「多頭飼いを始めるのに適した年齢(月齢)」というのがあります。
猫が社会化できる期間に飼い始めるのがベター
猫は自分以外の猫と暮らすことで社会性を身につけていきます。
人間や他の動物との適切な社会行動を学習し、周囲の環境に適応していくことを「社会化」といいます。
猫の「社会化期」は生後2週から7週までとされており、この期間に人や仲間の猫とかかわることで情緒が安定し適応しやすくなります。
多頭飼いするなら、この生後2週~7週ころまでの子猫がベターです。
また、猫の飼育の中でも難しいのが「噛み癖」のしつけですが、他の猫とのじゃれ合いの中で噛む力加減を学ぶことができます。
お互いに噛んだり噛まれたりすることで、噛み癖を治す効果も期待できます。
出典:環境省 子犬と子猫の適正譲渡ガイド
猫同士の相性の組み合わせ
猫はそれぞれ個性があり、相性も様々です。
縁あって巡り合った猫だからこそ、多頭飼いするときには猫同士がお互いストレスなく過ごせるように、相性の組み合わせについて確認しておきましょう。
一番相性の良い組み合わせは「血縁関係」
親猫や兄弟姉妹の猫同士は、一番相性がよい組み合わせです。
生まれた時から一緒に過ごしてきたため、成長してからも良い距離感で過ごすことができるでしょう。
その他のポイントは性格・年齢・性別
血縁関係以外での相性をはかるポイントは次の通りです。
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多頭飼いの向き・不向きについて、それぞれのポイントごとに解説します。
①:性格
多頭飼いOKなタイプ
多頭飼いに向いている性格は「人懐っこさ」です。
例えば、来客時でも動じることなくむしろ自分から知らない人に歩み寄っていくような性格の猫は、多頭飼いしても他の猫とうまくやっていけるタイプです。
また、離乳まで兄弟猫など他の猫と一緒に暮らしていた経験がある猫も、社会化できているので多頭飼いに向いています。
多頭飼いNGなタイプ
神経質で独占欲の強い猫は、あまり多頭飼いに向いているとは言えないでしょう。
このような猫は、臆病なので来客の際には警戒しそそくさと姿を隠してしまいます。
独占欲が強いと、飼い主の愛情を独り占めできないことから慢性的なストレスを感じ、体調を崩す可能性があります。
②:年齢
多頭飼いOKな組み合わせ
子猫×子猫
年齢が低い猫ほど順応性が高いため、子猫同士は多頭飼いに大変適しているといえます。
お互いが良い遊び相手になって仲良くなってくれるでしょう。
猫同士の年齢差は小さいほど相性が良く、最大でも4~5歳差程度が理想的です。
多頭飼いNGな組み合わせ
シニア猫×子猫
シニア猫と子猫の場合、活動量に大きく差があるため一緒に飼う場合は注意が必要です。
身体機能が落ちてきているシニア猫にとって、元気いっぱいじゃれついてくる子猫の存在は大きな負担になります。
また食事も、健康な猫であってもシニア猫と子猫では食べられる種類が異なります。
場合によっては住み分けが必要になってくるでしょう。
③:性別
多頭飼いOKな組み合わせ
オス×メス
成猫のオスとメスの組み合わせは比較的相性がよい組み合わせです。
ただし、交配する予定がない場合は必ず避妊・去勢手術を受けさせておきましょう。
多頭飼いNGな組み合わせ
オス×オス
一般的に、相性が悪い組み合わせとして「オス同士」が挙げられます。
オスは縄張り意識が強いため、他の猫が入ってきた時にケンカが起きやすいのです。
しかし、これも猫の性格や去勢手術の有無にも影響されるため一概には言いきれません。
月齢が若いときに去勢手術を済ませたオス猫は、比較的穏やかな性格のまま成長することが多く、他の猫も容易に受け入れられる傾向があります。
メス×メス
対して「メス同士」の場合、縄張り意識がオスほど強いわけではないため仲良くなりやすいと言われることが多いですが、実はそうとも限りません。
メスの猫は神経質なタイプが多く(先述した「性格」でも触れましたが)そのような猫は多頭飼いには向いていないため、メス猫同士で双方とも神経質なタイプの場合は仲良くなることは難しいと考えられます。
出典:環境省 犬や猫の複数頭・多頭飼育を始める前に
【事前準備①】猫の多頭飼いで必要なものと環境づくり
多頭飼いするときに、最低限必要なものは次の3つです。
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【必要なもの】トイレと食器とケージを準備する
トイレは「猫の頭数+1」が理想的
猫のトイレは共用できますが、頭数よりも多い数のトイレを用意してあげましょう。
一般的に、猫の頭数+1つ分が理想的です。
キレイ好きの猫は、他の猫が使用した後のトイレは基本的に使うことはありません。
気に入らないトイレで排泄するくらいなら我慢してしまうこともあり、それが病気につながる恐れがあります。
①トイレは複数個設置すること
②排泄物はこまめに取り除くこと
③定期的にトイレ本体を洗い清潔な状態を保つこと
猫の数が多いほど、トイレは汚れやすくなります。
多頭飼いだからこそ衛生面には気を配り、猫たちがいつでも気持ちよくトイレを使えるようにしてあげましょう。
関連記事:猫のシステムトイレ節約法。木質ペレットでコストもニオイも削減!
新入り猫専用の飲食用の器を用意
猫の健康状態を大きく左右するのがエサです。
体格や健康状態によって与えるエサの内容や量、質は変わります。
新しい猫を迎える際には、その猫専用の器を用意して食事管理をしましょう。
給餌器や給水器には、陶磁器タイプやステンレス製、自動のものなどいろいろな種類があります。
猫によっては食事方法や水飲み方法にこだわりがある子も多いため、猫それぞれのタイプに合わせて好みの器を見つけてあげましょう。
関連記事:猫の自動給水器|循環式のメリット・デメリット!お手入れしやすいコードレスポンプがおすすめ
多頭飼いにケージは必須
猫1匹だけで飼っていたときには必要がなくても、2匹以上で多頭飼いする場合に準備しておきたいものが「ケージ」です。
先住猫と新入り猫の引き合わせのときに必要なだけでなく(引き合わせの方法については後述します)、来客時や災害時の一時避難場所として使えます。
また、体調不良の際に他の猫から隔離する場合でも活用できます。
このケージは、最下段に2つ扉が付いているタイプなので、掃除やごはんの出し入れがしやすく便利です。
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【環境づくり】先住猫と新入り猫、それぞれがくつろげる部屋に
猫1匹だけで暮らしていたときには、家全体がその猫のテリトリーでした。
そこに一緒に暮らす猫が増えることは、先住猫にとっては自分の縄張りが脅かされてしまうことになります。
プライベート空間をつくってあげる
先住猫と新入り猫がお互いに快適に過ごすためには、適度な距離感を保てるようそれぞれのプライベートな空間をつくってあげる必要があります。
押し入れやクローゼットの中、家具の上など、可能な範囲で猫が自由に行き来できる場所を提供してあげましょう。
家が狭い場合でも、工夫次第で猫にとっての「快適な空間づくり」を実現できます。
キャットタワーやキャットステップなどを設置
猫は高い場所が大好きです。
キャットタワーや背の高い家具で遊べる環境をつくってあげることで、家の中で適度に運動できるだけでなく、猫同士がお互いの距離を保つための居場所にもなります。
キャットウォークやキャットステップがあれば、さらに理想的です。
関連記事:【おしゃれなキャットタワー】北欧インテリアに合う!おすすめ12選
家の中での猫の動線を考える
エサの場所、トイレの場所、寝る場所など、猫が行き来しやすいように家の中のレイアウトを工夫しましょう。
猫は何か不自由なことがあると食べることや排泄を我慢してしまう生き物なので、スムーズに移動できるよう、目的の場所へは2方向からアクセスできることが望ましいです。
そして何より一番大事なことは「猫にとって危険なものは排除して、整理整頓してあげる」ということです。
【事前準備②】健康状態を確認する
猫の多頭飼いを始める際には、新入り猫と先住猫それぞれの体調を確認しましょう。
新入り猫側のケア
ウイルス検査
新入り猫がこれから健康に暮らしていくために、まずは猫自身の健康状態を把握しておきます。
病院にいって必ず健康診断をしてもらいましょう。
去勢・避妊手術
交配の予定が無い場合には、できるだけ早い段階での避妊・去勢手術をおすすめします。
月齢が低いと受けられませんので、施術の時期については獣医師と相談してください。
関連記事:【体験談】猫の避妊・去勢手術の時期や費用、病院の選び方や術後のケア
先住猫側のケア
いつもと違った様子はないか
つい新入り猫側のみに気を取られがちですが、先住猫の健康チェックも怠らないようにしましょう。
新しい猫を迎え入れることは、先住猫にもストレスがかかります。
体調が悪化することも考えられるため、先住猫の健康が優れない場合には、無理に多頭飼いを始めることは避けましょう。
新入り猫・先住猫ともにワクチンとノミ・ダニ予防を
室内飼いの場合でも、ワクチン接種は欠かせません。
特に多頭飼いする場合は、他の猫との接触があるため必ず接種するようにしましょう。
また、保護猫やもともと外飼いしていた猫には必ずと言っていいほどノミやダニが寄生しています。
先住猫にうつさないためにも、新入り猫・先住猫ともに病院でノミ・ダニ除去の薬を処方してもらいましょう。
新入り猫を迎え入れた後も、注意深く様子を確認する
新入り猫も先住猫も、それぞれが新しい環境に慣れるまではストレスなどで体調を崩す恐れがあります。
いつも以上に注意深く猫たちの様子を確認し、体調不良の際にはそれぞれの猫を隔離するなど臨機応変に対応できるようにしましょう。
先住猫と新入り猫を対面させるときの流れと注意すること
猫同士を対面させるときには「焦らずゆっくり」が鉄則です。
どんな猫でも、初めて会った知らない相手には警戒します。
可能であれば、トライアル期間を設けて様子をみてあげるとより安心です。
最初は別々の部屋で過ごす
新入り猫を迎え入れるときには、すぐに先住猫と引き合わせるのは避け、まずは新入り猫が新しい環境や飼い主に慣れるための時間を作ってあげます。
最初は別の部屋で過ごして、少しずつ慣れさせていきましょう。
匂いでお互いの存在を認識させる
新入り猫が新しい家の環境に慣れてきたら、匂いによってそれぞれ相手の存在を知らせます。
タオルや寝床にしている毛布など、先住猫と新入り猫双方の匂いが付いたものをお互いの近くに置いてみましょう。
初めて対面させるときには、新入り猫はケージに入れる
先住猫と新入り猫を初めて対面させるときには、新入り猫はケージに入れたままで扉の鍵は閉めておきます。
タオルやブランケットなどでケージの一部を覆い、新入り猫がケージの外からの視線から逃れるために隠れられる場所を作ってあげることも忘れずに。
ケージの中に小さな段ボールを入れてあげるのも良いかもしれません。
最初はお互いに威嚇する場合もありますが、しばらく様子をみてみましょう。
威嚇しなくなり、お互いにリラックスした状態になるまで、新入り猫はケージの中で過ごしてもらいます。
完全に慣れるまで、留守中はケージで過ごしてもらう
先住猫と新入り猫がお互いに慣れてきたら、ケージの扉を開放して自由に行き来させてみます。
猫たちの様子次第で、場合によっては再びケージに戻したり、別室に移動させたりといった対応が必要となるでしょう。
焦らずゆっくり慣れてもらうことが大切です。
またしばらくは、留守番をさせる際にも(いざというときに対応できないため)新入り猫にはケージで過ごしてもらいましょう。
爪は切っておく
徐々に慣れてきて先住猫と新入り猫が一緒に遊ぶことが増えてきた場合、興奮して猫パンチを繰り出したり取っ組み合いをしたりすることもあるでしょう。
ケガを防止するためにも、日頃からこまめに爪を切ってお互いを傷つけないようにしてあげることも必要です。
関連記事:爪切りが苦手な猫に試したい!できるだけスムーズに切るアイデアと心得
どんなときも「先住猫ファースト」で接する
猫たちへの接し方について飼い主が心得ておきたいのは、「先住猫のケアを優先してあげる」ということです。
新入り猫に飼い主の愛情を取られたと感じた場合、嫉妬心から新入り猫を攻撃したり、ストレスを感じ体調を崩してしまうことがあります。
一見、新入り猫が可哀想に思えるかもしれませんが、最初から「先住猫ファースト」で接していれば新入り猫も自然と「そういうもの」として受け入れてくれます。
また、人に慣れていない新入り猫の場合、先住猫と飼い主との関わり方を見せることで「この人間は優しい、信頼できる」ということを印象付け、安心させる効果もあります。
先住猫を優先しながら、愛情は平等に注いであげましょう。
ケンカをした場合
しばらくは様子を見る
猫同士がケンカをした場合、飼い主にとってはケンカのようにみえる姿も猫たちにとってはじゃれ合いで遊んでいるだけの場合もあるため、最初は様子を見守ります。
しかし、ケガをしたり威嚇が激しいときには仲裁に入りましょう。
その際には、決して大声で怒鳴ったり手をあげてはいけません。
猫に恐怖心を与えてしまい情緒不安定になり、さらに攻撃的になってしまう恐れがあります。
おもちゃやおやつなどで気をひいて2匹を引き離し、弱い猫には逃げられる場所を確保してあげましょう。
どうしても相性が合わない場合は、住み分けをする
どう頑張っても相性が悪く、ケンカばかりで猫同士の反りが合わない場合には「住み分け」を検討します。
戸建ての場合は1階と2階に分けて、平屋やマンションの場合は廊下で間仕切ってお互いが干渉しない工夫をしてあげましょう。
住み分けに便利な「にゃんがーど」
家の中で住み分けをする際に便利なのが「にゃんガード」です。
画像引用:ねこ工房 「にゃんがーど」
主に猫の脱走防止用として玄関などに設置されることが多い商品ですが、廊下や階段で仕切れば簡単に住み分けできます。
壁や天井に穴をあける必要がないので、賃貸でも安心です。
猫同士が顔を合わせることなく、それぞれ平和に過ごせるようになります。
関連記事:【AMILIE建材設備】愛猫におすすめ猫ちゃん専用脱走防止扉-にゃんがーど-
【体験談】多頭飼いで良かったこと・苦労したこと
ここからは、筆者が実際に猫2匹を多頭飼いして感じた「良かったこと」「苦労したこと」についてご紹介します。
良かったこと①:社会性が身につく
筆者宅の猫たちは一緒に生まれた兄妹猫なので、生後2か月で我が家に来た頃から2匹でじゃれ合ったり追いかけっこをしたりしていました。
猫同士の関わり合いの中で、お互いの距離感やじゃれつくときの力加減などを自然と体得していったのだと思います。
成長した今では、飼い主にじゃれつくときでもちゃんと力加減をわきまえて甘噛みしてくれます。
(ときどき興奮して本気で噛むときもありますが・・・・・・)
良かったこと②:運動不足が解消される
室内飼いの猫は、野良猫など外で暮らす猫に比べて行動範囲が狭く、運動不足になりがちです。
1匹だけだと飼い主がかまってあげる必要があるのですが、それにも限界がありますよね。
その点、多頭飼いされている猫たちは追いかけっこやじゃれ合いを通じて身体を動かす機会があるので、運動量が増えるのです。
筆者宅の2匹の猫たちも夕方頃や朝早くに家中を走り回り、毎日のように大運動会を繰り広げています。
そのおかげか、今まで獣医さんに猫たちの体重について指摘されたことはありません。
(※太りやすいかどうかは猫それぞれの体質にもよります。)
良かったこと③:寂しくない
猫は孤高なイメージがありますが、実は結構寂しがりやです。
長時間留守にしていると、帰宅した際にはかなりの熱量でスリスリと甘えてきてなかなか離れようとしません。
その点、多頭飼いであれば飼い主が留守の間も遊び相手がいるので、寂しさを紛らわすことができます。
良かったこと④:とにかく可愛い!
猫1匹だけでも可愛いのはもちろんですが、猫同士がじゃれ合う姿は本当に愛らしく癒されます。
これは理屈ではないですね。
そして猫にも個性があり、それぞれ違った可愛さがあります。
例えば我が家の場合、オスの小次郎は物怖じせず人懐っこい性格。
メスの小町は警戒心が強くかなり臆病。
どちらも飼い主に対してはとても甘えん坊です。
それぞれに別の魅力があり、一緒に暮らしていて飽きることがありません。
猫の数だけ可愛さも倍増です!
苦労したこと①:消耗品の減りが早い
エサやシステムトイレのチップ・ペットシートなど、毎日使う消耗品などの減りは早くなります。
そのほか、毎年接種しているワクチンやノミ・ダニ予防の薬などそれぞれ猫の数だけ必要になるので1匹で飼うよりも当然お金はかかってしまいます。
苦労したこと②:病気のとき
どちらか一方が体調を崩したとき、多頭飼いだと隔離させることが難しい場合があります。
我が家のケースだと、特に困るのが薬をあげるとき。
尿路結石を患ったことがあるオスの小次郎は療法食のみしか食べられず、それ以外のおやつなどはドクターストップがかかっています。
メスの小町が体調不良の際には薬をちゅ~るに混ぜてあげるのですが、ちゅ~るが食べられない小次郎を隔離させるのは至難の業。
すぐに匂いを嗅ぎ付けてきてしまうので、毎回苦労しています。
苦労したこと③:ヤキモチを妬く?
どちらか一方を撫でていると、もう一方がヤキモチを妬いて間に割り込んでくることが多々あります。
その際は同時に撫でてあげるか、それぞれ1匹ずつ個別に時間をとって思いっきり甘やかしてあげるようにしています。
苦労したこと④:成長してから仲が悪くなった!?
小さい頃は、寝るときなど常に一緒に身を寄せ合っていた2匹。
成長と共に1匹で好きなように過ごすことが多くなったメスの小町に対し、いつまでも少年の心を忘れない甘えん坊のオスの小次郎とで、2匹の距離感に変化が出てきました。
小町(体重3kg)は小次郎(体重5kg)との体格差のせいで押しつぶされることが多くなったためか、一緒に寝ることを拒否するようになり、小次郎が近づくと必ずといっていいほど「シャー!」と威嚇し、猫パンチするようになってしまいました。
一緒にくっつきたい&遊びたい小次郎のしょんぼりした姿は、見ていて少し不憫に思えるほどです。
それでもときどき小町から小次郎にじゃれついたり、シャーシャー言いながらも追いかけっこをしていたり、一定の距離を保ちながら飼い主の布団の上で一緒に寝ていたりと、お互い適度な距離感で関わりながら過ごしています。
まとめ
猫の多頭飼いは1頭飼いとは違う面で注意しなければならないことが多く、責任も重くなります。
それをデメリットと感じ多頭飼いを諦めてしまう方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、よくよく見れば普段猫1匹を飼っている日常の延長線上で出来ることばかりです。
大変なことも多いですが、猫の数だけ飼い主が貰える幸せも大きいのが多頭飼いの魅力です。
猫同士の相性や個性を大切にしながら、猫たちとの暮らしを楽しんでくださいね!
この記事を書いたペットとの暮らしの専門家