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猫は本来、自分で爪とぎをして古い爪をはがし、健康な状態を保っています。
しかし、年齢を重ねて老猫になると、思うように動けなかったり体に痛みが出てきたりすることで、爪とぎの頻度が減ることがあります。
その結果、爪が伸びすぎて巻き爪になり、日常生活に支障が出ることもあるため注意しましょう。
今回の記事では、老猫の爪が伸びやすくなる理由や爪とぎをしないことで起こるリスク、そして飼い主さんができるケアの方法について詳しく解説します。
老猫の爪が伸びやすい理由
老化により、猫は運動量が減少したり行動が変化したりします。
関節や体に痛みが出てきた場合、老猫は自然な爪の手入れができなくなり、爪が伸びやすくなります。
運動量の低下
若い猫は活発に動き回るため、日常の動きの中で自然と古い爪がはがれ、適度な長さが保たれます。
しかし、老猫になると動くこと自体が少なくなり、飛び跳ねたり走ったりする機会も激減します。
そのため、古くなった爪がはがれずにそのまま厚く長く伸びてしまい、巻き爪になったり、引っかかってケガをしたりする可能性があるため注意が必要です。
運動量の低下は、筋力の低下にもつながり、爪だけでなく全身の健康に関わることもあります。
関節や身体の痛み
老化が進むと、猫も人間と同じように関節や筋肉に痛みを感じるようになります。
関節炎などがあると、爪とぎをする動作そのものが困難になったり、痛みを避けて動かなくなったりします。
その結果、爪が十分に削られず、過剰に伸びてしまうことがあります。
痛みを抱えているときは、無理に運動をさせず、老猫の様子に合わせたケアをしてあげることが大切です。
心理的な変化
猫はルーティンを大切にする動物で、習慣化が得意です。
しかし、猫も年齢を重ねると、これまで当たり前に行っていた行動が億劫になることがあります。
爪とぎはそれ自体がエネルギーを使う行動であるため、心理的に「面倒だ」と感じるようになり、次第にやらなくなっていくことがあるようです。
また、爪とぎをしていたお気に入りの場所に登れなくなってしまったり、居場所が変わったりすると、自然と爪とぎをしなくなることもあります。
病気の可能性
老猫で急に爪が伸びやすくなったと感じた場合、病気のサインである可能性も考えられます。
「甲状腺機能亢進症」は老猫に多い病気のひとつで、新陳代謝が過剰になり、爪が異常に早く伸びることがあるといわれています。
この病気は体重の減少や多飲多尿などの症状を伴うため、他の変化と合わせて気づくことも多いです。
老猫に気になる変化がある場合は、早めに動物病院で診察を受けましょう。
老猫が爪とぎしないリスク
爪とぎをしないことで、老猫の爪が伸びすぎて巻き爪になり、生活に支障をきたすことがあります。
また、動きが不自由になることで運動量が減ると、健康に悪影響を及ぼすことがあるため注意が必要です。
巻き爪が肉球に刺さる
爪が過剰に伸びると、自然と内側に巻いていく「巻き爪」になります。放置すると、巻いた爪が肉球に刺さり、出血や痛みを引き起こします。
筆者が働いていた動物病院でも、巻き爪の処置を受けている老猫は多かったです。
床に付着した血液を見つけて、巻き爪に気づく飼い主さんもいらっしゃいます。
また、刺さった部分が化膿して感染症を起こす危険性もあるため、定期的なチェックと早めの処置が重要です。
爪が肥大化する
老猫が爪とぎをしなくなると、古い角質がはがれずに爪の表面にどんどん蓄積され、ミルフィーユ状に層が重なって爪が厚くなっていきます。
この状態を「爪の肥大化」と呼び、見た目ではっきりわかるくらいに太く不自然な爪になります。
爪が硬く厚くなりすぎると、一般的なギロチンタイプの爪切りだと穴に入らないこともあります。
そんな時は、力の入れやすいニッパー型の爪切りがおすすめです。無理に切ろうとせず、安全に処置できる道具を選びましょう。
床などに傷がつく
伸びすぎた爪は家具や床、カーペットなどに引っかかりやすく、傷がつく原因になります。
また、抱っこした時に飼い主の肌を傷つけてしまうこともあります。
猫自身が爪の存在を意識せずに歩いたりジャンプしたりするため、意図せずに物を傷つけることが増えてしまうと、飼い主さんも困ってしまうでしょう。
カーペットやソファに爪が引っかかると、老猫のストレスにもなります。
日々の生活空間や老猫の健康を守るためにも、適切な爪のケアは欠かせません。
運動不足になる
爪が伸びていると、老猫は歩くたびに違和感を感じたり痛みを覚えたりするため、動くこと自体を避けるようになります。
特に巻き爪になっている場合は、歩行やジャンプが困難になり、キャットタワーに登らなくなることもあります。
痛みや違和感により運動不足が進むと、筋力の低下や体重増加、さらには心臓や内臓への負担も増えてしまうでしょう。
運動量の維持は、老猫の健康を保つ上でとても大切です。
老猫の適切な爪ケア方法
老猫の爪は、自然に削れにくくなっていきます。
飼い主さんによる定期的な爪切りや愛猫に合った爪とぎ器の導入、必要に応じて動物病院でのケアが重要です。
定期的な爪切り
老猫の爪は、こまめなケアが必要です。爪とぎを盛んにする活発な若い成猫なら、月に1回の爪切りで済みます。
しかし、老猫は2週間に1回の頻度で確認・カットするのが理想です。
爪切りを嫌がって暴れる猫は、洗濯ネットに入れると落ち着くこともあります。
一度にすべての爪を切るのではなく、短時間で少しずつ行うのがポイントです。
爪の中の血管(クイック)を傷つけないように、先端だけを慎重に切りましょう。
適切な爪とぎ器の導入
老猫には、体に負担の少ない爪とぎ器を用意しましょう。
縦型の爪とぎが難しくなってきた時は、床に置ける横型タイプを試してみるのもおすすめです。
また、麻・段ボール・木材などの素材を変えてみると、爪とぎしやすいアイテムが見つかるかもしれません。
爪とぎ器だけでなく、滑りにくいマットや登りやすいステップなど、シニア猫に優しい環境づくりを心がけましょう。
動物病院での処置
自宅でのケアが難しい場合やすでに巻き爪になってしまった場合は、すぐに動物病院を受診しましょう。
動物病院では、獣医さんや動物看護師さんが安全かつ確実に爪を切ってくれるため、老猫にとっても負担が少なく安心です。
特に高齢の猫は皮膚や肉球がデリケートになっているため、プロに任せるのも選択肢のひとつです。
定期的な健康診断の際に、爪の状態も一緒にチェックしてもらうと良いでしょう。
老猫におすすめしたい爪とぎ器3選
フリーハンギングシェルフ
フリーハンギングシェルフは、老猫にもやさしい設計の壁付け型キャットステップです。
棚板やボックスの高さを自由に調整できるため、足腰が弱くなった老猫でも無理なく移動できます。
段差を小さくすれば、運動不足の予防や安全な上下運動につながるでしょう。
また、穴あきボックスや爪とぎボックスを組み合わせることで、快適な居場所づくりや爪ケアもサポートできます。
愛猫の年齢や体型に合わせて配置をカスタマイズできるのが大きな魅力です。
TRIPAWS 猫用爪とぎボード
TRIPAWS 猫用爪とぎボードは、エレガントな三角形デザインと実用性を兼ね備えた床置きタイプの爪とぎボードです。
老猫にも安心の安定設計で、底部に滑り止め付きのため爪とぎ中に倒れる心配が少なく、バランスを崩しやすい老猫でも安全に使用できます。
両面使用可能な爪とぎ面は耐久性のあるサイザル麻布を使用し、くずが落ちにくく、掃除の手間も軽減されます。
取り替え可能な爪とぎ布は、長く使えて経済的です。
TRINEST シューズスツール
TRINEST シューズスツールは、玄関スペースを猫と飼い主さんの快適な触れ合い空間に変える多機能家具です。
老猫にとっては、足腰に負担をかけずにゆっくり乗り降りできる安定したステップとして使うことができます。
爪とぎやリラックススペースとして活用でき、関節の弱い老猫にも安心です。
また、人が使う椅子としても使用できるため、猫がいつでもそばに寄りやすく、心理的な安心感も提供します。
限られたスペースでも老猫の運動不足やストレス軽減に配慮された設計が魅力です。
【まとめ】老猫の爪をこまめに確認して適切なケアをしよう!
老猫の爪が伸びやすくなるのは、さまざまな要因が複雑に絡み合っているためです。
爪が過剰に伸びると、肉球に刺さってケガをしたり、痛みから動くのを嫌がるようになったりします。
健康で快適な毎日を過ごすためには、飼い主さんによる定期的なケアがとても大切です。
こまめな確認と爪切りを習慣にし、老猫に合った爪とぎ器を用意するなど、愛猫の負担を最小限に抑えながらサポートを行いましょう。
日頃の小さなケアを積み重ねていくことで、老猫も安心して快適に毎日を過ごすことができるようになります。
