目次
犬も年齢を重ねると、体を思い通りに動かすことが難しくなります。散歩中によく止まってしまうなど、愛犬の変化に気づく飼い主さんも多いことでしょう。しかし、歩かない状態が続くと本当に歩けなくなり、寝たきりになってしまうリスクもあります。
この記事では、老犬が歩かなくなる理由や対処法、散歩時や自宅でもできる工夫について解説します。無理やり歩かせることはNGですが、愛犬が歩きやすい環境を整え、元気な日々を過ごせるようサポートしましょう。
老犬が散歩中に立ち止まったり歩くのをやめてしまうのには、さまざまな理由があります。まず考えられるのは、身体の不調です。高齢になると関節の痛みや筋肉の衰えで足腰に負担がかかり、動くこと自体が苦痛になることがあります。
また、内臓の病気や心臓疾患なども原因の一つです。動くと痛みや息苦しさを感じる場合、散歩に行くのが辛くなってしまいます。特に、触られることを嫌がったり、痛がる仕草を見せた場合には、早めに獣医師に相談しましょう。
また、身体の不調だけでなく、心身の不調も理由になります。歳を重ねると、以前は楽しんでいた散歩に対する興味が薄れたり、不安感が強くなることがあります。これが原因で散歩に行きたがらなくなる場合、まずは愛犬の気持ちに寄り添うことが大切です。無理やり連れ出すことが逆効果になる場合もあるため、安心できる環境を整えてあげましょう。
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無理をさせるべきではありませんが、歩かなくなってきても散歩に連れて行った方が良いと言えます。ここでは、老犬に散歩が必要な3つの理由をご紹介します。
無理に長時間散歩させる必要はありませんが、短時間でも毎日続けることで、愛犬が自力で歩ける時間を伸ばすことにつながります。愛犬の健康状態をよく観察し、無理のない範囲で適度な運動を続けることが大切です。
新しい刺激は脳を活性化し、認知機能を維持することにも役立ちます。好奇心を引き出すことで、愛犬の精神的な健康にも良い影響を与え、老化の進行を遅らせることが期待できるのです。散歩を通じて脳に適度な刺激を与え、元気な日々を過ごすためのサポートをしてあげましょう。
以下の動画では、愛犬に少しでも長く元気にいてもらうために、愛玩動物看護師でペットケアマネージャーの清水先生が来るべくシニア期に向けて知っておきたいポイントを解説しています。
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愛犬が歩かないと、散歩に連れて行くことも億劫になってしまうかもしれません。歩きたくないのに、無理やり歩かせるのも可哀想な気持ちになりますよね。しかし、歩かない状態をそのまま放置してしまうと、以下のようなリスクがあります。
犬の老化は進行が早いため、早期に対策を講じることが大切です。たとえ少しの時間でも、自力で立ち上がり歩く機会を作ることで、筋力を維持し、老化の進行を遅らせることができます。愛犬の健康状態を見守りながら、適度な運動を促すことが大切です。
血行が悪くなると、下痢や内臓機能の低下、関節炎、そして免疫力の低下による病気のリスクも高まります。これを防ぐためには、日々の適度な運動が欠かせません。特に冷え込む冬場は、足湯やホットタオルで身体を温めてあげたり、マッサージをしてあげることも効果的です。
特に老犬になると、今までできていたことができなくなることで、急に頑固になったり、怒りっぽくなったりすることも。少しずつでも外の世界に触れることでストレスを軽減し、心地よく過ごせるようサポートしましょう。
なかなか歩いてくれない愛犬を散歩に連れて行くのは簡単なことではありません。短時間でも、抱っこしたままの日があっても良いので、愛犬の健康状態に合わせた散歩を心がけましょう。以下の4つのポイントを踏まえ、無理をさせないことが大切です。
例えば、「おすわり→立て」の動作を数回繰り返すことで、筋肉や関節をほぐすことができます。また、室内や庭で少し歩かせることも効果的です。心臓への負担を軽減し、散歩がよりスムーズになります。愛犬が快適に過ごせるよう、しっかりとウォーミングアップを行い、安全に散歩を楽しみましょう。
成犬では1日に30分程度の運動が推奨されていますが、老犬の場合は体力や健康状態に応じて調整が必要です。5分で疲れてしまう老犬もいれば、1時間歩いても平気な老犬もいるため、愛犬の状況に合わせて調整しましょう。
理想としては、散歩の回数を増やし、負担を分散しつつ適度な運動を続けることが望ましいです。しかし、生活スタイルに合わせ、飼い主さんも愛犬も無理のない範囲で続けることを優先に考えましょう。
また、愛犬が自分のペースで歩けるように、ゆっくりと進むことを心掛けましょう。短い距離でも、休憩を取りながら散歩を続けることで、愛犬の健康維持に役立てられます。
散歩の途中で立ち止まることが多い場合は、足裏のケガや関節の痛みが原因かもしれません。このような時には、抱っこして移動してあげるのが良いでしょう。
飼い主さんが工夫をしてあげることで、愛犬の歩行をサポートできます。以下の方法を参考にしてみてください。
市販されているさまざまな種類の歩行補助アイテムを活用すれば、歩くときに愛犬にかかる負担を軽減できます。タオルでも代用可能で、適度な長さのタオルを愛犬の身体に通して、腰や後ろ足を持ち上げて歩行を助けることができます。
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他にも、軽い運動として室内に丸めたバスタオルを置き、それをまたがせる遊びや、「伏せ→おすわり」「おすわり→立て」を繰り返す運動も効果的です。バランスディスクやマットの上を歩かせることで、足腰を動かす良い運動にもなります。
小さな段差も、老犬にとっては障害となることがあります。和室とリビングの境目など、ほんの数センチの段差も解消しておくことをおすすめします。
また、階段の上り下りが必要な場合は、必ず介添えを行いましょう。階段の前にゲートを設置し、自由に上り下りできないようにすることで、転倒の危険を防げます。
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自宅の歩行環境も見直しながら、愛犬が元気に過ごせる日々をサポートできるよう、できることをしてあげましょう。年を重ねた愛犬ならではの、ゆったりとした仕草や穏やかな表情にも愛おしさを感じながら、かけがえのない日々を過ごしてください。
この記事では、老犬が歩かなくなる理由や対処法、散歩時や自宅でもできる工夫について解説します。無理やり歩かせることはNGですが、愛犬が歩きやすい環境を整え、元気な日々を過ごせるようサポートしましょう。
老犬が散歩で立ち止まる・歩かなくなるのはなぜ?

老犬が散歩中に立ち止まったり歩くのをやめてしまうのには、さまざまな理由があります。まず考えられるのは、身体の不調です。高齢になると関節の痛みや筋肉の衰えで足腰に負担がかかり、動くこと自体が苦痛になることがあります。
また、内臓の病気や心臓疾患なども原因の一つです。動くと痛みや息苦しさを感じる場合、散歩に行くのが辛くなってしまいます。特に、触られることを嫌がったり、痛がる仕草を見せた場合には、早めに獣医師に相談しましょう。
また、身体の不調だけでなく、心身の不調も理由になります。歳を重ねると、以前は楽しんでいた散歩に対する興味が薄れたり、不安感が強くなることがあります。これが原因で散歩に行きたがらなくなる場合、まずは愛犬の気持ちに寄り添うことが大切です。無理やり連れ出すことが逆効果になる場合もあるため、安心できる環境を整えてあげましょう。
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歩けなくなってきたサイン
老犬が歩けなくなってきたサインには、次のようなものがあります。- 散歩に行きたがらない
- 歩くスピードが遅くなった
- ふらつきやつまづきが増えた
- 立ち上がるのが辛そう
- 排便がうまくできない
- しっぽがいつも下がっている
- 首が下を向いている
- お尻が小さくなってきた
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老犬にも散歩が必要な理由

無理をさせるべきではありませんが、歩かなくなってきても散歩に連れて行った方が良いと言えます。ここでは、老犬に散歩が必要な3つの理由をご紹介します。
筋力の衰えを防止する
運動をしないと筋肉量が減り、運動能力が低下してしまいます。特に高齢犬の場合、一度失った筋肉を取り戻すことは難しいため、日々の散歩で筋力を維持することが大切です。散歩を通じて足腰を動かすことで、関節の硬直を防ぎ、ケガのリスクを減らせます。無理に長時間散歩させる必要はありませんが、短時間でも毎日続けることで、愛犬が自力で歩ける時間を伸ばすことにつながります。愛犬の健康状態をよく観察し、無理のない範囲で適度な運動を続けることが大切です。
脳を刺激して老化を予防する
年齢を重ねると、新しいことに対する興味が薄れ、脳への刺激が減少しがちです。しかし、散歩を通じて外の世界に触れることで、多くの新しい刺激を受けられます。例えば、外の空気や音、さまざまなニオイ、人や他の犬との出会いなど、家の中では得られない体験が散歩には詰まっています。新しい刺激は脳を活性化し、認知機能を維持することにも役立ちます。好奇心を引き出すことで、愛犬の精神的な健康にも良い影響を与え、老化の進行を遅らせることが期待できるのです。散歩を通じて脳に適度な刺激を与え、元気な日々を過ごすためのサポートをしてあげましょう。
家の中では気付けない変化を見逃さない
家の中での動きは限られているため、変化が分かりにくいことがあります。しかし、散歩に出かけることで、以下のようなサインに気付きやすいです。- まっすぐ歩けているか
- 足を引きずっていないか
- 歩いているうちに腰が下がらないか
- 物にぶつかることが増えていないか
以下の動画では、愛犬に少しでも長く元気にいてもらうために、愛玩動物看護師でペットケアマネージャーの清水先生が来るべくシニア期に向けて知っておきたいポイントを解説しています。
【犬の飼い主さん必見】愛玩動物看護師が教える『犬のシニア期』に向けて必要なことは?
愛犬が歩かないのを放置するとどうなる?

愛犬が歩かないと、散歩に連れて行くことも億劫になってしまうかもしれません。歩きたくないのに、無理やり歩かせるのも可哀想な気持ちになりますよね。しかし、歩かない状態をそのまま放置してしまうと、以下のようなリスクがあります。
筋力が落ちて歩ける時間が短くなってくる
筋力は、使わないとどんどん落ちていきます。特に老犬の場合、筋力が衰えると「立ち上がるのに時間がかかる」「歩いている時にふらつく」「散歩中に立ち止まってしまう」などの問題が出てきます。このような状態を放置すると、ますます筋力が低下し、最終的には寝たきりになってしまう可能性もあるのです。犬の老化は進行が早いため、早期に対策を講じることが大切です。たとえ少しの時間でも、自力で立ち上がり歩く機会を作ることで、筋力を維持し、老化の進行を遅らせることができます。愛犬の健康状態を見守りながら、適度な運動を促すことが大切です。
血行が悪くなり代謝が落ちる
運動不足により筋肉が減少すると、基礎代謝も低下しがちです。その結果、血行が悪くなり、体が冷えやすくなることがあります。特に老犬では、筋肉量の減少が体温維持に大きな影響を与えるため、体が冷えやすくなるのです。血行が悪くなると、下痢や内臓機能の低下、関節炎、そして免疫力の低下による病気のリスクも高まります。これを防ぐためには、日々の適度な運動が欠かせません。特に冷え込む冬場は、足湯やホットタオルで身体を温めてあげたり、マッサージをしてあげることも効果的です。
ストレスを溜め込む可能性も
老犬自身は自分が老化していることに気づいていない場合が多く、散歩に行けないことや歩けないことが大きなストレスとなることがあります。動きたいのに動けないことがストレスとなり、吠えや不安行動が増えることも少なくありません。特に老犬になると、今までできていたことができなくなることで、急に頑固になったり、怒りっぽくなったりすることも。少しずつでも外の世界に触れることでストレスを軽減し、心地よく過ごせるようサポートしましょう。
歩かない老犬を散歩に連れて行く際のポイント

なかなか歩いてくれない愛犬を散歩に連れて行くのは簡単なことではありません。短時間でも、抱っこしたままの日があっても良いので、愛犬の健康状態に合わせた散歩を心がけましょう。以下の4つのポイントを踏まえ、無理をさせないことが大切です。
出発前には準備運動を
普段あまり運動していない老犬が急に運動をすると、心臓や身体に負担をかけてしまいます。そのため、関節のマッサージや屈伸運動を行い、体のこわばりを和らげてあげることが大切です。関節のトラブルを防ぐことにもつながります。例えば、「おすわり→立て」の動作を数回繰り返すことで、筋肉や関節をほぐすことができます。また、室内や庭で少し歩かせることも効果的です。心臓への負担を軽減し、散歩がよりスムーズになります。愛犬が快適に過ごせるよう、しっかりとウォーミングアップを行い、安全に散歩を楽しみましょう。
距離や時間は短めに
自力で歩ける老犬でも、長時間の散歩は疲れやすいため、往復の距離を考えて短めに設定することが大切です。途中で疲れた場合にも引き返せるように計画すると良いでしょう。成犬では1日に30分程度の運動が推奨されていますが、老犬の場合は体力や健康状態に応じて調整が必要です。5分で疲れてしまう老犬もいれば、1時間歩いても平気な老犬もいるため、愛犬の状況に合わせて調整しましょう。
理想としては、散歩の回数を増やし、負担を分散しつつ適度な運動を続けることが望ましいです。しかし、生活スタイルに合わせ、飼い主さんも愛犬も無理のない範囲で続けることを優先に考えましょう。
時々休憩を入れる
散歩は老犬にとって足腰に負担がかかるものであるため、途中で適度に休憩をとることが大切です。長時間の散歩は避け、愛犬の体調を見守りながら適度に休憩を挟みましょう。立ち止まらなくても、飼い主さんが抱っこして歩いてあげれば、愛犬は休むことができます。また、愛犬が自分のペースで歩けるように、ゆっくりと進むことを心掛けましょう。短い距離でも、休憩を取りながら散歩を続けることで、愛犬の健康維持に役立てられます。
抱っこやカートでもOK
老犬は体調の変化が激しく、ある日は元気でも、翌日は歩くのが辛そうなこともあります。そのような時には、無理をさせずに抱っこして少し外に出るだけでも、ストレス解消や気分転換になります。始めからカートを使って、途中で少し歩かせることも良い方法です。散歩の途中で立ち止まることが多い場合は、足裏のケガや関節の痛みが原因かもしれません。このような時には、抱っこして移動してあげるのが良いでしょう。
愛犬が歩ける工夫をしてあげることが大切

飼い主さんが工夫をしてあげることで、愛犬の歩行をサポートできます。以下の方法を参考にしてみてください。
歩行補助アイテムを活用しよう
老犬や足腰が弱くなった犬には、ハーネスやサポートベルトなどの歩行補助アイテムが役立ちます。例えば、後ろ足をサポートするハーネスは、犬が自力で歩くのが難しい場合に有効です。市販されているさまざまな種類の歩行補助アイテムを活用すれば、歩くときに愛犬にかかる負担を軽減できます。タオルでも代用可能で、適度な長さのタオルを愛犬の身体に通して、腰や後ろ足を持ち上げて歩行を助けることができます。
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散歩の代わりになる遊びを取り入れよう
愛犬が歩けない時には、散歩の代わりになる遊びを取り入れましょう。例えば、知育玩具に餌を隠して探す遊びは愛犬の五感を刺激し、脳を活性化させます。また、家の中でおやつを隠し、愛犬に探させる遊びもおすすめです。嗅覚を使ったり考えたりすることで、脳への良い刺激となります。他にも、軽い運動として室内に丸めたバスタオルを置き、それをまたがせる遊びや、「伏せ→おすわり」「おすわり→立て」を繰り返す運動も効果的です。バランスディスクやマットの上を歩かせることで、足腰を動かす良い運動にもなります。
自宅の歩行環境も見直そう
足腰が弱くなると、室内での転倒やケガのリスクが高まります。滑りやすいフローリングにはカーペットやマットを敷いて、足元の安定を確保しましょう。毛足の短いものや、毛先がループになっていないカーペットを選ぶと良いです。小さな段差も、老犬にとっては障害となることがあります。和室とリビングの境目など、ほんの数センチの段差も解消しておくことをおすすめします。
また、階段の上り下りが必要な場合は、必ず介添えを行いましょう。階段の前にゲートを設置し、自由に上り下りできないようにすることで、転倒の危険を防げます。
<関連記事>
驚きのクッション性とリアルな質感で愛犬も思わず走りたくなる スーパークッションターフ
北欧生まれのペットと人と地球に優しい床材「ボロン」
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愛犬の元気な生活をサポートしよう
老犬になると足腰の筋力が衰え、不安な感情も抱きやすくなることから、歩かなくなることが少なくありません。しかし、老犬にとっても散歩は必要で、健康維持やストレス発散のためには短時間でも外を散歩することが望ましいです。自宅の歩行環境も見直しながら、愛犬が元気に過ごせる日々をサポートできるよう、できることをしてあげましょう。年を重ねた愛犬ならではの、ゆったりとした仕草や穏やかな表情にも愛おしさを感じながら、かけがえのない日々を過ごしてください。
この記事を書いたペットとの暮らしの専門家

AMILIE 愛犬・愛猫家とくらす住まいの専門家
愛犬・愛猫家とくらす住まいの専門家のAMILIE編集部です。
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