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猫と人との程よい距離感を考えた家づくり
猫は独立心が強く、自分のペースで行動する生き物です。
そのため、猫と暮らす家づくりにおいては、猫と人との程よい距離感を確保することが非常に重要です。
この距離感をうまく設計することで、猫も人も快適に過ごせる空間が実現します。
動線と距離のバランス
猫と人の動線を設計する際には、お互いが干渉しすぎないようにすることがポイントです。
例えば、リビングルームには猫専用のスペースを設けることで、猫が自分の居場所を確保できます。
キャットウォークやキャットタワーを設置することで、猫は上から人を見降すことができ、自分の安全を確保しつつも家族との距離を楽しむことができます。
1. キャットウォークの設置
キャットウォークは猫にとって絶好の観察ポイントです。
高い位置にキャットウォークを設けることで、猫は部屋全体を見渡すことができ、安心感を得られます。
例えば、リビングルームの壁に沿ってキャットウォークを設置し、猫が自由に移動できるようにすると良いでしょう。
キャットウォークの素材やデザインにも工夫を凝らし、インテリアとの調和を図ることが重要です。
2. 隠れ家スペースの確保
猫は時折、静かで隠れられる場所を求めます。
こうした隠れ家スペースを家の中に設けることで、猫がストレスを感じずに過ごせる環境が整います。
キャットハウスや隠れ家用の家具を設置することで、猫がリラックスできる空間を提供しましょう。
隠れ家スペースは、人の目線からは見えにくい場所に配置するのが理想的です。
3. 動線の工夫
人と猫の動線が交差しないように工夫することも重要です。
例えば、猫専用の通路や扉を設けることで、猫が自由に移動できるようにします。
特に、家の中で猫が自由に出入りできる場所を設けることで、猫がストレスなく過ごせる環境を整えます。
上から見降すことの重要性
猫は本能的に高い場所を好みます。
上から見降すことで自分の安全を確認し、安心感を得ることができるのです。
したがって、キャットウォークやキャットタワーを設置することは、猫の自然な行動を尊重することになります。
高い場所から人を見降すことで、猫は自分のペースで人との距離を調整できるため、ストレスを感じにくくなります。
実際にやってみた設計アイデア
リビング・ダイニングルーム
リビング・ダイニングルームには、キャットウォークを壁に沿って設置し、高さを調整できるようにします。
また、キャットタワーやキャットツリーを配置することで、猫が自由に登り降りできる環境を提供します。
リビングルームの一角には、猫専用の隠れ家スペースを設けることで、猫が静かに過ごせる場所を確保します。
キッチン
キッチンでは、猫が誤って火や刃物に触れないように工夫が必要です。
キッチンカウンターの上にキャットウォークを設置することで、猫が安全にキッチンを見渡せるようにします。
また、キッチンの隅にキャットハウスを設置することで、猫が安心して過ごせる場所を提供します。
寝室
寝室には、ベッドサイドにキャットウォークを設置し、猫が自由に移動できるようにします。
また、キャットタワーやキャットツリーを設置することで、猫が高い場所から見降すことができる環境を提供します。
寝室の隅には、キャットベッドや隠れ家スペースを設け、猫がリラックスして過ごせる場所を確保します。
まとめ
猫と暮らす家づくりにおいては、猫と人との程よい距離感を確保することが重要です。
キャットウォークやキャットタワーを設置することで、猫が上から見降すことができる環境を提供し、猫が安心して過ごせる空間を作りましょう。
また、隠れ家スペースや猫専用の動線を設けることで、猫がストレスを感じずに過ごせる環境を整えます。
猫の自然な行動を尊重し、猫も人も快適に暮らせる家づくりを実現することが大切です。
この記事を書いたペットとの暮らしの専門家
前田 敦
一級建築士事務所・前田敦計画工房合同会社代表。「ペットラバー建築家」としてペッ ト共生住宅の設計監理に積極的に取り組み、 雑誌・TV などメディアでの紹介も多数。
エリア:東京都