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犬の無駄吠えはなぜ起こる?原因から「やめさせ方」まで徹底解説

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目次
    この記事を書いた人
    中村貴子
    宅地建物取引士、アロマ検定1級、ヨガインストラクターの資格を取得。(黒柴/男の子)

    「急に吠えるようになった」「近所迷惑になっていないか不安」——犬の無駄吠えに悩む飼い主さんは少なくありません。

    しつけが悪いのか、ストレスや病気なのか、原因がわからないまま対処しても改善しにくいのが現実です。

    この記事では、犬が吠える本当の理由から今日からできるやめさせ方、住環境でできる近所迷惑対策まで根本改善の方法をわかりやすく解説します。

    犬の無駄吠えは「問題行動」じゃない!まず原因を正しく知ろう

    犬の無駄吠えは「問題行動」じゃない!まず原因を正しく知ろう

    無駄吠えをやめさせるためには、まず原因を正しく知ることが欠かせません。

    ここでは、犬が吠える理由と無駄吠えの主な原因、病気の可能性について解説します。

    本能と無駄吠えの違い|そもそも犬はなぜ吠えるのか?

    犬が吠えるのは、人にとっての「言葉」と同じ役割を持つ、ごく自然な行動です。

    嬉しい、怖い、知らせたい、守りたいといった感情や意思を伝えるため、本能的に吠えます。

    もともと犬は、外敵の接近を仲間に知らせ、群れを守るために吠える動物でした。

    しかし、現代の生活環境では、インターホンや車の音、通行人の気配など、犬にとって刺激が非常に多くなっています。

    その結果、本能が過剰に反応して吠えてしまう状態が「無駄吠え」と呼ばれているのです。

    無駄吠えの主な原因7つ

    犬の無駄吠えの主な原因は、次の7つです。

    ① ストレス
    運動不足、刺激の少ない生活、飼い主さんとのコミュニケーション不足などが続くと、吠えることで不満や緊張を発散しようとします。

    ② 退屈・暇つぶし
    留守番の時間が長い、遊びが足りないなどエネルギーを持て余していると、ちょっとした物音にも過敏に反応しやすくなります。

    ③ 恐怖・不安
    雷、インターホン、知らない人や犬などへの恐怖心が、吠えという形で表れることがあります。

    ④ 要求吠え
    吠えたらかまってもらえた、食べ物をもらえたなどの経験が積み重なると、「吠えれば願いが通じる」と学習してしまいます。

    ⑤ 興奮しやすい性格・犬種傾向
    警戒心が強い犬種や活発な性格の犬は、刺激に対して反射的に吠えやすい傾向があります。

    ⑥ 飼い主さんの反応
    吠えたときに声をかける、抱き上げるなどの行動が、結果的に吠えを助長してしまうケースも少なくありません。

    ⑦ 住環境の影響
    人通りが多い、外の音が響きやすい住宅など、音刺激の多い環境は無駄吠えを悪化させやすい要因になります。

    このように、無駄吠えは「性格のせい」や「しつけ不足」だけで片づけられるものではなく、生活環境や心の状態が大きく関わっている行動だということがわかります。

    病気や体調不良の可能性もある?

    無駄吠えが急に増えた、これまでと明らかに様子が違うと感じた場合は、体調不良や病気の可能性も視野に入れる必要があります。

    例えば、関節や内臓の痛み、視力や聴力の低下によって不安が強まり、吠えが増えることも。

    また、シニア期に入った犬では、認知機能不全症により昼夜逆転や意味のない吠えが目立つこともあります。

    しつけや環境を見直しても改善が見られない場合やひどい吠え方になった場合は、早めに動物病院を受診することが大切です。

    【シーン別】愛犬はどのタイプ?無駄吠えがひどくなる原因と対策

    【シーン別】愛犬はどのタイプ?無駄吠えがひどくなる原因と対策

    犬の無駄吠えは、いつ・どこで・何に反応しているのかによって原因も対策も大きく変わります。

    ここでは、特に悩みの多い4つのシーン別に、原因と対策を見ていきましょう。

    インターホン・来客に吠える

    インターホンに吠える犬は非常に多く、その多くは警戒心や縄張り意識が原因です。

    突然鳴る大きな音と「知らない人が家に入ってくる」という状況が重なり、反射的に吠えてしまうのです。

    過去に来客時に強く興奮した経験が記憶に残っていると、その印象が引き金となって吠えやすくなるケースもあります。

    【対策】
    チャイム音に慣らす音慣れトレーニングや、来客時にクレートや別室で落ち着ける環境をつくることが効果的です。

    散歩中に他犬・人に吠える

    散歩中に吠える場合、恐怖・不安・社会化不足が原因になっていることが多くあります。

    他犬との接触経験が少ないまま成長した犬や過去に怖い思いをした犬は、身を守るために吠えて距離を取ろうとします。

    リードを引っ張られることで、さらに緊張が高まることも。

    【対策】
    無理に近づけず、落ち着いてすれ違えたら褒めるなど、「吠えずにいられた経験」を少しずつ積み重ねていくことが改善につながります。

    留守番中に吠える

    留守番中の無駄吠えは、分離不安や退屈、エネルギー不足が原因になっているケースが多いです。

    飼い主さんが外出すると強い不安を感じ、吠えることで気持ちを落ち着かせようとします。

    特に生活リズムが不規則な犬ほど起こりやすい傾向があるといえるでしょう。

    【対策】
    外出前にしっかり運動させる、知育おもちゃを活用する、短時間の留守番から段階的に慣らす
    ことが有効です。

    夜中・早朝に吠える

    夜中や早朝に吠える場合、生活リズムの乱れや環境音への反応、要求吠えが原因として考えられます。

    昼間に寝すぎて夜に眠れない、外の車や人の気配に反応してしまうケースも少なくありません。

    吠えると飼い主さんが反応してくれる経験が続くと、要求吠えとして定着することもあります。

    【対策】
    昼間の活動量を増やす、就寝前に軽い運動を取り入れる、寝床の位置を見直す
    などで改善が期待できます。

    今日から実践!犬の無駄吠えをやめさせる基本のしつけ・トレーニング

    今日から実践!犬の無駄吠えをやめさせる基本のしつけ・トレーニング

    無駄吠えのやめさせ方には、感情的に叱るのではなく「正しい伝え方」と「日々の積み重ね」が欠かせません。

    ここでは、今日から実践できる基本の考え方と具体的なトレーニング方法を紹介します。

    「無視」と「ごほうび」を正しく使う基本ルール

    無駄吠え対策の基本は、「吠えたら無視」「静かにできたらごほうび」というシンプルなルールです。

    犬はとても賢く、自分の行動の結果から学習します。

    吠えたときに声をかけたり目を合わせたりすると、それだけで「反応してもらえた」と認識してしまいます。

    一方、吠えずに落ち着いていられた瞬間におやつや声かけで褒めることで、「静かにしているといいことがある」と理解できるようになります。

    最初は少しの成功でも大げさなくらい褒めることが、改善の近道です。

    「怒鳴る」「抱き上げる」などやってはいけないNG対応

    無駄吠えに悩んでいると、つい大きな声で叱ったり慌てて抱き上げたりしてしまいがちです。

    しかし、これらの行動は逆効果になることが多いので要注意。

    怒鳴ると犬は「一緒に吠えてくれる」と勘違いすることがあり、抱き上げると「吠える=甘えられる」と学習してしまいます。

    また、タイミングのズレたごほうびも混乱の原因になります。

    吠えがひどいときほど、感情的になるのではなく一貫した対応を意識することが大切です。

    吠えない行動を教えるトレーニング方法

    無駄吠えを減らすためには、「吠えない状態」を練習する時間を意識的につくることが重要です。

    例えば、人や物音に反応しそうなタイミングで「おすわり」や「まて」を入れ、落ち着いていられたら褒める方法があります。

    また、チャイムを小さく鳴らす、音の発生源から離れた部屋で練習するなど、刺激の少ない状況から少しずつ環境に慣らしていくことで、吠えずに対応できる場面が増えていきます。

    大切なのは、失敗させない状況から始めて、成功体験を積み重ねること。

    焦らず続けることで、犬の行動は必ず変わっていきます。

    今すぐ静かにさせたい!応急対処&防止グッズの使い方

    今すぐ静かにさせたい!応急対処&防止グッズの使い方

    今すぐ吠え声を止めたい場面では、正しい対処と便利なグッズの使い分けが重要です。

    ここでは応急対応の方法と、防止グッズとの上手な付き合い方を解説します。

    一時的に静かにさせたいときの対処法

    来客中や深夜など、どうしても今すぐ静かにさせたい場面では、環境を変えて意識をそらすのが基本です。

    クレートに移動させる、音の出る場所から離す、窓を閉めて外の刺激を遮断するだけでも吠えは落ち着きやすくなります。

    また、興奮しやすい犬の場合は、静かに知育おもちゃを与えることで気持ちを切り替えられることもあります。

    ここで大切なのは、吠えた直後に抱きしめたり、声をかけたりしないこと。それだけで「吠えれば構ってもらえる」と学習してしまうからです。

    無駄吠え防止グッズは本当に効果ある?

    無駄吠え防止グッズには、主に次のような種類があります。

    • 吠えると首元に振動や無臭のスプレーで刺激を与える首輪タイプ
    • 吠え声に反応して超音波を発する首輪型・置き型タイプ
    • フェロモンやアロマ成分で気持ちを落ち着かせるリラックス系タイプ
      (首輪・ベッドやクレートに使うスプレー・部屋全体に広げる拡散型など)

    など

    これらは、「吠えにくい環境を一時的につくる補助的アイテム」としては効果が見込めます。

    ただし、グッズを使っただけで無駄吠えの原因そのものが消えるわけではありません。

    あくまで、しつけや環境調整の「サポート役」として考えることが大切です。

    グッズだけに頼ると失敗しやすい理由

    グッズだけに頼ってしまうと、犬は「なぜ吠えなくなったのか」を理解できないままになります。

    その結果、グッズを外した瞬間に元通りになったり、別の場面で吠えがひどくなるケースも少なくありません。

    無駄吠えは「道具で止めるもの」ではなく、環境・しつけ・飼い主さんの関わり方で変えていくもの。

    グッズはあくまで補助役として使い、根本対策と並行して取り組むことが成功への近道です。

    近所迷惑を防ぐ!住環境からできる「音の対策」と最新防音アイテム

    無駄吠えの悩みを「犬だけの問題」として終わらせず、住環境そのものを見直すことも大切です。

    ここでは、実際の建材・住宅設備から、防音効果のあるアイテムを4つ紹介します。

    窓からの音漏れを防ぐ最短ルート|内窓リフォーム「プラマードU」

    窓からの音漏れを防ぐ最短ルート|内窓リフォーム「プラマードU」

    プラマードU は、今ある窓の内側にもう一枚窓を取り付ける内窓リフォーム

    外窓と内窓の間に空気層を作ることで、防音・断熱・結露対策になるのが特長です。

    実例では外からの音を約15dB低減できるケースもあり、これは「騒音がほぼ半分に感じられるレベル」に相当します。

    街の車や人の声、近所の生活音などが窓を通じて入りやすい住宅では、内窓リフォームは防音対策として非常に有効。

    窓から侵入する生活音が減ることで外の物音に反応して吠えにくくなり、吠え声の外への音漏れも抑えやすくなります。

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    吠えの引き金を断つ|チャイム音対策に「宅配ボックス コンボ」

    吠えの引き金を断つ|チャイム音対策に「宅配ボックス コンボ」

    宅配ボックスコンボ は、配達員の訪問などの「来客のたびに鳴る音」を減らせる宅配ボックスです。

    多くの犬が「チャイム=来客=警戒対象」として敏感に反応するため、このような音そのものを減らす住環境の改善は、吠えの「引き金」を断つための非常に現実的な手段といえるでしょう。

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    壁からの反響音を吸音|「パーフェクトバリア吸音パネル」

    壁からの反響音を吸音|「パーフェクトバリア吸音パネル」

    パーフェクトバリア吸音パネルは、壁や天井に貼ることでペットの鳴き声や生活音の反響・音漏れを抑えることができるアイテムです。

    室内で犬が吠えたとき、その音が壁や天井で反響・拡散するのを防ぎ、音を吸収・軽減してくれます。

    特にマンションなど壁や床の遮音性が低い場合の補強として有効でしょう。

    DIYで簡単に設置できるので、「住環境の防音対策として初めて導入する建材」としてもおすすめです。

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    家全体の防音対策|住宅用塗料「ガイナ」

    家全体の防音対策|住宅用塗料「ガイナ」

    ガイナ は、住宅の内壁や外壁、屋根などに塗ることで、遮熱・断熱・防音・消臭・空気質改善まで見込める多機能塗料

    特殊セラミックを主成分とし、塗るだけで建物の断熱性と音の透過・反射性を高められるのが大きな特徴です。

    特に音に対しては、「外からの騒音の侵入を抑える」「室内の生活音やペットの鳴き声の漏れを和らげる」効果が見込めるとされています。

    密集住宅地やマンションなど周囲への音漏れに敏感な環境で、壁や天井の塗装だけで手軽に防音対策できる手段として有効です。

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    犬の無駄吠えは「しつけ×環境」で必ず軽くできる

    犬の無駄吠えは「しつけ×環境」で必ず軽くできる

    犬の無駄吠えは、性格や年齢、犬種だけで決まるものではありません。

    正しいしつけと音や刺激を減らす住環境の工夫を組み合わせることで、吠える回数や声の大きさは確実に減らすことができます。

    飼い主さんの関わり方と環境づくりを整えれば、愛犬の無駄吠えは必ず改善されるはずです

    この記事を書いたペットとの暮らしの専門家
    中村貴子
    宅地建物取引士、アロマ検定1級、ヨガインストラクターの資格を取得。(黒柴/男の子)