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猫用トイレの設置場所についてのお悩みは、飼い主さんが一度は経験する困りごとのひとつではないでしょうか?
猫はトイレの環境が気に入らないと、排泄を我慢してしまう生き物です。
「猫の健康のためにも、トイレの環境はできるだけ良いものにしてあげたい……」
そんな飼い主さんの願いを叶えられる設置場所として、特に最適なのが「リビング」です。
ただ、リビングに猫用トイレを置く場合、どうしても気になるのが「ニオイ」と「デザイン」ですよね。
そこで今回は、猫用トイレをリビングに置くときの注意点や、トイレのニオイや見た目をカバーするアイテムについてご紹介します。
猫用トイレをリビングに置くメリット
猫用トイレをリビングに置くことは、猫の健康面でのケアにおいて大きなメリットがあります。
メリット①:常に室内が適温に保たれているので、猫にとっても快適
人が集うリビングは、いつも快適な室温に保たれており、猫にとっても過ごしやすい場所です。
居心地の良い場所にトイレがあれば、いつでもストレスなく排泄ができます。
反対に、廊下や階段などは「居室(居住、作業、娯楽などの目的のために継続的に使用する室)」とは違い、空調が効いている部屋との温度差が大きくなりがちです。
「夏は暑く冬は寒い」状態になりやすいので、トイレを設置する場所としては向いていません。
※高気密・高断熱の性能の良い家や、全館空調がある家は、家全体の温度差が少ないのでこの限りではありません。
メリット②:猫の体調の変化に気付きやすい
トイレが飼い主の目に触れやすいリビングにあることで、猫の体調の変化にいち早く気付くことができます。
【体験談】トイレを何度も行ったり来たりしていて、異変に気付いた
ここで筆者の体験談をお話しします。
ある日、オス猫の小次郎がトイレで用を足そうとするのですが、排泄できている気配がありません。
トイレを何度も行ったり来たりしていて「何かおかしいな」と感じました。
すぐに病院につれていくと、尿路結石であることが判明。
愛猫の「いつもとは違う動き」にいち早く気付くことができたのも、目の届きやすいリビングに猫用トイレを置いていたお陰だと思います。
メリット③:シニア猫でも使いやすい
リビングで過ごすことの多いシニア猫の場合、同じ空間にトイレがあると安心です。
あまり遠い場所にトイレを設置してしまうと、足腰の弱ったシニア猫にとって移動が負担となり、トイレ以外の場所で粗相をしてしまう可能性があります。
猫用トイレをリビングに置くデメリット
リビングに猫トイレを置くことはメリットが大きいように思えますが、飼い主さんが一番気になるであろう「ニオイ」をはじめとしたデメリットは避けて通れません。
デメリット①:騒がしい場所だと、猫はトイレを我慢してしまう
家族みんなが集まるリビングは、目が届きやすい一方で、にぎやかになりやすい場所でもあります。
静かな環境を好む猫にとっては、ストレスにもなりかねません。
猫はトイレ環境にストレスを感じてしまえば、使わなくなってしまうこともあります。
特に小さなお子さんがいるご家庭の場合は、リビング以外の場所に猫トイレを設置することを検討した方が良いでしょう。
【体験談】子どもが生まれてから猫トイレの場所を変更した
再び筆者宅の体験談になりますが、我が家でも子どもが生まれてから猫のトイレ環境を変えました。
子どもが生まれるまでリビングに置いていた猫トイレやケージは、静かで落ち着ける別の部屋に移動。
猫にとってはいたずらされる心配もなくマイペースにトイレを使えますし、子ども側にとっても、排泄物を触ってしまう危険がないため安心です。
デメリット②:ニオイが気になりやすい
常に人がいる場所に猫トイレを置く場合、気になるのが「ニオイ」問題です。
猫の独特な排泄物のニオイが、リビング内に充満してしまうこともあるでしょう。
リビングとダイニングが隣接している間取りが多いかと思いますが、人の食事中に猫が排泄してしまうとかなりの不快感があります。
デメリット③:デザインがインテリアに合わない
お部屋にトイレがあるだけで生活感が出やすく、特にフード付きの猫用トイレは大きいため、圧迫感があります。
多くがプラスチック製の猫用トイレは、お部屋のテイストによっては空間から浮きやすく、どうしてもインテリアを損ないがちです。
対策としては、後でご紹介する「上から入るタイプのトイレ」に変えたり、目隠しできる「猫トイレ用のカバー」の導入も検討してみましょう。
猫用トイレのニオイ対策
リビングに猫用トイレを設置する際には、ニオイ対策を万全にしておきましょう。
そのやり方について4つご紹介します。
ニオイ対策①:こまめにトイレ掃除をする
基本的なことですが、猫用トイレを常に清潔な状態にしておくことが大切です。
排泄物はすぐに取り除き、定期的にトイレを丸洗いしましょう。
猫用トイレの仕上げ拭きには、ニオイや尿石が除去できる「クエン酸スプレー」がおすすめです。
クエン酸スプレーの作り方については、下記の記事でご紹介しています。
≪関連記事≫猫のおしっこ臭を消す方法|猫にとって安心・安全な「消臭と除菌ができるアイテム」をご紹介
ニオイ対策②:空気清浄機(脱臭機)を置く
空気清浄機や脱臭機を猫用トイレの近くに置くのも効果的です。
おすすめの脱臭機については、下記の記事でご紹介しています。
≪関連記事≫ペットの臭い対策におすすめの最強の脱臭機&脱臭機能付き家電11選
ニオイ対策③:猫用トイレを「扉付き」に変える
猫用トイレを、ニオイが漏れにくい「扉付き」に変えてみるのも対策のひとつです。
キャットトイレ CLEAR CAT10
「キャットトイレ CLEAR CAT10」はイタリアのferplast社製の猫トイレです。
カバーは取り外しができて、掃除も簡単。
上部に取っ手が付いているので、お掃除や模様替えでの移動でも持ち運びしやすいのが特長です。
トイレの上部には、ニオイを抑える活性炭フィルターが搭載されています。
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ニオイ対策④:システムトイレのチップを「木質ペレット」に変える
システムトイレを使用されている場合は、トイレのチップを「木質ペレット」に変えるだけでもかなりニオイを抑制できます。
(筆者宅でも愛用しています)
純正のチップに比べてコスパも良く、お財布にやさしいところも嬉しいポイントです。
木質ペレットについては、下記の記事で詳しく解説しています。
≪関連記事≫猫のシステムトイレ節約法。木質ペレットでコストもニオイも削減!
リビングに猫用トイレを配置するときに重要な5つのポイント
猫用トイレをリビングに置くときには、そのレイアウトや数にも配慮する必要があります。
①出入口付近には置かない
人の出入りが多いドア付近など、出入口の近くはできるだけ避けましょう。
騒がしいため、落ち着いて排泄できません。
②テレビなど音が出る家電の近くには置かない
出入口と同様、テレビやAV機器など音の出る電化製品の近くも、配置場所としては避けたいところです。
③給餌器や給水器など、食事をする近くには置かない
猫はキレイ好きな生き物です。
排泄する場所であるトイレの近くに、食事スペースがあることを嫌がります。
ごはんや水を摂らなくなる恐れがあるため、食事スペースとトイレの位置は離すようにしましょう。
④トイレの数は「猫の頭数+1台分」
猫用トイレを設置する場合、リビングに限らずその数の目安は「猫の頭数+1台」です。
我が家では2匹の猫を飼っているため、常時3台のトイレを置いています。
お陰で粗相をすることもなく、毎日ちゃんと排泄してくれています。
⑤窓の近くに設置する際には、防寒&日射し対策を
窓の近くに猫用トイレを設置する場合は、注意が必要です。
窓は室内の熱が逃げやすく、外気からの熱が入りやすいという、家の中で一番「熱の出入りが激しい箇所」です。
特に冬場においては、窓辺は冷気を感じやすいため、寒さに弱い猫にとっては不快極まりない場所になってしまいます。
また、強い日射しが入る夏場は、トイレ内の雑菌が繁殖する恐れがあります。
(ちなみに、日射しによる殺菌効果はありません)
厚手のカーテンを設置したり、窓ガラスに遮熱シートを貼るなど「防寒&日射し対策」をしましょう。
リビングに置く猫トイレをスッキリ見せるアイテム
猫用トイレをリビングに設置する場合、「お部屋の雰囲気と合わないのが嫌だな……」と懸念される飼い主さんも多いのではないでしょうか?
生活感の出やすい猫用トイレも、アイテム次第でインテリアの邪魔をせず、スッキリと見せることができます。
ここでは、「カバータイプ」と「上から入るトイレ」をご紹介します。
おしゃれに目隠しする「カバータイプ」
猫用トイレ自体をカバーしてしまい、家具のようにインテリアに馴染む「カバータイプ」。
木製なので、どんなインテリアにも合わせやすいのが魅力です。
KARIMOKU CAT RESTROOM
「猫のためのレストルーム」をコンセプトにつくられた、猫用トイレを収納する家具です。
インテリアに溶け込むデザイン性の高さは、さすがカリモクですね。
両開きの扉を開けると、既製の猫用トイレがすっぽりと収まります。
猫砂や消臭シートを入れる収納スペースもあるため、猫のトイレグッズがスッキリ片付きます。
色はモカブラウン、シェアーホワイト、ピュアオーク、ウォールナットナチュラルの4種類です。
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※ウォールナットナチュラルのみ、価格が65,450円(税込)
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ベルメゾン 猫トイレ収納カバー
画像引用:[ベルメゾン] 猫トイレ 収納カバー | BELLE MAISON(ベルメゾン)
こちらも、木製の猫用トイレ収納家具です。
入口の扉にはネームタグがついているので、愛猫の名前を入れて特別感を演出できます。
内部にはハーフ可動棚付きで、猫グッズを収納できます。
色はアイボリーとブラウンの2種類です。
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ottostyle.jp 猫レストルーム
画像引用:ottostyle.jp 猫レストルーム【ウォールナット】
一見すると、TVボードと見まがうようなおしゃれなデザインの家具型レストルーム。
両サイドにスリットが入っており、通気性も抜群でカバー内にニオイがこもらない設計になってします。
下部にはキャスターが付いているので、移動もラクラクです。
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猫砂が飛び散りにくい「上から入るトイレ」
排泄物が直接目に入りにくく、まるでおしゃれなゴミ箱のようなたたずまいの「上から入るトイレ」。
猫砂が飛び散りやニオイの放出も抑えられるため、リビングに設置する際にぜひ検討したい猫用トイレです。
スノコなし(普通の猫トイレ)
「固まる猫砂用」のトイレです。
上下左右が囲まれた空間なので、排泄後に猫砂をかいても外に飛び散りにくくなっています。
色は、コーラルピンク、ホワイト、ダークグレーの3種類からお選びいただけます。
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スノコあり(システムトイレ)
画像引用:上から猫トイレ システムタイプ PUNT-530S
内部はスノコタイプになっており、おしっこはトイレチップを通過して下部にある消臭シートに吸収される「システムトイレ」です。
フタ部分の凹凸が、肉球に挟まった猫砂を落としてくれるので、お部屋に猫砂(チップ)が散らかりにくくなっています。
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トイレの場所変更や新しいトイレ、カバーを導入する際の注意点
猫は警戒心が強くデリケートな生き物です。
トイレの場所を移動したり、トイレやカバーを新しくしても、なかなか使ってくれない可能性があります。(猫の性格にもよります)
そこで、上記でご紹介したアイテムを導入する際、猫があまりストレスを感じることなく、スムーズに移行させるための工夫について解説します。
トイレの場所を変える場合
トイレ全てを新しい場所に移動してしまうのではなく、元々トイレを置いていた場所にも1台トイレを残して置いておきましょう。
新しい場所に慣れるまでは、それまで置いてあった場所でも使用できる状態にしておくことが大切です。
新しい設置場所でも問題なく排泄できるようになったら、古い場所のトイレを撤去(移動)します。
新しいトイレを導入する場合
設置場所はそのままに、新しいトイレを導入したい場合には、慣れるまでそれまで使っていた古いトイレを残しておきます。
新しいトイレには、古いトイレで使っていた(自分のニオイが付いた)使用済みの猫砂(チップ)を混ぜます。
新しいトイレで普通に排泄できるようになった頃合いを見計らって、古いトイレを処分しましょう。
カバータイプを導入する場合
猫トイレの収納家具(カバータイプ)には、新しいトイレではなく、今まで使っていたトイレを使用します。
1台はカバーを付けて、もう1台はカバーを無しにして設置しておき、慣れるまで様子を見ましょう。
カバー付きで問題なく排泄できるようになったら、すべてのトイレにカバーを設置します。
場所を変えたり、トイレを新しくしたり、カバーを導入したり、いずれの場合でも「慣れるまで徐々に」が基本です。
愛猫のペースに合わせて、環境を整えてあげましょう。
まとめ:快適なリビングで、おしゃれなトイレライフを
リビングに猫用トイレを設置することは、猫にとってメリットが大きいだけでなく、飼い主にとっても愛猫の体調管理がしやすくなる利点があります。
猫用トイレは、アイテムを上手に活用することで、インテリアとしても彩りを添えてくれる存在になり得ます。
今回ご紹介した内容を参考に、ぜひ愛猫とともに快適でおしゃれなトイレライフを手に入れてくださいね。
この記事を書いたペットとの暮らしの専門家