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目次
愛猫を観察していると、1日中ずっと寝てばかり。
「これって、大丈夫なの?」と、疑問に感じたことはありませんか。
猫は人間よりもはるかに長い時間を眠りに費やす動物で、よく寝るのは正常なことです。
しかし、年齢や体調によって睡眠時間は大きく変わり、異常が隠れている場合もあります。
この記事では、子猫・成猫・シニア猫の年齢別の睡眠時間の目安から、快適に寝るための環境づくりや病気のサインまで詳しく解説します。
猫の睡眠時間のきほん
猫は、平均して1日に12〜16時間寝るといわれています。
子猫やシニア猫は20時間近く寝ることもあり、睡眠は体力回復や健康維持に欠かせない大切な行動です。
猫の睡眠時間が長い理由
猫はもともと、狩りで一気にエネルギーを使う肉食動物です。
獲物を捕まえる時には短時間で大きな体力を消耗するため、効率よく回復する必要があります。
野生では獲物がいつでも手に入るわけではないので、余計な体力を使わずエネルギーを温存する習性が身につきました。
飼い猫は狩りをする必要もなく安全な環境で暮らしていますが、その本能は変わらず、1日の多くを睡眠にあてて休む傾向があります。
人と猫の睡眠サイクルの違い
人は数時間単位のまとまりで深い眠りに入りますが、猫は15〜30分ほどの短いサイクルで浅い眠りと深い眠りを何度も繰り返します。
猫は昼夜を問わず小刻みに眠るため、人間からは「1日中寝ている」ように見えるのが特徴です。
また、猫は気分や時間帯に合わせて快適な場所を探し、ソファや窓辺、ベッドなどで場所を変えて眠る傾向があります。
こうした柔軟な睡眠スタイルは、安全で心地よく過ごすための知恵といわれています。
【年齢別】猫の睡眠時間の目安
猫の睡眠時間は年齢とともに変化します。
子猫は成長のために長時間眠り、成猫は活動と休息のバランスをとり、シニア猫は体力低下でさらに睡眠時間が増えるのが一般的です。
子猫(0〜1歳)の睡眠時間
子猫は体の成長が著しい時期であり、骨格や筋肉、内臓の発達や免疫機能の強化に多くのエネルギーを必要とします。
そのため、1日18〜20時間近く眠ることも珍しくありません。
よく眠ることで成長ホルモンの分泌が促され、健康な発達につながります。
ほとんど起きている時間が少なくても正常であり、しっかり眠ることは健康の証です。
ただし、遊びへの反応が極端に乏しかったり、食欲が低下していたりする場合には、注意が必要です。
成猫(1〜7歳)の睡眠時間
成猫の平均睡眠時間は14〜16時間程度とされ、活動と休息をバランスよく取りながら暮らしています。
遊びや食事のリズム、さらには天候や飼い主さんの生活習慣によっても睡眠のパターンは変化します。
健康な成猫は日中に適度に眠り、夕方から夜にかけて活発になることが多いです。
生活環境によっては昼夜逆転する場合もありますが、健康で食欲や元気があれば問題はありません。
シニア猫(7歳以上)の睡眠時間
シニア猫は体力や代謝が低下し、活動量が減るため睡眠時間が長くなります。
20時間近く眠ることもあり、活動の減少自体は加齢に伴う自然な変化です。
ただし、「食欲が落ちている・体重が減っている・動きが鈍い」といった症状を伴う場合には注意しましょう。
腎臓病や甲状腺機能低下症など、シニア猫に多い病気が隠れている可能性があるため、睡眠時間の変化は健康チェックにおける大切なサインとなります。
個体差や環境による違い
猫の睡眠時間は、個体差や環境によっても変わります。
遊び好きで運動量が多い猫は活動時間が長く、結果として睡眠がやや短くなる傾向があります。
一方、穏やかな性格の猫や高齢の猫、室内飼いで刺激の少ない環境にいる猫は長く眠ることが多いです。
猫種によっても差があり、例えば、活発なアビシニアンとおっとりしたペルシャでは睡眠リズムに違いが見られます。
飼い主さんの生活スタイルも猫の睡眠に影響を与えるため、環境全体を考慮することが大切です。
猫の睡眠時間で注意したいポイント
猫の睡眠は、健康のバロメーターです。
寝過ぎや眠れないといった異常が見られる場合には、加齢だけでなく病気やストレスが関係している可能性があります。
猫がいつも寝ている
猫がいつも以上に寝ていたり、急に長時間眠るようになったりした場合、加齢による自然な変化であることも考えられますが、病気やストレスが隠れている可能性も否定できません。
腎臓病や糖尿病、甲状腺疾患などの病気は、眠気や活動量の低下を伴います。
単に「よく寝る猫」と思い込んで放置すると、病気の発見が遅れる危険性もあります。
寝過ぎの状態が急に始まったり元気や食欲の低下を伴う場合は、早めに受診を検討しましょう。
猫があまり寝ない
猫の睡眠時間が極端に短かったり眠りが浅い状態が続いたりする場合は、注意が必要です。
痛みや体調不良のほか、騒音などによるストレスや生活環境の乱れが原因で眠れないことがあります。
また、猫が夜に活発になって寝ない場合は、日中の運動不足や生活リズムの崩れが大きく影響しているかもしれません。
睡眠時間が多少短い程度であれば、遊びや環境改善で解消するでしょう。
しかし、常に落ち着かず、眠れない様子や食欲不振を伴う場合は、病気の可能性もあるため受診するのが望ましいです。
動物病院の受診を考えるべきサイン
睡眠時間の変化に加えて、「食欲不振・急激な体重減少・呼吸の異常・頻繁に隠れる」といった行動が見られる場合は、何らかの病気を疑いましょう。
猫は体調不良を隠す習性があるため、飼い主さんが小さな変化を見逃さないことが大切です。
特に、「急に変化した」「長期間続いている」といった睡眠異常は病気のサインである可能性が高いため、早めに動物病院で相談することが健康維持につながります。
健康な猫の睡眠の特徴
健康な猫の正常な睡眠とは、浅い眠りと深い眠りをバランスよく繰り返し、普段の行動や食欲と調和がとれている状態を指します。
正常な睡眠のパターン
健康な猫は浅い眠りと深い眠りを繰り返し、丸まったり伸びたりとリラックスした姿勢で眠ります。
浅い眠りでは、耳やひげがピクピクと動き、寝ながら呼びかけに反応することもあります。
一方、深い眠りでは、周りの音にまったく気づかないほど熟睡します。こうした自然なパターンが見られることは健康の証です。
逆に、ぐったりして反応が鈍かったり、常に落ち着かない様子で眠れなかったりする場合は、健康上の問題やストレスを疑いましょう。
睡眠と一緒に観察したいサイン
猫の健康状態を判断する際は、睡眠だけでなく食欲や体重、行動を合わせて観察することが大切です。
1日中ずっと眠っているように見えても、普段通り食事をし、遊びや排泄も正常であれば問題は少ないでしょう。
しかし、寝る時間が極端に増えたり減ったりし、それに伴って食欲不振や体重減少、遊びへの関心の低下が見られる場合は異常を疑うべきです。
複数のサインが重なっていることに気づくことで、病気の早期発見につながります。
睡眠時間を記録してみよう
毎日の睡眠時間や起きている時間帯を簡単にメモするだけでも、小さな変化に気づきやすくなります。
アプリや手帳に記録しておけば、病気の早期発見の手がかりとなるだけでなく、動物病院での診察時に有益な情報を提供できるでしょう。
特に、慢性的な疾患が疑われる場合やシニア猫の健康管理では、睡眠の記録が大きな役割を果たします。
日常の生活を記録しておくと、飼い主さんにとっても安心につながります。
猫をぐっすり寝かせる方法
猫が安心して熟睡するためには、「快適な寝床・適切な環境・十分な遊びと運動」を組み合わせることが大切です。
安心できる寝床を用意する
猫は、静かで落ち着いた環境があればこそ、深い眠りにつくことができます。
人や物音に邪魔されない場所に、柔らかい寝床を用意しましょう。
箱型のベッドやキャットハウスのような囲まれた空間、キャットタワーなどの高い場所がおすすめです。
外敵から襲われる心配がなく、安心して身を隠せる場所を模した環境が愛猫の快眠につながります。
寝床は複数設置して選べるようにすると、猫の気分や季節に合わせて最適な場所を選びやすくなります。
室温・湿度・光を管理する
猫は人よりも暑さ寒さに敏感なため、室温や湿度の調整は欠かせません。
夏は涼しく風通しをよくし、冬は暖かく乾燥しすぎないように配慮しましょう。
昼間は自然光を取り入れて活動リズムを整え、夜は暗さを保つことで体内時計が安定します。
床暖房はじんわりと温かく乾燥しにくいため、猫にとって快適な環境作りに役立ちます。
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日中の遊びや運動を取り入れる
猫は、日中に十分に遊んでエネルギーを発散する習慣をつけると、夜に深く眠ることができます。
狩猟本能を満たす遊びが効果的で、猫じゃらしやボール、キャットタワーを使って積極的に運動させるとよいでしょう。
特に、疲れ知らずの若い猫や活動的な猫は、運動量の不足が夜の不眠や騒ぎにつながる傾向があります。
また、遊びを通じて飼い主さんとスキンシップをとることは、猫に安心感を与え、快眠にもつながります。
頭数や季節ごとに工夫をする
複数飼いの場合、猫同士の相性や関係性によって睡眠環境が大きく左右されます。
仲の悪い猫をずっと近い場所で過ごさせるとストレスになるため、個別の空間に寝床を確保することが望ましいです。
また、季節によって快適な環境も変わります。
夏はひんやりとしたマットや通気性の良い寝具、冬は毛布やこたつなどを取り入れると、1年を通して愛猫が快適に眠れる環境を整えることができます。
【まとめ】睡眠時間は猫の健康のバロメーター
猫の睡眠時間は年齢や個体によって異なり、1日の大半を眠って過ごすこともあります。
よく眠ることは健康の証ですが、急な激しい変化や食欲・体重の異常を伴う場合は病気のサインかもしれません。
大切なのは、飼い主さんが「普段との変化」や「違和感」に早く気づくことです。
ぜひ今日から、愛猫の睡眠を少し意識的に観察してみましょう。
もし、気になることがあれば、早めに動物病院に相談してください。
質の良い眠りを守ることが、愛猫の健康寿命を延ばす第1歩になります