目次
猫はとてもキレイ好きで、トイレ環境に対するこだわりが強い動物です。排泄物が残っていなくても、ニオイだけで嫌がることもあります。
愛猫が健康でいられるかどうかは、トイレの快適性が大きく関係しています。
排泄トラブルは泌尿器系疾患の原因になる恐れがあるので、猫のトイレは常に清潔にしておきましょう。
毎日の猫トイレ掃除の方法と頻度
健康な成猫の場合、1日にオシッコを1〜3回、ウンチを0〜2回します。
排泄のたびに汚れた砂を取り除くのが理想的です。最低でも1日2回は掃除をしましょう。消臭スプレーを使用すると、ニオイが気になりにくいです。
猫トイレ砂の交換方法と頻度
猫のトイレ砂は、定期的に総入れ替えをしましょう。
汚れていないように見えても、ニオイが染みついているからです。トイレ本体を傾けて、砂をビニール袋などに入れて捨てます。
砂やトイレの種類によって、総入れ替えの頻度が異なります。
固まるタイプの砂は1〜2週間に1回程度で、オシッコが下に落ちるシステムトイレなら1ヵ月に1回程度が目安です。
猫トイレ本体の掃除方法と頻度
1ヵ月に1回は、トイレ本体を丸洗いしましょう。乾くまでに時間がかかるので、タイミングとしては排泄後に掃除するのがおすすめです。
トイレを我慢すると、ストレスや病気の原因になります。
手順1:トイレの砂を捨てる
トイレ砂の捨て方は、素材や自治体によって異なるので注意が必要です。
パッケージで素材を確認するだけでなく、お住いの地域のルールに従いましょう。
一般的には、紙・木材・おからなどの有機物系の砂は燃えるゴミで、ベントナイト・ゼオライトなどの鉱物系の砂は燃えないゴミとして捨てます。
トイレ砂は新聞紙で包んだりビニール袋に入れたりしてから、自治体のゴミ袋に入れましょう。
ゴミ出しの時に散らばったり、ニオイがしたりしないように配慮することが大切です。
手順2:水やお湯で汚れをふやかす
トイレ本体を分解して、水やお湯で濡らしましょう。汚れをふやかすと、ゴシゴシこすらなくても簡単にキレイになります。
熱湯消毒をしたくなりますが、熱に弱いプラスチック製の場合には熱湯は使えません。
お湯を使う場合は、まずトイレ本体の耐熱温度をチェックしましょう。
手順3:スポンジやブラシでこする
水やお湯で汚れをふやかしたら、スポンジやブラシでこすりましょう。
キズがつくと汚れが入り込みやすくなるので、柔らかいスポンジやブラシを使うのがおすすめです。
洗剤は使っても使わなくても良いですが、猫はニオイに敏感なので、できれば無香料のペット用洗剤を使いましょう。消臭効果のあるクエン酸や重曹を使うのも効果的です。
手順4:しっかり乾かす
トイレの汚れが落ちたら、風通しや日当たりの良い場所で乾かしましょう。
乾くのに時間がかかると、排泄を我慢させてしまうこともあります。布や紙で軽く拭いてから風乾させるのもおすすめです。
猫トイレの掃除をしないとどうなる?
猫はとてもキレイ好きです。そのため、飼い主さんがトイレ掃除を怠ると、愛猫はトイレを使いたがらなくなるでしょう。
愛猫がトイレのふちに足をかけて排泄していたり、砂をかけずに急いで出ていったりする場合は、「トイレが汚くて嫌だなぁ」と感じています。
トイレ以外で粗相をする
室内飼いの猫はトイレの場所をすぐに覚えるため、子猫であってもトイレトレーニングはほとんど必要ありません。
しかし、掃除を怠ると、キレイ好きな猫は汚れたトイレを避けるようになります。
猫はそもそもトイレを1ヵ所に決めずに、縄張りのあちこちで排泄をする習性があります。
いつものトイレが不衛生な状態だと、違う場所で粗相をしてしまうかもしれません。
泌尿器系の病気になる
猫にとって、正常にオシッコができることは非常に重要です。
猫は泌尿器系の病気になりやすく、しかも命取りになるため細心の注意を必要とします。
トイレが汚いと、排泄を我慢することがあります。
半日以上オシッコを我慢する状態が続くと、膀胱炎や尿結晶などの泌尿器系疾患のリスクが心配です。
ストレスを抱える
猫は、トイレが汚いと大きなストレスを感じます。
人も、ホテルやレストランの清潔なトイレだと寛いだ気分になりますが、公園や仮設のトイレだと早く外に出たいと感じますよね。
愛猫にストレスがたまると、問題行動を起こす可能性があります。
過剰にグルーミングをしたり、大きな声で鳴いて威嚇したりする場合には、ストレスのサインです。
部屋がクサくなる
猫のトイレ掃除を怠ると、排泄物のニオイで部屋がクサくなります。猫は人以上に嗅覚が優れているため、不快な環境にストレスを感じます。
賃貸の場合は、壁紙にペット臭がつくと、修繕費を追加で請求される可能性もあるため注意が必要です。
砂やトイレ本体の掃除だけでなく、トイレ周りの床や壁の掃除にも気をつかいましょう。
関連記事:【猫と暮らす家づくり】複数あるトイレスペースにおすすめ!スタイリッシュな脱臭機の新モデル「QAIS-air- H04A2J」
おすすめのトイレ本体
猫のトイレは、愛猫のサイズに合わせて選びましょう。
小さすぎると落ち着いて用が足せず、思い切り砂を掘れないのでストレスを感じます。目安は、体長の1.5倍ほどです。
ここでは、砂が飛び散りにくく、掃除しやすいおすすめの商品を2つご紹介します。
エステー ニャンとも清潔トイレ
画像出典:Amazon公式HP
この商品は、入り口が低く広めの猫トイレです。成猫はもちろん子猫から使用できます。
本体サイズ(幅×奥行×高さ)は、40×55×26cmです。中で姿勢を変えたり、思いっ切り砂を掘ったりできます。
ハーフカバーなので、砂が飛び散りにくいです。
全面通過の広いスノコ面のシステムトイレで、シートを敷けばオシッコを吸収・消臭でき、シート無しにすれば採尿もできます。
アイリスオーヤマ 猫用システムトイレ
画像出典:Amazon公式HP
この商品は、上から入る縦型の猫トイレです。ニオイがしにくく、砂が飛び散りません。
本体サイズ(幅×奥行×高さ)は、41×53×37cmです。
中の空間は広く、外の目線が気にならないので、落ち着いて用を足せます。
脚付きのスノコの下にシートを敷くと、オシッコが吸収されます。
大きなフタはニオイの広がりを抑え、凸凹の溝が肉球に挟まったトイレ砂をキャッチしてくれるので散らかりません。
おすすめのトイレ砂
トイレ砂には、さまざまな素材や粒の大きさがあります。猫によってそれぞれの好みがあるので、まずは1袋だけ買って、試してみるのがおすすめです。
ここでは、ニオイ残りが少なく、飛び散りにくい大きめ粒のおすすめの商品を2つご紹介します。
ユニ・チャーム デオトイレ緑茶成分入り消臭サンド
画像出典:Amazon公式HP
この商品は、紙タイプです。燃えるゴミとして捨てることができます。
緑茶成分入りの強力消臭タイプで、砂を総入れ替えするのは、1ヵ月に1回が推奨されています。
砂の表面はサラサラで、オシッコで濡れても固まりません。スノコタイプのシステムトイレに向いています。
エステー ニャンとも清潔トイレ脱臭・抗菌チップ
画像出典:Amazon公式HP
この商品は、木材タイプです。燃えるゴミとして捨てることができます。
脱臭・抗菌効果があるフィトンチッド成分を含む針葉樹が主原料です。使用量の目安は、愛猫1匹で2.5Lを1.5ヵ月で使います。
撥水性のチップはオシッコで濡れても固まらず、サラサラ状態を保ちます。猫が力強く掘っても粉が舞わず、粒も飛び散りにくいです。
おすすめの消臭アイテム
猫のオシッコは、人や他の動物とは違うツンとしたニオイがします。
刺激臭の原因は、アミノ酸の「フェリニン」と腎臓で作られるタンパク質の「コーキシン」という2つの成分だと言われています。
ここでは、猫トイレのニオイを消すためのおすすめの商品を3つご紹介します。
ジョイペット ネコのフン・オシッコ臭専用天然成分消臭剤
画像出典:Amazon公式HP
この商品は、緑茶消臭成分配合で、愛猫がなめても安心な天然成分消臭剤です。ただし、愛猫には直接スプレーしないようにしましょう。
植物性抽出成分であるフラボノイドが独特なペット臭に強力に作用して消臭します。
除菌成分も含み、トイレに吹きかけると菌の繁殖を防ぎます。
トイレ以外の場所で猫が粗相をしてしまった時には、畳・フローリング・布にも使用可能です。噴霧後は濡れたままにせず、乾いた紙などで拭き取ってください。
SUNSTAR QAIS-air-H04A2J ペット用除菌脱臭機
画像出典:AMILIE公式HP
この商品は、トイレの上部に設置するペット専用の除菌脱臭機です。省エネ設計で、1ヵ月つけっぱなしでも電気代は300円弱です。
猫のトイレ臭の原因となるアンモニアは空気より軽く、上へ立ち上っていく性質があります。
トイレの真上に設置することで、従来の床置き型の空気清浄機や脱臭機ではキャッチできなかったニオイを取り除くことができます。
デザインがスタイリッシュなだけでなく、静音性が高く、ノンフィルター式なのも嬉しいポイントです。
猫の毛がからまりにくく、掃除機でサッと吸い取るだけなのでお手入れも簡単です。
詳しくはコチラの記事をチェック! ▶︎【猫と暮らす家づくり】複数あるトイレスペースにおすすめ!スタイリッシュな脱臭機の新モデル「QAIS-air- H04A2J」
カルテック 光触媒除菌脱臭機 KL-WC01
画像出典:AMILIE公式HP
この商品は、光触媒で圧倒的な脱臭力を発揮する除菌脱臭機です。
光触媒とは、世界が認めた日本初の安全・安心な技術です。太陽光やLEDライトなどを利用して、空気中の菌・ウイルス・ニオイ物質を分解する働きがあります。
コルゲート活性炭光触媒フィルターは、買い替えや交換の必要がありません。
また、冷暖房中に換気無しで空気をキレイにできるため、コストパフォーマンスが良いです。
壁に設置したり、スタンドで床置きにしたりと場所を選ばずに使用できます。トイレの上に設置すれば、さらに効果的です。
詳しくはコチラの記事をチェック!
▶︎ペットとの暮らしを空気から変えるカルテックの光触媒除菌脱臭機「KL-WC01」
関連記事:ペット用脱臭機のおすすめは?選び方のポイントや効果重視の厳選アイテム3選をご紹介!
猫のトイレ掃除の注意点
猫のトイレを掃除する時には、いくつかのポイントに注意する必要があります。
愛猫だけでなく、飼い主さんの健康を害しないように気をつけましょう。
また、トイレ砂や排泄物を捨てる時は自治体のルールに従いましょう。近隣住民に不快な思いをさせないように、ニオイや見た目に配慮することも大切です。
妊婦・乳幼児・高齢者の感染
猫のウンチからの感染症には注意が必要です。
妊婦さんがトキソプラズマ症に感染すると、流死産の原因となったり、胎児の目や脳の重大な病気を引き起こす恐れがあると言われています。
ただし、日本人の約10%が感染しており、妊娠前から感染している妊婦さんの場合は安全です。
感染歴が不明な場合は、猫のウンチに触れないように気をつけましょう。
免疫力の低い乳幼児や高齢者も注意が必要です。トキソプラズマ症に感染すると、肺炎や脳炎などの重い症状が出る可能性があると言われています。
トイレ掃除のタイミング
ニオイがする前に掃除したいからと、排泄中に待ち構えると、落ち着いて用が足せないかもしれません。
猫にとって無防備なトイレタイムには、緊張が伴います。掃除道具を持って、近くで凝視するのは避けましょう。
また、愛猫が排泄したい時にトイレがないとストレスになります。丸洗いは、排泄した後にしましょう。
理想のトイレの数は「頭数+1」です。複数ある場合は、掃除のタイミングをずらすのがおすすめです。
トイレは健康のバロメーター
排泄物を観察することは、健康チェックになります。毎日、排泄の回数や状態をみましょう。特に、猫のオシッコは要チェックです。
健康な成猫は、オシッコを1日に1〜3回します。頻尿・多尿・血尿など、いつもと違う時は、泌尿器系のトラブルの可能性があります。
オシッコの色・ニオイ・量をチェックし、痛そうにしていたり、トイレに入るのに排尿できていなかったりしないかを観察しましょう。
オシッコの変化は命に関わることがあります。早めに動物病院を受診すると安心です。
砂や排泄物の捨て方
猫トイレの砂や排泄物は、適当に捨てないようにしましょう。ルールやマナーを守ることが大切です。
特に鉱物系の砂は、自治体によって捨て方が異なります。自治体のホームページで確認したり、清掃事務所に問い合わせたりして、適切な方法で捨てる必要があります。
また、近隣トラブルにもなりかねないので、ニオイのするゴミをベランダに置きっぱなしにするのは避けましょう。
トイレ周りの掃除
定期的にトイレ本体の丸洗いと砂の総入れ替えをしているのに、なぜかニオイが残ることもあります。
その場合は、トイレ周りの床や壁紙が汚れているかもしれません。
トイレハイ(トイレの後に猛ダッシュしたり、激しく砂をかけたりする)によって、トイレの外に排泄物や砂が飛び散ることもあります。
ニオイ残りや汚れの原因となるので、トイレ周りもしっかりと掃除しましょう。
【まとめ】きれいなトイレで健康・快適!
トイレを清潔に保つことは、猫が健康に生きるために最も重要なポイントの1つです。
キレイ好きな猫は汚れたトイレを嫌い、排泄を我慢したりストレスを感じたりします。
排泄するたびに掃除をするのが理想的ですが、最低でも1日2回は掃除しましょう。
定期的に砂を総入れ替えし、トイレ本体を水洗いすると、ニオイや汚れをすっきり取り除くことができます。
トイレがキレイだと、愛猫は心と体の健康が保たれます。また、ニオイや汚れが無いと、飼い主さんも快適に暮らせるでしょう。
この記事を書いたペットとの暮らしの専門家