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猫の完全室内飼いが一般的になり、家猫の平均寿命が延びています。しかし、玄関や窓(ベランダ)から外に出て、行方不明になる猫もいます。
大切な愛猫には、安全な家の中にいてほしいですよね。悲しい事故にあわせないように、玄関や窓をリフォームして猫の脱走を防止しましょう。
この記事では、人も猫も快適に暮らせるおしゃれなリフォームをご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
猫の脱走を防止するおしゃれなリフォームアイデア
猫の脱走経路は、玄関と窓(ベランダ)です。人の生活動線を邪魔せず、猫のストレスにもならないような脱走対策をしましょう。インテリアに馴染むおしゃれなリフォームアイデアをご紹介します。
玄関の脱走防止リフォーム
人が頻繁に出入りする玄関は、猫が外に出てしまいやすい場所です。脱走対策をしっかりと行って、愛猫の安全を確保しましょう。
玄関の広さや間取りによって、設置できる柵などのタイプが異なります。市販の脱走防止グッズを活用して、猫が玄関に近づけないように工夫しましょう。
狭い玄関の場合
マンションやアパートのように狭い玄関の場合には、突っ張りタイプの脱走防止柵(ペットゲート)が最適です。廊下の両側の壁を利用して、簡単に柵を設置できます。
玄関とリビングの間にペットゲートを設置することで、猫が玄関に近づけないようになります。飼い主さんが玄関から出入りする時や、宅配便を受け取る時の脱走を防ぐことが可能です。
狭い玄関におすすめのペットガードはこちらです。「のぼれんニャン」という名前の通り、タテ型のフェンスで登りにくくなっています。白い柵は、どんなインテリアの雰囲気も邪魔しません。
扉はロックすることができるので、猫が勝手に開けることはできません。また、扉は押すことも引くことも可能で、90度の角度で固定できます。荷物を持ったままでも通過しやすいでしょう。
木製タイプもおしゃれです。お部屋のインテリアに合わせて選んでみてはいかがでしょうか?
広い玄関の場合
戸建ての広い玄関の場合、猫の脱走防止リフォームには工夫が必要です。DIYすることも不可能ではありませんが、安全性を最優先するなら「にゃんがーど」がおすすめです。
「にゃんがーど」は40日間の保証付きです。もし猫が柵を1度でも突破してしまったら、全額返金してもらえます。
2メートル幅まで対応する親子扉は10万円ほどするので、購入を躊躇してしまうかもしれません。しかし、オーダーメイドで玄関に合わせて手作りしてくれる「にゃんがーど」は、愛猫の安全を守ってくれるでしょう。
窓の脱走防止リフォーム
窓も猫の脱走経路となります。換気のために開けた少しの隙間でも、体の柔らかい猫は外に出てしまいます。
また、網戸をしっかり閉めていても油断はできません。網戸を破って脱走する可能性があります。窓にも脱走防止リフォームを行いましょう。
網戸の場合
猫は力が強いので、いとも簡単に網戸を開けることができます。また、よじ登ったり体を押し付けたりして網戸を破ることもあるので注意が必要です。
網戸の破り癖のある猫には、ペット用のステンレス網戸がおすすめです。窓からの脱走が防止でき、しっかり換気もできます。
網戸や開けられたくない扉にはストッパーを付けましょう。小さなお子さんの安全対策にも使えます。おすすめのストッパーは、こちらです。
ベランダの場合
ベランダからの猫の脱走や転落にも気をつけましょう。マンションで猫を飼う場合、「猫高所落下症候群」に注意する必要があります。
「猫高所落下症候群」とは、猫が2階以上の高所から突然飛び降りてしまう病態のことです。原因はわかっていませんが、鳥や虫に興味をひかれることなどが一因であると言われています。
猫は高いところから落ちても大丈夫だと思われていますが、ベランダから落下して動物病院で診察を受けた猫の90%が胸部に大きなダメージを受けていたというデータもあります。
参考:博多犬猫医療センター
サンルームのようにベランダ全体を囲むことができれば安全ですが、マンションの規約や金銭面の問題でサンルームを付けられないことも多いでしょう。
マンションのベランダでは鳩よけネットを設置する家庭も増えています。鳩よけネットは猫の脱走・落下防止にも効果がありますが、隙間なくしっかり固定しないと、猫がよじ登った際に落下する恐れがあります。定期的に破れや劣化がないかを確認しましょう。
鳩よけネットを猫の脱走・落下対策として利用するなら、こちらの鳩よけネットをおすすめします。ネットの強度と確実な固定が強みです。
この製品は、Amazonや楽天市場で販売されている鳩よけネットに比べて7倍以上の値段ですが、紫外線の当たるベランダでも10年間使うことができる強度で、専用フックでしっかりと固定できます。
ベランダの大きさに合わせてオーダーメイドでカットしてもらえるので、さまざまなタイプのベランダに対応できます。「お客様の声」では、猫を飼っているご家庭での実例が見られるので参考にしてみてください。
ベランダの安全対策ができない場合は、猫をベランダに出さないように気をつけましょう。
猫の脱走防止でDIYする際の注意点
DIYブームの中、猫の脱走防止柵を自作するブログや動画を見ることができます。しかし、次の3点に注意してDIYしないと、脱走を防止できないだけでなく、猫にケガをさせてしまう恐れもあります。
柵を高くする
猫は、非常にジャンプ力が高い動物です。一般的な成猫は170センチも飛ぶことができ、ギネス記録の猫は2メートル超えのジャンプをしたそうです。
愛猫がいつも大人しいからと油断してはいけません。大きな音に驚いたり虫を追いかけたりして、驚くほど高くジャンプすることがあります。
DIYの柵が人の腰ほどの高さしかないと、猫は簡単に飛び越えてしまいます。DIYするなら、170センチ以上の高さにしましょう。
柵の幅を狭くする
猫は、とても柔軟性が高い動物です。飼い主さんの想像以上に狭い隙間でも通り抜けることができます。
猫の脱走防止柵をDIYする時は、柵の幅を狭くしましょう。柵の幅だけでなく、柵と床や壁の間にも注意が必要です。先ほど紹介した「のぼれんニャン」では、3.5センチ以内の隙間に調整されています。
柵はタテ型がおすすめです。格子状もしくはヨコ型の柵にすると、猫がよじ登ってしまいます。
柵をしっかり固定する
猫は縄張りに自分の匂いを付ける習性があり、家具にグイグイと体を擦り付けます。そのため、脱走防止柵をDIYする時には、猫に倒されないようにしっかりと固定しましょう。
壁や天井に穴を開けずに木材をしっかり固定するには、こちらの商品がおすすめです。賃貸向けのDIYグッズなので、家に傷がつきにくいです。色は白と黒があり、お部屋の雰囲気に合わせて選ぶことができます。
猫が脱走する理由
「猫は家につく」と言われます。何よりも縄張りを大切にするため、たとえ広い部屋でなくても、室内だけで満足して生活することができます。
しかし、玄関や窓の戸締まりを忘れると、外の刺激や突発的な行動によって脱走することがあるので注意しましょう。ここでは、猫が脱走するおもな理由を4つ紹介します。
発情期
春は発情の季節です。避妊や去勢をしていない猫は、外猫のフェロモンや鳴き声に刺激されて脱走しやすくなります。子猫を産ませる計画がないのであれば、完全室内飼いの猫でも避妊・去勢は必須といえるでしょう。
避妊・去勢をしていない猫は、パートナーを探して外へ出ようとします。特にオスは縄張りを広げたいという欲求もあるので、遠くまで移動してしまう可能性があります。
子猫と暮らし始めたら、最初の発情期が来る前に避妊・去勢をしましょう。生後6ヶ月頃が理想的です。
好奇心
ペットショップやブリーダーから購入した猫に比べて、もともと外にいた猫は脱走しやすいです。野良猫を保護した場合は、特に注意しましょう。
また、好奇心の強いタイプの猫は、外の生き物や匂いに興味を持って脱走することがあります。たまたま開いていた窓から外に出て、鳥を追いかけているうちに迷子になることも考えられます。
普段は外に興味を示さなくても、気まぐれに脱走するのが猫です。外の世界は刺激でいっぱいなので、一度脱走すると癖になる猫もいます。
突発的な事故
臆病なタイプの猫は脱走しないように思われがちですが、必ずしもそうではありません。雷や工事などの大きな音に驚いて、たまたま開いた玄関から外に飛び出してしまうこともあります。
猫は警戒心が強く、通常は縄張りから出ようとしません。臆病な猫の場合、近所に潜んでいる可能性が高いです。しかし、外猫に追いかけられたりすると、遠くまで逃げて迷子になることもあります。
環境の変化・ストレス
猫は「いつもと同じ」環境や状況を好みます。そのため、引っ越しのような大きな変化だけでなく、模様替えでもストレスを感じます。
また、家族の増減も猫にとってはストレスです。赤ちゃんの誕生は家族にとってはおめでたいことですが、猫は環境の変化を不安に感じることがあります。
新しい猫を飼い始めたり、仲間のペットが死んでしまったりした時も注意が必要です。居心地の悪さを感じた猫が脱走することがあります。いつもと違う環境になった場合は、猫の様子をよく観察しましょう。
猫の脱走防止をしないと困ること
ここでは、脱走対策をしないことで想定される困り事を4つ紹介します。
猫が行方不明になる・捕獲できない
脱走してしまった猫を見つけたり捕まえたりするのは簡単ではありません。慣れない環境に怯えて隠れてしまったり、何かに驚いて遠くまで逃げてしまったりするからです。
また、警戒心が強い臆病な猫の場合、飼い主であっても近づこうとしないことも多いです。たとえ発見しても捕まえられない時は、家の玄関を少し開放してフードやおやつを置いておきましょう。
猫が交通事故や虐待にあう
猫は交通事故にあいやすい動物です。周りを確認せずに道路に飛び出したり、びっくりすると動けなくなったりするからです。猫の交通事故死は、推計で年間29万頭です(2019年・認定NPO法人 人と動物の共生センター調べ)。殺処分数の約10倍にものぼります。
悲しい事故や虐待に巻き込まれないためには、猫の脱走対策が必要です。
猫が妊娠する・感染症にかかる
避妊をしていないメス猫が脱走すると、元気に帰ってきたとしても妊娠している可能性があります。猫は1度に4~8頭の子猫を産みます。すべての子猫を育てるのも、里親を探すのも簡単ではありません。
また、外猫と接触することによって感染症にかかる恐れがあります。猫エイズや猫白血病に感染した場合、同居猫にもうつる可能性があるので、脱走した猫は動物病院で検査をしましょう。
保護猫を迎えられない
保護猫を迎え入れる場合には審査がありますが、脱走対策を条件としている愛護団体が多いです。審査では住居のチェックをされるため、脱走対策をしないと保護猫を譲渡してもらえません。
保護猫を家族として迎え入れたい場合は、玄関や窓(ベランダ)に脱走対策を行いましょう。
もしも猫が脱走した際の対処法
玄関や窓に脱走対策をしていても、猫が外に出てしまうことはあります。ここでは、もしも猫が脱走してしまった際の対処法を紹介します。いざという時のために憶えておきましょう。
家の近所を探す
猫はあまり行動範囲が広くなく、外に慣れていない猫の場合は家の近くに潜んでいます。植え込みや家と塀の間など狭いスペースに隠れていることが多いです。
緊張している猫を怖がらせないため、いつも通りの声で優しく名前を呼んでみましょう。エサやトイレの砂を家の近くに置いておくのも効果的です。匂いに誘われて自力で帰ってくる可能性があります。
動物愛護センターや動物病院に問い合わせる
家の近所を探しても見つからない場合は、地域の動物愛護センターや動物病院に問い合わせてみましょう。マイクロチップや名札付きの首輪をつけていれば識別しやすいです。
ペットショップなどで販売される猫にはマイクロチップの装着・登録が義務化されており、2023年6月現在で25万頭以上の猫が装着しています。
参考:環境省
名札付きの首輪はマイクロチップよりも気軽に着けられます。こちらの首輪は、余計な飾りがなく本体に名前を書くことができます。シンプルなデザインなので、どんな柄の猫ちゃんにもおすすめです。
SNS・ポスターを利用する
家族で探しても見つからない場合は、TwitterなどのSNSを利用して呼びかけたり、近所にポスターを貼ったりしてみましょう。誰かが保護してくれていたり、目撃情報を教えてもらえたりすることもあります。
SNSやポスターで役に立つのは、愛猫の写真です。猫の顔だけではなく、全身の特徴がわかる写真がおすすめです。名前や性格を記載し、情報提供を待ちましょう。
まとめ:玄関・窓の脱走防止リフォームで安心!
猫は縄張りを大切にするので、完全室内飼いでも幸せに暮らすことができます。しかし、飼い主さんはもちろん、猫自身にとっても思わぬタイミングで脱走してしまうことがあります。
猫は好奇心が強い反面、とても臆病な動物です。慣れていない外に出ると、自力で帰ることができなくなり、飼い主さんが捕まえることも簡単ではありません。
交通事故やケガ・病気の危険性もあるので、大切な愛猫を守るためには玄関・窓(ベランダ)の脱走対策が必要です。
今回ご紹介した玄関・窓(ベランダ)の脱走防止リフォームを、人も猫も快適に暮らせる家づくりにぜひ活用してみてください。
この記事を書いたペットとの暮らしの専門家
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