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猫は1匹でも大丈夫?寂しいサインと対処法、留守番の工夫を紹介

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    この記事を書いた人
    永楽陽子
    大学院卒業後、予防医学に関する研究や環境分析に取り組む。元動物病院勤務。行政書士資格保有。(ミックス/男の子)

    「うちの猫、1匹だけでお留守番して寂しくないかな?」と心配になる飼い主さんもいらっしゃるでしょう。

    猫は単独行動が得意な動物ですが、環境や性格によってはストレスや寂しさを抱えることもあります。

    本記事では、猫が1匹でも満足して暮らせる理由と寂しい時に見られるサイン、留守番を快適にする工夫についてご紹介します。

    多頭飼いを検討している方に向けて、メリット・デメリットも解説します。

    猫が1匹でも寂しくない理由

    猫が1匹でも寂しくない理由

    猫は単独で行動し、自分のテリトリーを大切にして暮らす動物です。

    その名残から、安心できる縄張りがあり、好きな時にごはんや水が摂取できれば、1匹でも満足して過ごせます。

    適度に飼い主さんとのコミュニケーションをとりながら、留守番中のひとり時間も楽しめるのが猫の特徴といえるでしょう。

    むしろ、他の猫がいることで大きなストレスを感じる猫も少なくありません。

    ただし、多頭飼いの方が安心するケースもあり、性格や生活環境による違いも大きいです。

    猫1匹で寂しい時のサイン

    猫1匹で寂しい時のサイン

    寂しがりな性格や長時間のお留守番が多い家庭、あるいは多頭飼いから1匹になった場合などは、寂しさがサインとして表れることがあります。

    よく見られるのは、「しつこい呼び鳴き・過剰な毛づくろい・粗相や破壊行動・食欲の低下」などです。

    ずっと鳴き続ける

    これまであまり鳴かなかった愛猫が、飼い主さんの後をついて回りながら大きな声で鳴くようになったり、外出時や就寝時にドアの前で呼び鳴きを続けたりすることがあります。

    特に、長時間の留守番が増えたタイミングや、同居していた家族や猫がいなくなった後に増えた鳴き声については、寂しいサインと考えられます。

    ただし、高齢猫では認知機能の低下や病気で鳴き声が増えることもあるため、気になる変化が続く時は、動画を撮影し獣医師さんに相談すると安心です。

    過剰な毛づくろい

    猫にとって毛づくろいは、体をきれいに保つだけでなく、気持ちを落ち着かせるための行動でもあります。

    しかし、同じ場所を何度も舐め続けて毛が薄くなったり、赤く炎症を起こしたりしている場合には要注意です。

    寂しさや不安、環境の変化などによるストレスが過剰なグルーミングという形で表れていることがあります。

    皮膚病などの病気が隠れている可能性もあるので、まずは動物病院で診てもらいましょう。

    粗相・破壊行動

    これまできちんとトイレで排泄できていたのに、突然ベッドやソファなどで粗相をするようになることがあります。

    また、ドアや家具での激しい爪とぎや、物を落とす・かじるなどの破壊行動が増えるのも、退屈やストレスのサインです。

    泌尿器系の病気やトイレ環境の不満が原因のことも多いため、叱るのではなく、健康状態のチェックとトイレの見直しを行い、適切なケアや環境改善を心がけていきましょう。

    食欲の低下

    大好きだったフードやおやつを残すようになったり、食器の前に来てもすぐ立ち去ってしまうような様子が見られたら、心と体の両方のサインを疑ってみる必要があります。

    寂しさやストレスから食欲が落ちる猫もいますし、胃腸の不調や口内トラブル、内臓の病気が隠れている場合もあります。

    下痢や便秘、吐き戻しなどが続く時はもちろん、数日続けて食欲が落ちていると感じたら、早めに動物病院を受診しましょう。

    また、外出中の様子が気になる場合は、ペットカメラでお留守番中の行動をチェックしてみると安心です。

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    動作検知・赤外線センサーで猫の動きに反応して撮影し、温度センサーが設定範囲を超えるとスマホに通知してくれるので、室温管理の目安としても便利です。

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    猫1匹でも寂しくない留守番のコツ

    猫1匹でも寂しくない留守番のコツ

    一人暮らしや共働きで留守番の時間が長くなりがちな家庭でも、工夫次第で愛猫が1匹でも安心して過ごせる環境を整えることができます。

    ポイントは、「在宅時と留守中のギャップを小さくすること・部屋を快適に整えること・短時間でも密度の高いふれあいと遊びの時間を確保すること」です。

    必要に応じてシッターサービスやペットカメラ、おもちゃなども上手に取り入れていきましょう。

    在宅時に構いすぎない

    「留守番ばかりさせてしまって申し訳ない」と感じていると、家にいる時は常に愛猫を抱っこしたり、膝に乗せたり、呼ばれたらすぐ応えたりしてしまう方もいるかもしれません。

    しかし、在宅時に構いすぎると、留守中とのギャップが大きくなり、ひとりの時間に不安を感じやすくなることがあります。

    愛猫が寝ている時や別の場所でくつろいでいる時には、あえてそっと見守る時間を作り、自分のペースで過ごせる余白を残してあげることがポイントです。

    部屋を快適に整える

    猫は、1日の大半を寝て過ごす動物です。

    安心できる寝床がいくつかあり、夏は暑すぎず冬は寒すぎない室温、静かで落ち着いた空間が整っていれば、飼い主さんの留守中もぐっすり眠って過ごしてくれることが多くなります。

    窓辺の暑さ・寒さや外からの騒音が気になるお家なら、内窓リフォームで環境を整えるのもおすすめです。

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    YKK APの「マドリモ 内窓 プラマードU」は、今ある窓の内側にもう一枚窓を取り付けるだけで、断熱性や防音性を高め、結露対策にもなります。

    戸建てはもちろんマンションにも設置でき、外からの音を抑えて室内を静かに保ちやすくなるため、屋外の音や声に敏感な猫のストレス軽減にも役立ちます。

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    窓際にキャットタワー・ステップを置く

    猫は、高いところに上ったり、外の景色を眺めたりするのが大好きです。

    窓際にキャットタワーやステップを設置してあげると、日向ぼっこをしたり、通りを歩く人や鳥、木々の揺れなどを眺めたりして、退屈しのぎができます。

    animacolleのキャットステップ

    animacolleのキャットステップは、賃貸でも使える石膏ボード対応の壁付けタイプです。

    専用工具はいらず、付属のスティックでピンを押し込むだけで女性一人でも簡単に設置できます。

    コンパクトで場所を取らず、成猫にも子猫にも心地よい日本製の丈夫なくつろぎスペースです。

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    ただし、窓から脱走しないよう、網戸の補強や脱走防止柵の設置など、安全対策はしっかり行いましょう。

    キャットタワーやステップ自体もぐらつかないよう固定し、落下や転倒の危険を防ぐことが大切です。

    短時間でもしっかり遊ぶ

    「構いすぎないこと」が大切とはいえ、遊びの時間が少なすぎると、運動不足やストレスの原因になります。

    1回5〜10分程度でも良いので、愛猫としっかり遊ぶ時間を作りましょう。

    猫じゃらしで追いかけっこをしたり、ボールを投げて追いかけさせたりと、狩猟本能を刺激する遊びがおすすめです。

    短くても中身の濃い毎日のふれあいが、安心感と満足感につながります。

    シッターサービスを利用する

    旅行や出張などで留守番が長くなる時は、信頼できるキャットシッターさんにお世話を依頼するのも安心です。

    トイレ掃除やごはんの用意、水の交換といった基本的なお世話はもちろん、愛猫が怖がらなければ簡単な遊びやスキンシップをしてくれるサービスもあります。

    お世話に慣れたプロが愛猫の様子をチェックし、体調の変化や異変があれば報告してくれるので、飼い主さんの不安軽減にもつながります。

    安全なおもちゃを出しておく

    留守番中も退屈しないように、ひとり遊びができるおもちゃをいくつか用意しておくと安心です。

    この時、飲み込めるほど小さなパーツが付いているものや、長いヒモ・ゴムがむき出しになっているものは、誤飲や絡まりの危険があるため片付けておきましょう。

    多頭飼いのメリット

    多頭飼いのメリット

    猫によっては、相性の良い猫と一緒に暮らすことで寂しさが軽減され、活動量や刺激が適度に増えて、心身の健康につながる場合があります。

    飼い主さんが忙しくて遊びの時間を十分に取れない時でも、猫同士で追いかけっこをしたり、じゃれ合ったりして過ごせるのは多頭飼いならではのメリットです。

    見ているだけで癒される猫同士のふれあいも、暮らしの大きな楽しみになります。

    運動量・刺激が増える

    若くて活発な猫や遊び好きな猫は、1匹だけだと刺激不足になりがちです。

    相性の良い猫同士であれば、毎日のように追いかけっこやかくれんぼをして自然と運動量が増え、退屈する時間も少なくなります。

    飼い主さんが忙しい日が続いて十分に遊べない時でも、猫同士でエネルギーを発散してくれるため、ストレスや問題行動の予防につながるでしょう。

    ただし、年齢差が大きい場合などは、先住猫の負担にならないよう配慮が必要です。

    猫同士の様子に癒される

    多頭飼いの醍醐味のひとつが、猫同士の仲睦まじいやりとりを眺められることです。

    お互いに毛づくろいをし合ったり、寒い日にくっついて添い寝をしたり、同じポーズで窓の外を見つめていたりする姿は、見ているだけで心がほっと和みます。

    猫同士で過ごす時間が増えることで、飼い主さんが留守でも「この子たちなら大丈夫」と感じやすくなり、安心して外出できるようになる方も多いです。

    一方で、猫同士がべったり仲良くなるタイプもいれば、適度な距離感を好むタイプもいるため、それぞれの性格に合わせて見守っていくことが大切です。

    多頭飼いのデメリット

    多頭飼いのデメリット

    多頭飼いは、すべての猫に向いているわけではありません。

    性格や相性によってはストレスが増えたり、ケンカが絶えなかったりすることもあります。

    また、猫の数だけフード代や医療費などの費用がかさみ、経済的負担やお世話の手間も増えます。

    ケンカやストレスが増える

    猫にも「ひとりが好き」や「誰かと一緒が安心」など、さまざまな性格があります。

    単独行動を好むタイプの猫に無理に新しい猫を加えると、落ち着ける場所が減ったり、トイレやごはんのスペースを奪われたりして、大きなストレスになることがあります。

    相性が悪い場合はもちろん、普段は仲良しに見えても、体調不良や環境の変化などがきっかけで突然激しいケンカに発展することもあります。

    隠れられる場所や高低差のある空間を用意し、トイレや食器も頭数+1以上を基本に、猫同士が距離を取りやすい環境づくりが欠かせません。

    経済的負担が増える

    猫が1匹増えるごとに、フードやおやつ、トイレ砂などの消耗品、ワクチンや健康診断、病気の治療費などがかさみます。

    もし経済的な余裕がない状態で多頭飼いを始めてしまうと、フードの質を落としたり、病院に連れて行くのをためらったりと、猫の健康や幸福度に影響が出る恐れもあります。

    また、掃除などの時間的な負担も大きくなるため、「今の生活で無理なく最後までお世話できるか」をよくシミュレーションしてから迎えることが大切です。

    健康管理が難しい

    多頭飼いになると、「どの猫がいつトイレをしたのか」「誰がごはんをどれくらい食べたのか」を把握しにくくなります。

    体調の変化に気づくのが難しくなると、病気の発見が遅れるリスクも高まります。

    また、感染症などがあっという間に他の猫にも広がってしまうため、ワクチン接種や定期的な健康チェック、こまめな掃除が欠かせません。

    猫ごとにトイレや食器を分けたり、必要に応じて部屋を区切ったりと、個々の健康状態を観察しやすい工夫も求められます。

    【まとめ】猫1匹でも寂しくない。大事なのは環境づくり

    【まとめ】猫1匹でも寂しくない。大事なのは環境づくり

    猫は単独生活が得意な動物であり、安心できる環境と飼い主さんとの適度なコミュニケーションがあれば、1匹でも十分に幸せに暮らせます。

    一方で、寂しさやストレスが限界を超えると、「しつこい呼び鳴き・過剰な毛づくろい・粗相・食欲低下」など、さまざまなサインとして表れます。

    まずは今の暮らしを振り返り、留守番中の快適さや遊び・スキンシップの質を見直してみましょう。

    必要に応じてペットカメラやシッターサービスなども取り入れながら、愛猫の性格に合った環境づくりをしていくことが何より大切です]

    この記事を書いたペットとの暮らしの専門家
    永楽陽子
    大学院卒業後、予防医学に関する研究や環境分析に取り組む。元動物病院勤務。行政書士資格保有。(ミックス/男の子)