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目次
「犬が好き、犬と暮らしたい」という気持ちは、年齢に関係ありません。
ただし、体力・費用・住環境・将来の引受先まで見据えて考えることが大切です。
この記事では、愛玩動物飼養管理士でもある行政書士が、高齢者が犬を飼うメリットとデメリット・飼う前に確認したいポイント・家族が知っておきたい備えについて解説します。
高齢者でも犬を飼える?判断の基準と考え方

高齢者でも犬を飼うことはできます。
大切なのは、毎日のお世話を無理なく続けられるか、将来も含めて責任を持てるかを具体的に考えることです。
年齢だけで一律に判断できない
犬を飼えるかどうかは、年齢だけで判断できません。
70代で元気に散歩を続けられる方もいれば、60代でも体力的に負担が大きい方もいます。
体力・健康状態・住まい・家族の支援の有無などを含めて考えることが大切です。
「最後まで飼えるか」を考えよう
犬の平均寿命は、約14〜15年です。迎えた直後の生活だけでなく、将来の暮らしまで見据える必要があります。
今は元気でも、急な入院など、高齢期には生活が大きく変わる可能性があります。
本当に大切なのは、「今飼えるか」だけではなく「最後まで責任を持てる見通しがあるか」という視点です。
高齢者が犬を飼う3つのメリット

高齢者にとって、犬との暮らしには多くのメリットがあります。
生活に変化や役割が生まれ、身体を動かすきっかけにもなり、人とのつながりを広げる助けにもなります。
生活にハリが出る・孤独感が和らぐ
犬がいると、食事・散歩・お世話の時間が自然と生活の軸になります。
「この子のために動こう」と思えることで、退職後や子どもの独立後の空虚感を減らすことができます。
一緒にいるだけでも気持ちが安定しやすく、暮らしに前向きなリズムを作りやすくなる点は大きな魅力です。
散歩やお世話で運動の機会が増える
犬と暮らすと、日常の中で自然に体を動かす場面が増えます。
「運動しよう」と意識しなくても、愛犬のために立つ・歩く・外に出るといった動きが習慣化しやすくなります。
無理のない範囲で身体活動を続けられることは、高齢者にとって大きな利点です。
地域や周囲との会話のきっかけになる
犬の散歩をしていると、近所の方とのあいさつや犬好き同士の会話が生まれやすくなります。
「何歳ですか」「かわいいですね」といった一言から、地域とのつながりが少しずつ広がることもあります。
高齢になると外出や人との交流が減り、閉じこもりがちになることもありますが、犬がいることで外に出る理由が生まれます。
高齢者が犬を飼う3つのデメリット

高齢者が犬を飼うことには、見過ごせないデメリットもあります。
気持ちの面だけで飼い始めると、毎日のお世話や費用、将来の変化に対応しきれなくなる可能性があります。
お世話が身体的な負担になる
犬との暮らしには、毎日の食事・排せつのお世話・散歩・掃除・通院など、多くの手間がかかります。
特に、足腰に不安がある方や持病のある方にとっては、雨の日や暑い日、寒い日でも続ける必要がある散歩が大きな負担になりがちです。
犬が急に走り出したりリードを強く引いたりすると、転倒の危険もあります。
継続的・突発的な費用がかかる
犬を飼うには、迎えるときの初期費用だけでなく、その後も継続的なお金がかかります。
フード・トイレ用品・ワクチン・フィラリアやノミダニ対策・健康診断・トリミングなど、毎月または毎年の出費があります。
さらに、病気やケガをした場合には、まとまった治療費が必要になることも。
年金生活や退職後の収入減少を見据えたうえで、無理なく続けられるかを考える視点が欠かせません。
飼い続けられない可能性がある
高齢者には、急な入院・介護の開始・施設入居・体力の低下といったライフイベントが起こる可能性があります。
多くの高齢者施設ではペットと一緒に暮らすことが難しく、家に残された犬の行き先が問題になっています。
「今は元気だから大丈夫」と考えるのではなく、万一のときに預けられる先や引き受けてくれる人を早めに考えておくことが必要です。
高齢者が犬を飼う前に確認したい3つのポイント

高齢者が犬を迎える前には、気持ちだけでなく、現実的な条件を確認することが大切です。
ここでは、特に見落としたくない3つのポイントを整理します。
お世話に対応できる体力・支援があるか
犬との暮らしでは、毎日の散歩・食事の用意・シャンプー・買い出し・動物病院の通院などの継続的なお世話が必要です。
元気な日だけでなく、暑さや寒さが厳しい日や自分の体調がすぐれない日でも、お世話は止まりません。
そのため、自分の体力でどこまで無理なく続けられるかを具体的に考えることが大切です。
あわせて、家族など必要なときに助けてもらえる支援先があるかも確認しておきましょう。
日々の飼育費と急な医療費を負担できるか
犬との暮らしには、毎月かかるお金と急に必要になるお金の両方があります。
日常的な飼育費は比較的見通しを立てやすい一方で、病気やケガの治療費は予想しにくく、年齢を重ねた犬では通院が増えることも。
そのため、今の家計だけでなく、数年後の生活費や医療費、介護費の可能性まで踏まえて考える視点が必要になります。
住まいや周辺の環境は犬を飼いやすいか
犬と安心して暮らすには、住環境の確認も欠かせません。
賃貸住宅ならペット可物件かどうか、マンションなら飼育細則に制限がないかを確かめる必要があります。
室内では、階段が多すぎないか・床が滑りやすくないか・玄関や段差でつまずきやすくないかの確認も大切です。
さらに、近くに通いやすい動物病院があるか・毎日無理なく散歩できる道があるか・近隣への鳴き声の配慮ができる環境かも確認しておきましょう。
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高齢者に向いている犬の選び方

高齢者が犬を迎えるときは、見た目の好みだけで選ばないことが大切です。
無理なくお世話できる相手かどうかを考えて選びましょう。
犬種や大きさより世話のしやすさで選ぶ
高齢者には小型犬が向いているといわれますが、必ずしも小さければ良いとは限りません。
よく吠える・動きが素早い・興奮しやすい・抱き上げに注意が必要など、お世話のしやすさは個体によって異なります。
大切なのは、犬種や大きさだけでなく、散歩量が多すぎないか・リードを強く引っ張らないか・落ち着いた性格かといったことです。
一方で、やはり大型犬は支えきれない力で引かれると転倒の危険が高まるため、体力面との相性をより慎重に考える必要があります。
子犬より成犬が向いていることもある
子犬は見た目が愛らしく、一緒に過ごす楽しみも大きい存在です。
ただし、しつけや体調管理など、迎えてからしばらくは特に手がかかります。
高齢者にとっては想像以上に負担が大きい場合があります。
その点、成犬はすでに性格や生活リズムがある程度見えやすく、落ち着いた個体を選びやすいのが魅力です。
穏やかに寄り添える相手を求めるなら、子犬より成犬の方が合うことも少なくありません。
保護犬やシニア犬も選択肢になる
犬を迎える方法としては、ペットショップやブリーダーだけでなく、シニア犬も含めた保護犬という選択肢もあります。
保護犬の中には、性格や苦手なこと、人との相性がある程度わかっていて、事前にマッチングしやすい場合も。
また、シニア犬は活動量が多くないこともあり、落ち着いた暮らしを望む高齢者に合いやすいといわれています。
ただし、譲渡には年齢制限や家族の同意などの条件が設けられていることもあるため注意が必要です。
親が犬を飼いたいと言ったときの注意点

高齢の親が「犬を飼いたい」と言い出したとき、家族は反対すべきか応援すべきかを迷いやすいでしょう。
大切なのは、感情的に否定するのではなく、背景と現実を丁寧に整理することです。
まずは犬を飼いたい理由を聞く
すぐに「もう年だから無理」と否定すると、気持ちがすれ違いやすくなります。
まずは、なぜ今犬を飼いたいのか、その理由を丁寧に聞くことが大切です。
寂しさを感じているのか、生活にハリがほしいのか、昔飼っていた犬への思いがあるのかによって、必要な対応は変わります。
背景がわかれば、本当に犬を迎えることが最善なのか、それとも別の形で気持ちを満たせるのかを話し合いやすくなるでしょう。
「家族として迎えられるのか」を事前に話し合う
高齢の親が犬を迎える場合、将来的には家族全体で支える可能性があります。
急な入院や介護が必要になったとき、誰が一時的に預かるのか、最終的に誰が引き受けるのかを決めずに迎えるのは危険です。
つまり、「親の犬」というより「家族として迎えられる犬か」を考える必要があります。
家族がその前提を受け入れられない場合は、犬を迎える以外の選択肢も含めて検討した方が良いでしょう。
犬を飼っている高齢者がしておきたい3つの備え

すでに高齢で犬と暮らしている場合でも備えが必要です。
万一のときに愛犬が困らないよう、元気なうちから準備しておくことが安心につながります。
預け先・引受先を家族と共有する
すでに犬と暮らしているなら、預け先や引受先の候補を家族と共有しておくことが大切です。
「何かあったらお願いね」と口頭で伝えるだけでなく、「誰に・どのような条件で・どのくらいの期間」お願いできるのかを、できるだけ具体的に整理しておきましょう。
連絡先や注意点も含めてまとめておけば、急な入院や緊急時にも愛犬の行き先で慌てにくくなります。
愛犬の情報をまとめておく
かかりつけの動物病院・既往歴・服薬内容・ワクチン歴・持病の有無などは、引き継ぐ人にとって重要な情報です。
それに加えて、食べているフード・食事の回数・散歩の時間帯・苦手なこと・好きなおもちゃなど、日常の習慣もメモにしておくと役立ちます。
飼い主さんに何かあっても、愛犬ができるだけ普段に近い形で暮らせるようにするための準備として、情報整理は欠かせません。
ペット可施設や引受サービスを調べる
今すぐ必要がなくても、ペット可の高齢者施設や民間の引受サービス、一時預かりサービスなどを調べておくことも大切です。
いざ必要になってから探そうとすると、条件や費用、空き状況の面で選択肢が限られやすくなります。
元気なうちに情報を集めておけば、自分に合う施設やサービスを比較しやすく、家族にも相談しやすくなるでしょう。
高齢者が犬を飼う際によくある質問(FAQ)

高齢者が犬を飼うときは、年齢以外にも気になる点がたくさんあります。
ここでは、特によくある質問をわかりやすく整理します。
何歳までなら犬を飼えますか?
犬を飼える年齢は、一律には決まりません。
経済的・体力的に無理なくお世話ができ、家族の支援や将来の引受先まで整っていれば、犬と暮らせる場合があります。
大切なのは年齢ではなく、健康状態・体力・住環境・費用面、そして最後まで飼える見通しがあるかどうかです。
子犬と成犬のどちらがいいですか?
一般的には、高齢者には成犬のほうが向いている場合が多いです。
子犬はかわいらしい反面、しつけや体調管理に手がかかり、負担が大きくなることがあります。
一方、成犬は性格が比較的わかりやすく、落ち着いた個体を選びやすいのが利点です。
最終的には性格やお世話のしやすさなどを見て判断することが大切です。
入院するときはどうしたらいいですか?
一時預かり先と長期的な引受先の両方を事前に考えておくことが大切です。
候補としては、家族・親族・知人・ペットホテル・民間の預かりサービス・支援団体などがあります。
あわせて、緊急連絡先・ごはん・服薬・散歩習慣などの飼育情報をまとめておくと、引き継ぎがスムーズになります。
【まとめ】備えれば高齢者も犬と暮らせます

犬のいる暮らしは、生活にハリを与え、運動や人とのつながりのきっかけにもなります。
その一方で、毎日のお世話の負担や継続的な費用、入院や介護が必要になったときの引受先など、若い頃より丁寧に考えるべき点があるのも事実です。
大切なのは、「今飼いたいか」だけでなく「最後まで責任を持てるか」を見据えること。
体力・費用・住環境・家族の支援・万一の備えを整えられれば、高齢者でも犬と安心して暮らすことは十分に可能です。


