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【専門家監修】愛犬家のための絨毯の選び方7つのポイント|おすすめ絨毯も紹介

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    この記事を書いた人
    舘 明奈
    動物看護師統一認定機構認定 動物看護師・ペットケアアドバイザー等多数資格保有
    (パピヨン/男の子)
    愛犬家のみなさんは、部屋の絨毯にどのようなものを使っていますか?

    「おしっこやうんちの失敗でニオイや汚れが気になる」「絨毯の糸がほつれてすぐボロボロになる」などのお悩みを抱える飼い主さんもいるのではないでしょうか。

    さまざまな形・素材・毛足・デザインの絨毯がある中、どれを選べばいいのか迷う方も多いでしょう。

    この記事では、元動物看護師で17年間愛犬と暮らしている飼い主でもある筆者が、絨毯の選び方よくある悩みの対処お手入れ方法など、徹底解説します。

    絨毯の選び方7つのポイント

    絨毯の選び方7つのポイント
    犬がいる家で絨毯を選ぶときに、どのような観点で選ぶのがいいのか?ここでは7つのポイントから解説をします。

    素材|洗いやすくて丈夫なものを選ぶ

    犬がいるおうちには、洗いやすい・丈夫・水分を吸収しにくいという特徴がある素材の絨毯がおすすめです。

    絨毯の素材には化学繊維天然繊維があります。

    化学繊維の場合、ナイロンポリプロピレンがいいでしょう。頑丈・吸水性が低いという特徴があり、洗ったあとも速く乾きやすい素材です。

    天然繊維はウールがおすすめです。ウールは撥水性に優れているため、犬がおしっこをしたり水をこぼしたりしても、絨毯に染み込みにくいといわれています。

    毛足の長さ|短毛・長毛それぞれの特徴を解説

    絨毯の毛足の長さは、短毛・長毛の2つのバリエーションがあります。

    それぞれの特徴を見ていきましょう。
    短毛の絨毯 毛足が短く密集している。
    ホコリや毛が絡まりにくく、掃除機をかけやすい。
    遊び毛が出にくい。
    クッション性が低く硬く感じやすい。
    長毛の絨毯 フワフワとした触り心地でクッション性がある。
    保温性が高く冬場は暖かさを維持しやすい。
    豪華な見た目。
    ホコリや毛が絡まりやすい。

    掃除のしやすさや清潔感を考えると、犬がいる家では短毛の絨毯がおすすめです。

    長毛の絨毯も毎日丁寧に掃除機をかければきれいな状態を保てますが、ゴミやフケなどが内部に入り込みやすく、ダニが発生しやすいというデメリットがあります。

    短毛の絨毯なら、ゴミなどが内部に入り込むことも少なく毛も絡まりにくいです。毛足が密集しているものが多いため、犬が爪をひっかけたりつまずいたりしにくいというメリットもあります。

    毛足の種類|爪が引っかかりにくいカットパイルがおすすめ

    絨毯の毛足の種類には、ループパイルカットパイルがあります。

    毛足が輪になっているものがループパイル、毛足がカットされた状態になっているものがカットパイルです。

    犬がいる家ではカットパイルがおすすめです。爪が引っかかりにくいため、絨毯がほつれたり犬が爪をひっかけてケガをしたりするリスクが低いというメリットがあります。
    ホームタイル
    中でもおすすめなのは、「ホームタイル」という製品のカットタイプです。カットパイルの丈夫さを備えながら、滑りにくくクッション性が高い造りになっています。

    ズレに強いため、元気に走り回る愛犬がいるご家庭にもおすすめです。

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    裏地の構造|滑り止め有りの絨毯で転倒・負傷防止

    絨毯がめくれたりズレたりしやすいと、愛犬の転倒・負傷につながる場合があります。

    絨毯を選ぶ際は、滑り止めの有無についてもよく見ておくといいでしょう。

    滑り止めシール滑り止めマットなどを絨毯の下に敷くのもおすすめです。

    お手入れのしやすさ|毛や汚れの取りやすさを見る

    絨毯のお手入れのしやすさは、以下のポイントを意識して見てみてください。
     
    • 部分洗い丸洗いができるか
    • で洗えるか
    • 毛が絡みにくい素材か(例:ナイロン、ポリプロピレンは毛が絡みにくい)
    • 掃除機がかけやすいか(掃除機に吸い取られにくい厚めの生地・ゴミが入り込みにくい短毛のものがおすすめ)

    汚れの目立ちにくさ|濃い色・柄ありのものは汚れが目立ちにくい

    愛犬の粗相や食べこぼし、吐き戻しなどは、きれいに拭き取ってもシミが残ってしまうことがあるでしょう。

    薄い色・淡い色・無地の絨毯はシミや汚れが目立ちやすいです。

    シミや汚れが残っても目立ちにくい絨毯を選ぶなら、濃い色柄ありのものがおすすめです。

    ニオイ・菌・ダニを防ぐ加工

    犬の毛やよだれがついた絨毯は、菌やダニの温床になる場合があります。また、繁殖した菌や犬の皮脂などによってニオイが染みつくことも。

    菌やダニは、飼い主さんと愛犬ともに健康への悪影響を及ぼす原因になります。

    絨毯は抗菌・防臭・防ダニ加工のものがおすすめです。

    【よくある悩み別】対処法と絨毯選びのコツ

    【よくある悩み別】対処法と絨毯選びのコツ
    ここでは、犬がいる家庭でよくある絨毯の悩みとその対処法、絨毯選びのコツをまとめました。

    悩み①絨毯におしっこ・うんちをしてしまう

    愛犬が絨毯におしっこやうんちをしてしまった場合は、以下のように対処しましょう。
     
    1. コップ1杯の熱湯を汚れた場所にかける
    2. 雑巾・ペットシーツ・キッチンペーパーなどで押し当てたり叩くようにしたりして水分を吸い取る
    3. 2~3回繰り返す

    熱湯以外にも、お湯で湿らせたタオルを汚れた場所に置いて、上から押しあてるように叩いて汚れをタオルに吸収させる方法もあります。

    おむつの装着・トイレトレーニング・しつけなどで対策しつつ、絨毯の工夫をしていきましょう。

    【おすすめの絨毯の種類】
    • パズルタイプのもの(ジョイントマット)
    • タイルカーペット
    • 染み込まない素材や防水素材
    • 洗濯機で洗えるタイプ

    悩み②ニオイが染みついている

    愛犬のよだれ体臭などのニオイは絨毯に染みつきやすいです。

    シー・ズーやビーグルなど、犬種によっては皮脂の分泌が多く鼻にツンとくるような不快なニオイになってしまうこともあります。

    シャンプー泥パック・ハーブパックなどで愛犬の定期的なお手入れをしつつ、ニオイが染みつきにくい絨毯や床材を選ぶのがおすすめです。

    【おすすめの絨毯の種類】
    • 防臭性に優れたもの
    • 布ではないタイプのカーペットやフロアタイル、クッションフロア

    悩み③絨毯をかじる・食いちぎる・掘るなどでボロボロにする

    犬が絨毯を破壊するような行動をとるのは、性格・しつけ不足・気を引きたい・ストレスなど、さまざまな原因が考えられます。

    犬が嫌いな味が付いたしつけ用のスプレーをかけておいたり、見つけたらすぐ注意するなど、絨毯へのいたずらをやめさせられるようしつけをしておきましょう。

    ストレスや寂しさから絨毯を破壊している場合は、原因となっているものを無くしてあげたりコミュニケーションをしっかりとってあげたりすることが大切です。

    上記のように対処しつつ、絨毯を変えることを検討してみてください。

    【おすすめの絨毯の種類】
    • クッションフロア
    • フロアタイル
    • 爪が絡まりにくいカットパイルの毛足

    悩み④抜け毛がひどくて絨毯に毛が絡まる

    毎日愛犬のブラッシングをしていても、抜け毛がひどくていつの間にか絨毯に絡まっている...という悩みは、多くの飼い主さんが通る道です。

    掃除機コロコロ粘着シートで毛を除去しておけば、絨毯に抜け毛が絡まる対策になります。できれば1日1回は行なうといいでしょう。

    掃除機やコロコロ粘着シートで取れない毛は、ウレタンスポンジやたわしで軽くなでると取れる場合があります。
    ケトール(楽天市場)

    画像引用先:ケトール(楽天市場)

    また、上の画像のように、絨毯・カーペット・クッションなどに付いた毛を取る専用のスポンジもあります。気になる方はぜひチェックしてみてください。

    【おすすめの絨毯の種類】
    • 毛やほこりが絡みにくい素材(塩化ビニル、ポリエチレンなど)
    • 短毛の絨毯
    • 毛の密度高めの素材
    • パズルタイプのもの(ジョイントマット)

    悩み⑤絨毯におしりを擦り付ける

    いたずらでやっているわけではなく、おしりが気になって絨毯に擦り付けている場合もあります。

    考えられる原因は以下の通りです。
    • かゆみや傷がある
    • ただれている
    • うんちが残っている感じがする
    • 寄生虫がいる
    • 拭き取り過ぎて乾燥している
    • 肛門腺の異常がある

    愛犬がおしりを気にして絨毯に擦り付けている状態が続くなら、早めに動物病院で診てもらいましょう。

    原因の対処が最優先ですが、おしりを擦り付けると汚れやすいため絨毯の工夫もしてみてください。

    【おすすめの絨毯の種類】
    • 防臭加工のもの
    • 布ではないタイプのカーペットやフロアタイル、クッションフロア
    • パズルタイプのもの(ジョイントマット)
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    絨毯のお手入れ方法

    絨毯のお手入れ方法
    ここでは、自宅でできる絨毯のお手入れ方法をまとめました。

    日ごろからのケア|抜け毛などへの対処法

    日ごろから絨毯に落ちた愛犬の抜け毛を掃除機コロコロ粘着シートなどで除去しておきましょう。

    食べ物やよだれなどで汚れた場合は、湿らせたタオルやウェットティッシュで早いうちにきれいにすると汚れが染みつきにくいです。

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    消臭・除菌|ニオイ対策はこまめなケアが重要

    絨毯に染みついた犬のニオイは、部屋に充満したり服に染みついたりしてしまうことも。ニオイ対策はこまめに行なうことが大切です。

    定期的に絨毯を洗うのが理想的ですが、どうしても難しい場合もあるでしょう。消臭・除菌スプレーを使えば、手軽にニオイ対策ができます。
    ニオレストクリーナーパワー消臭
    ニオレストクリーナーパワー消臭」は、ペット用の強力な消臭スプレーです。絨毯のニオイだけではなく、おしっこやうんちのニオイも強力消臭してくれます。

    定期的な丸洗いがおすすめ|洗える絨毯で清潔を保つ

    洗濯機で丸洗いができる絨毯なら、月に1回程度丸洗いをしておくといいでしょう。汚れを落としたりニオイをリセットするだけではなく、菌の繁殖を防いで清潔な状態を保てます。

    洗濯をする前は、洗濯中に毛が絡まってしまわないように、掃除機やコロコロ粘着シートをかけてから行ないましょう。

    犬と暮らす家におすすめの床材3選

    犬と暮らす家におすすめの床材3選
    絨毯のほかに、犬と暮らす家には布地の床材もおすすめです。ここでは、おすすめの床材を3つ紹介します。

    ロボフロアナチュラルズ|ゴシゴシ洗えてお手入れ簡単

    ロボフロアナチュラルズ|ゴシゴシ洗えてお手入れ簡単
    ロボフロアナチュラルズ」は、ゴシゴシ洗えて簡単に汚れが取れるお手入れのしやすさに優れた床材です。

    食べこぼしやおしっこなどで汚れた場合は、中性洗剤・水・ブラシがあればその場ですぐに洗えます。

    洗濯機にかけたり丸ごと手洗いをしたりすることなく、清潔な状態をキープできるのが魅力です。

    クッション性がありながらも厚さ4.3mmで薄型のため、段差が苦手なお掃除ロボットも気にすることなく使えます。

    リフェイスタイル|水拭きできて清潔が続く

    リフェイスタイル|水拭きできて清潔が続く
    リフェイスタイル」は、クッション性・耐久性・耐水性に優れた、人と犬両方にやさしい床材です。

    表面に耐水性のある素材が使われており、汚れてもサッと水拭きができてシミが残りにくいです。

    また、置き畳のような使い方もでき、毛が絡まらず掃除機もかけやすいです。

    ボロン|ペット可ホテルにも選ばれる床材

    ボロン|ペット可ホテルにも選ばれる床材
    ペットにも人にもやさしい素材・機能性が魅力の「ボロン」。

    裸足で歩いても心地よい肌触りと、足腰にやさしいクッション性が特徴で、多くのペット可ホテルにも選ばれている床材です。

    食べ物や粗相などで汚れた場合でも染みこみにくく、濡れタオルでサッと拭き取れて清潔さをキープできます。

    また、落ちた毛を掃除機でしっかり吸い取れる「掃除のしやすさ」もおすすめのポイントです。

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    北欧生まれのペットと人と地球に優しい床材「ボロン」

    絨毯選びのポイントをおさえて、愛犬とのより良い暮らしへ

    犬と暮らす以上、絨毯などのインテリアはどうしても汚れたり壊れたりしやすくなってしまうでしょう。
    しかし、犬との暮らしに合った絨毯には、私たち人間の暮らしも快適で便利にするものがたくさんあります。

    中でも、お手入れや掃除のしやすさ・消臭抗菌防ダニ加工・クッション性・耐水性などは、私たち人間にとっても犬たちにとっても魅力的な特徴です。

    最近は豊富なデザインの絨毯や床材がたくさんあるため、この記事を参考に、ぜひご家庭に合うものを探してみてください。
    この記事を書いたペットとの暮らしの専門家
    舘 明奈
    動物看護師統一認定機構認定 動物看護師・ペットケアアドバイザー等多数資格保有
    (パピヨン/男の子)