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目次
60代・70代になってからでも、猫と暮らすことは十分可能です。
猫がいると、毎日のリズムが整い、気持ちが前向きになる方も少なくありません。
「今日もこの子のために」と暮らしに張りが出るのは大きな魅力です。
この記事では、猫と暮らす行政書士として、「高齢でも猫は飼えるのか?」を整理しながら、「もしもの時、この子はどうなる?」という不安に対する備えまで、わかりやすく解説します。
高齢のご本人ができる対策はもちろん、親に飼わせて良いか悩む家族が確認しておきたいポイントもまとめました。
高齢者でも猫は飼える|3つの準備がカギ

高齢者の猫との暮らしは、「体力・費用・もしも」の3つの準備がそろうほど、失敗しにくくなります。
「負担を減らす体力面の工夫・医療費の波に備える費用の見積もり・もしもに備えた引き継ぎ先の確保」が重要です。
体力面の負担|毎日の作業は「できる形」に変える
犬より手はかかりにくいですが、猫のお世話は「こまめに続ける体力」が必要です。
猫は清潔とルーティンを好むため、トイレ掃除・食事・水替えを安定して継続するのが基本となります。
飼い主さんの負担になりやすいのは「しゃがむ」「持ち上げる」といった動きです。
トイレを腰高に置いて掃除する・砂やフードは小分けにする・掃除道具を定位置に固定するなど、体への負担を減らす工夫をすると続けやすくなります。
費用面の負担|固定費・医療費を多めに見積もる
月の固定費だけでなく、医療費が増える前提で 「多めに」見積もると安心です。
フードやトイレ砂などの固定費に加え、突然の検査・治療で支出が跳ね上がることがあります。
アニコム家庭どうぶつ白書2023によると、猫の年齢別の年間平均診療費は、1歳で約4.1万円なのに対し、15歳では約18.1万円というデータもあります。
猫も人と同じように、高齢になると医療費の負担が増えやすい点に注意が必要です。

画像出典:アニコム家庭どうぶつ白書2023
もしもの備え|猫の引き継ぎ先を決めておく
猫は20歳を超えることもあり得るので、入院・介護・死亡時の「預け先」を決めましょう。
事前に親戚や知人にお願いをしておき、頼れる人がいない場合にはペットシッターや老猫ホームなどを利用しましょう。
法的な備えとしては、負担付遺言や負担付贈与契約、ペットのための信託という方法があります。
「飼育を引き受けることを条件に財産を渡す」形にしたり、飼育費を専用口座で管理したりすることで、託す人と託される人の両方が安心して愛猫を引き継ぐことができます。
行政書士として遺言書の作成をお手伝いする中で、「不安を抱えたまま愛猫と暮らし続けるのは辛かった。やっと安心できた。」と満面の笑みで喜ばれた方もいらっしゃいました。
親に猫を飼わせていい?|チェックリスト5項目

親が猫を迎えたいと言った時、家族は賛成したい気持ちと同時に心配も出ますよね。
迎える前に、次の5点を一緒に確認しておくと安心です。
- 健康(通院状況・服薬・認知面の変化はないか)
- 家の安全(転倒しやすい段差、脱走しやすい玄関・窓)
- 金銭(経済的余裕はどれくらいあるか)
- 見守り(週に何回、誰が連絡・訪問できるか)
- 緊急時(預け先・鍵・連絡網など情報の共有)
高齢者が猫を飼うメリットは大きい

高齢期は生活が静かになり、ふと孤独や不安を感じることがあります。
そんな時、猫の存在はただかわいいだけではなく、日々の小さな会話や笑いを生み、暮らしに温度を戻してくれます。
ごはんの催促、ブラッシングの時間、膝に乗ってくる重みなど、それらが毎日の楽しみになり、「今日もこの子のために」と自然に体を動かすきっかけにもなるでしょう。
無理をしない範囲で、心の支えになってくれる相棒になりやすいのが猫です。
高齢者が猫を飼うリスクへの対策が必要

課題は日常のお世話よりも、入院・介護・死亡など「突然の空白」でお世話が止まることです。
そこを先に埋めておけば、安心して猫との時間を続けやすくなります。
最後まで飼えるか不安:「後見人(引き継ぎ役)」を決める
高齢の方が、「この子の最後まで見届けられるかな…」と不安になるのは自然なことです。
実際、保護猫の譲渡では後見人を求められるケースもあります。
大切なのは、完璧を目指すより「役割を決める」こと。
家族・友人の中で「もしもの時はこの人に相談する」を1人決め、次に「引き取ってくれる可能性のある人」を候補として選びます。
頼れる人がいない場合は、互助会・引き取り支援・譲渡先探しのサポートなど、外部の仕組みを検討しましょう。
入院・施設入所:「短期預け先」と「長期引き継ぎ」を決める
もしもの備えは、2段階で考えるとスムーズです。
まず短期から。急な入院など数日~数週間の留守を想定し、知人・家族・ペットシッター・ペットホテル等を候補にしましょう。
できるだけ、ストレスの少ない預け先を優先します。
そして、長期の備え。老人ホーム等への入所や介護の進行を見据え、家族が引き取るのか、互助会や支援団体に相談するのか、譲渡先探しまで含めて合意しておきましょう。
「連絡先・鍵・フード銘柄・かかりつけ動物病院」を1枚にまとめておくと、いざという時に助かります。
費用面(医療費):「積立+保険+上限ライン」を決める
医療費は、ある日突然まとまって発生することがあります。
だからこそ、毎月少しずつの積立に加え、必要に応じてペット保険も加入しておくと安心です。
もっとも大切なのが「どこまでの治療をするか」という上限ラインになります。
延命の方針や通院頻度、入院治療の可否などを共有しておくと家族の迷いが減ります。
物価上昇で固定費が増える可能性もあるため、フードや猫砂の価格変動も見込みつつ、余裕のある設計にしておきましょう。
高齢者に向いている猫の選び方

高齢者は「子猫より成猫」「見た目より性格・健康優先」で猫を選ぶと失敗しにくいです。
落ち着いた性格の子ほど、お世話の負担が小さく、暮らしのリズムにもなじみやすくなります。
子猫より成猫|性格の把握がしやすい
子猫は本当にかわいいのですが、体力があり、遊びやいたずらも全力です。夜にドタバタと走り回ることもあります。
成猫は子猫に比べて落ち着いており、性格がある程度固まっています。
「甘えん坊・静か・抱っこは苦手」などが分かりやすく、暮らしに合わせて選びやすいです。
見た目より中身|性格や健康状態を重視
毛色や顔立ちで猫を選びたくなる気持ちは自然です。
しかし、長く暮らすほど大事になるのは、「穏やかさ・触られることへの許容・食の好みの安定・持病の有無」など「中身」の部分でしょう。
落ち着いた性格の子は、通院や爪切りなどのケアも受け入れやすい傾向があります。
可能であれば健康診断の記録やワクチン歴も確認し、無理のない範囲でお世話しやすい子を選ぶと、飼い主さんの心身の負担が軽くなります。
飼育環境の工夫で負担はかなり下げられる
高齢者の猫飼育は、環境を整えるほど、毎日の「しんどさ」が減ります。
転倒・脱走・掃除・通院のハードルを1つずつ下げると、日々のお世話が楽になるでしょう。
床や玄関の転倒・脱走対策
まずは、転倒予防をしましょう。滑りやすい床にはマットを敷き、段差は見直して動線をシンプルにします。
次に脱走対策です。猫は、ほんの一瞬の隙で玄関や窓から飛び出すことがあります。
玄関前に「もう一枚の扉」を作るイメージで、脱走防止扉・ゲートを設置すると安心です。

猫専用脱走防止扉「にゃんがーど」は、突っ張り式で穴あけ不要タイプなので、壁にキズをつけずに設置できます。
トイレ配置・掃除の仕組み化
猫は清潔好きで、トイレの環境をとても大切にします。
汚れていると我慢したり、別の場所で排泄してしまったりすることもあります。
掃除しやすい場所にトイレを置き、ゴミ袋・スコップ・消臭剤を一式セットで定位置化すると続けやすくなるでしょう。
万一の粗相や爪とぎ対策として、猫との暮らしに合った畳を導入するのもおすすめです。

例えば、「わんにゃんスマイル畳」は、滑りにくさやキズのつきにくさが特徴で、汚れをふき取りやすい素材でできています。
通院を続けやすいかかりつけ動物病院
徒歩や短いタクシー移動で通える場所に動物病院があると、通院の負担がぐっと下がります。
また、飼い主さんの年齢や体力に配慮しながら、検査や治療の選択肢を丁寧に説明してくれる獣医師さんだと理想的です。
治療方針を押しつけず一緒に決めてくれると、なおさら安心ですね。
地域によっては往診対応の病院もあります。
通院手段やキャリーの重さまで含めて、猫を迎える前に一度、動物病院に相談しておくと心が軽くなるでしょう。
高齢者の猫飼育に関するよくある質問(FAQ)

「飼いたい気持ちはあるけれど、不安もある」というのは、とても自然な感情です。
ここでは、高齢のご本人や家族が抱えがちな疑問に、やさしく端的にお答えします。
60代・70代でも猫は飼えますか?
飼えます。散歩が不要で室内中心の暮らしがシニア世帯に合いやすい一方、猫の寿命は平均15歳前後なので、もしもの備えが必要です。
そのため、「引き継ぐ人(後見人)」を決め、短期の預け先も用意してから迎えるようにしましょう。
一人暮らしの高齢者でも飼えますか?
飼えますが、必須条件は「入院時の預け先」があることです。
家族・知人・ペットシッター・ペットホテルなど、最低でも1つか2つの候補を確保しましょう。
「緊急連絡先・鍵・フード・かかりつけ動物病院」をメモに残して、「誰でも引き継げる状態」にしておくと、飼い主さんの急な入院時にも愛猫を守れます。
猫の飼育費用はどれくらいですか?
固定費(フード・砂など)に加え、医療費の波があります。
一般的に年間12〜18万円が目安といわれていますが、治療内容で大きく変わります。
物価上昇で固定費が増える可能性も考え、積立と予備費を用意しておくのが安心です。
高齢の親に猫を飼わせていいか迷う時は何を確認すべき?
「健康・住環境・費用・見守り体制・緊急時の引き継ぎ」の5点です。
特に、緊急連絡カードと預け先の合意、費用の備えが「見える化」できていると、家族の不安はかなり減ります。
親御さんが猫を迎える前に、一緒にチェックしてみてください。
保護猫の譲渡に年齢制限はありますか?
団体によって条件があり、年齢や後見人の有無、家族構成を確認されることがあります。
条件に合う窓口を探すか、別の迎え方も検討しましょう。
譲渡だけでなく「預かりボランティア」という選択肢が用意されている団体もあります。
大切なのは、猫も人もみんなが最後まで安心できる体制をつくることです。
飼い主が亡くなったら猫はどうなりますか?
何も備えがないと、最悪の場合、猫は行き場を失ってしまうことがあります。
事前に、引き取りや譲渡の段取り(後見人・預け先・連絡網)と、必要なお金の確保をセットで整えることが大切です。
できれば、法的な備え(遺言等)で「役割と費用」も明確にしておきましょう。
【まとめ】しっかり備えれば高齢者も猫を飼えます

高齢者でも猫は飼えます。大切なのは、体力の負担を減らす工夫や、余裕をもって費用を見積もること、そして入院・介護・死亡時の引き継ぎ先を決めることです。
日常のお世話は工夫次第で軽くできますが、注意すべきは「突然の空白」です。
後見人・短期の預け先・長期の引き継ぎ・医療費の備えまで整えておけば、愛猫も飼い主さんも安心して暮らせます。
無理なく続けられる形を早めにつくっておきましょう。



