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【専門家監修】猫のくしゃみ・かゆみはアレルギー?症状別の原因と対処法を解説

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目次
    この記事を書いた人
    舘 明奈
    動物看護師統一認定機構認定 動物看護師・ペットケアアドバイザー等多数資格保有
    (パピヨン/男の子)

    愛猫がくしゃみをしていたり、かゆそうにしていたり...。

    それは、もしかしたらアレルギー反応かもしれません。

    猫も人間と同じようにアレルギーになります。症状の改善や発症の抑制には、早めの受診・治療が大切です。

    この記事では、認定動物看護師の資格を持つ筆者が「猫のアレルギーの種類や症状」「病院へ行くべきサインや対処法」などを解説します。

    猫のアレルギーの主な原因・症状

    猫のアレルギーの主な原因・症状

    猫のアレルギー発症には、花粉・ハウスダスト・食べ物・ノミ・ダニなどさまざまな原因があります。

    猫の主なアレルギー症状を以下にまとめました。

    【皮膚症状】

    • 身体をしきりに掻く・舐める・噛む
    • 赤み・発疹が出る
    • 皮膚がジュクジュクとただれてくる
    • 過剰な毛づくろいによる脱毛

    【呼吸器症状】

    • くしゃみ
    • 咳や喘鳴(ゼーゼーとした呼吸)
    • 透明でサラサラした鼻水・鼻づまり
    • 苦しそうな呼吸

    【消化器症状】

    • 下痢
    • 軟便
    • 嘔吐

    【目の症状】

    • 目の充血
    • かゆみ
    • 涙が増える
    • 目ヤニが出る

    ただし、症状が表に出にくい場合もあります。動物病院でアレルギー検査を受けさせ、アレルギーの有無をあらかじめ調べておくといいでしょう。

    猫のアレルギーは人間のアレルギーと同じ?

    猫のアレルギーも人間と同じように、本来無害なものを免疫システムが「敵」と誤認し過剰に反応することで発症します。

    症状も、皮膚症状消化器症状など同じような形で出てきます。

    しかし、原因となるアレルゲンは人間と猫で必ずしも共通ではありません。人間ではあまり問題にならない物質が、猫にとってはアレルギーを起こしやすい物質であったりもします。

    また、人間のアレルギーでは症状にくしゃみや喘鳴が多いのに対し、猫のアレルギーでは症状に皮膚炎が多いのも特徴的です。

    猫が発症するアレルギーの種類

    猫が発症するアレルギーの種類

    ここでは、猫が発症するアレルギーの種類とそれぞれの原因・症状をまとめました。

    食物アレルギー

    食物アレルギーは、食べ物中に含まれる何かしらの成分に対して免疫システムが“異物”と認識しアレルギー反応を起こすものです。

    肉類(牛・豚・鶏・ラムなど)穀類(小麦・大豆など)乳製品などが原因になりやすいといわれます。

    【症状・サイン】

    • かゆくて身体を掻く・噛む・舐める
    • 下痢・軟便・嘔吐などの消化器症状
    • 発疹
    • むくみ
    • 脱毛・毛並みが悪くなる
    • お腹が張る

    ノミアレルギー性皮膚炎

    ノミアレルギー性皮膚炎は、ノミの唾液に対するアレルギー反応によって発症します。
    ノミが活発になる夏から秋にかけての時期に注意が必要です。

    【症状・サイン】

    • 顔や体をずっと掻いている
    • 身体を地面や家具にこすりつける
    • ノミの糞(黒いフケのようなもの)が猫の身体についている
    • 皮膚がジュクジュクと炎症を起こしている
    • 腰背部に広範囲に見られる皮膚炎
    • 脱毛・薄毛
    • 点々とした皮膚の赤み

    アトピー性皮膚炎

    アトピー性皮膚炎は、環境中の物質に対する皮膚のアレルギー反応です。

    主にハウスダスト花粉ダニカビ動物のフケなどが原因で、アレルゲンが皮膚に接触したり吸入されたりすることで発症します。

    【症状・サイン】

    • 顔周り・足・腹部のかゆみ
    • ホットスポット(皮膚の一部がジュクジュクしてくる部分的炎症)
    • 掻きむしったことによる腫れ・傷・出血
    • 皮膚がゴワゴワしてくる
    • 毛並みが乱れる
    • 脱毛や薄毛

    疥癬(ヒゼンダニ)

    疥癬(ヒゼンダニ)とは、皮膚にトンネルを掘って寄生するダニの一種です。

    疥癬は、掘ったトンネルの中で排便産卵をします。疥癬の便や卵、その他の分泌物に対するアレルギー反応が猫の疥癬症の原因です。

    【症状・サイン】

    • 非常に強いかゆみ
    • 頭を振る
    • 顔の皮膚がシワシワになる
    • 皮膚が硬くなる・ゴワゴワとしてくる
    • フケ
    • 発疹
    • 強く掻きむしり皮膚が出血・化膿する
    • 脱毛

    猫喘息

    猫喘息は、何かしらの要因によって気管支が狭くなり、咳や呼吸困難などに陥る病気です。

    その原因の中に「アレルギー反応」があります。

    食物・花粉・ハウスダスト・ノミ・ダニ・カビ・細菌など、原因になるアレルゲンは代表的なアレルギーと同じですが、喘息では症状が主に呼吸器に出ます

    シャム猫の発症率が高いのも特徴です。

    【症状・サイン】

    • 激しい咳
    • 咳をしたあとに痰を飲み込む仕草をする(舌なめずりをする)
    • 喘鳴呼吸(ヒューヒュー・ガーガーという呼吸)
    • 呼吸が苦しいため開口呼吸をする
    • 元気がない・動きが鈍い
    • チアノーゼ(舌や口腔内の粘膜が紫色になる)

    ワクチンや薬剤に対するアナフィラキシー

    アナフィラキシーは緊急性の高い重篤なアレルギー反応で、命に関わります

    遅れて発症する遅延型アレルギーもあるため、ワクチン接種や薬剤投与のあと2〜3日は注意して様子を見ましょう。

    【症状・サイン】

    • 息苦しそうにする・呼吸困難
    • 血圧の低下による元気消失
    • 急にぐったりする
    • 意識がもうろうとする
    • 全身にじんましんが出る
    • 下痢・嘔吐などの消化器症状
    • 脱糞
    • けいれん発作
    • ムーンフェイス(顔がパンパンに腫れ上がった状態)

    アレルギーと間違われやすい皮膚症状

    アレルギーと間違われやすい皮膚症状

    猫は、アレルギー以外にもアレルギーのような皮膚症状が出る場合があります。

    皮膚糸状菌症

    皮膚糸状菌症とは、真菌(カビ)が原因になる皮膚症状です。

    ケラチン(爪・被毛などをつくるタンパク質)が真菌感染を起こすことで発症します。

    【症状・サイン】

    皮膚に円形の赤みが出る
    脱毛
    フケ
    皮膚にしこりができる

    顔周り耳周り前肢尾の付け根などが好発部位です。

    主な感染源は、すでに皮膚糸状菌に感染している動物との接触です。そのため、多頭飼育環境にある猫や外に出ることがある猫の感染リスクが高いといわれています。

    人にもうつるため注意が必要です。猫には症状が出ず、飼い主さんに症状が出て気づくこともあります。

    ストレスによる脱毛症状

    ストレスは猫の身体にも変化をもたらします。その変化が「脱毛」として現れる場合も珍しくありません。

    【猫がストレスを感じる主な原因】

    • 掃除機の音
    • 芳香剤・消臭剤など不快なニオイ
    • 大きな話し声
    • 部屋の模様替え
    • 知らない人がいきなり家に来る
    • 過度なスキンシップ
    • 家庭内の環境の変化(誰かが家を出る、学校生活や社会人生活が始まるなど)
    • 引っ越し・旅行などでいつもと違う環境に置かれる
    • 雷や台風など天候による騒音
    • お風呂に入れられる

    しかし、掃除機の音や天候による騒音、引っ越しなど仕方のないこともあります。

    そのため、愛猫のストレスを少しでも和らげてあげられるような環境づくりが大切です。

    猫ちぐらや猫用ケージなど、愛猫が安心して過ごせるような場所を用意してあげましょう。

    猫のアレルギーはいつ病院へ行くべき?

    猫のアレルギーはいつ病院へ行くべき?

    ここでは、猫のアレルギーと病院へ行くタイミングについてまとめました。

    すぐに病院へ行くべき緊急性の高い症状

    アナフィラキシー息苦しそうな呼吸下痢や嘔吐による脱水症状など緊急性の高い症状の場合はすぐに病院へ駆けつけましょう。

    対応が遅れると、後遺症が残ったり命に関わる危険な状態に陥ったりします。

    また、人にうつる可能性がある疥癬・ノミ・皮膚糸状菌症なども、気付いた時点から早めに受診しましょう。

    症状が軽い場合は様子見でもいい?

    症状が軽い場合でも、猫には心身ともにストレスになりやすいです。

    症状が軽くても早めに病院へ行くことをおすすめします。

    アレルギー症状が継続して見られるのであれば、ためらわずに動物病院へ行きましょう。

    猫のアレルギーに対する病院での治療

    猫のアレルギーでは、種類や病状ごとに治療法が異なります。

    【アレルギー別・病院で行なう主な治療法】

    食物アレルギー 内科療法(外用薬・内服薬・食事療法)
    ノミアレルギー性皮膚炎 ノミ成虫の駆虫・ノミの虫卵やさなぎの駆除、皮膚炎に対する内科療法(外用薬・内服薬)
    アトピー性皮膚炎 皮膚炎に対する内科療法(外用薬・内服薬)
    疥癬(ヒゼンダニ) 疥癬の駆虫
    猫喘息 内科療法(注射・内服薬・吸入)
    アナフィラキシー 内科療法(静脈点滴・抗アレルギー薬)、酸素吸入や気管挿管などの緊急処置

    病院での治療をしつつ、おうちでも愛猫のアレルギー発症や進行を抑える工夫をしていくことが大切です。

    猫のアレルギーに対するおうちでできる対処法

    猫のアレルギーに対するおうちでできる対処法

    ここでは、猫のアレルギーに対するおうちでできる対処法をまとめました。

    食事内容の見直しと与え方の工夫

    アレルゲンになりやすい食材が入っている食べ物はなるべく避けるといいでしょう。

    肉類(牛・豚・鶏・ラムなど)穀類(小麦・大豆など)乳製品はアレルゲンになりやすいといわれます。フードはタンパク源が単一のものを選ぶといいでしょう。

    早めにアレルギー検査をし、避けるべき食材を特定しておくのもおすすめです。

    また、愛猫がアレルギーを持っている場合は獣医師の指示なしに自己判断でフードを変更するのではなく、獣医師に相談をするようにしましょう。

    こまめな掃除で部屋を清潔にする

    アレルゲンはいつ家の中に入ってくるか分かりません。こまめな掃除でお部屋を清潔にしましょう。

    「仕事や家事、子育てなどで忙しくて毎日掃除機をかけていられない」というおうちにはロボット掃除機がおすすめです。

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    愛猫を外に放し飼いにしない

    外はノミやダニなどの寄生虫、菌やウイルスを持った動物など危険も多いです。

    愛猫を安易に外へ放し飼いにしないことをおすすめします。

    外に出してあげたいなら、猫も犬のようにハーネスとリードを装着してお散歩させてあげるのが安全です。

    猫用ハーネス

    上記のような猫用ハーネスがあれば、愛猫を危険にさらすことなく外に連れていけます。

    ハーネスは、身体がスルッと抜けたりキツ過ぎてパツパツになったりしないよう、愛猫の体格に合わせたものを選びましょう。

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    住環境の工夫

    住環境を清潔に保つ工夫として、掃除機に加え空気清浄機・空間除菌脱臭機などを併用するのがおすすめです。

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    ノミ・ダニ予防を習慣にする

    ノミ・ダニ予防を習慣にしておくこともアレルギー対策のために大切です。

    ノミやダニは、人の服や靴について室内に侵入してくる場合があります。そのため、室内飼いの猫でも油断禁物です。

    ノミ・ダニに対するスポットタイプの駆虫薬は予防薬にもなります。動物病院で相談し定期的に処方してもらいましょう。

    猫のアレルギーは完治する?

    猫のアレルギーは完治する?

    猫のアレルギーは体質が多く関連しているため、100%完治は難しいというのが事実。

    そのため、完治ではなく「上手に付き合っていく方法を探す」のが一般的です。

    症状がひどい場合、まずは症状を緩和させるための抗アレルギー薬を用いつつ、食事内容の工夫サプリメントの併用をしていくことが多いです。

    また、徐々にアレルゲンに慣れさせる「減感作療法(げんかんさりょうほう)」もあります。症状が改善・完治することもありますが、多くの費用や時間が必要です。

    猫によって合う治療法は異なるため、獣医師とよく相談をしながら治療を進めていきましょう。

    猫のアレルギーは早めの受診と対策を

    アレルギーの発症時、つらいのは猫ちゃんだけでなく飼い主さんも同じでしょう。

    かゆそうに身体を搔きむしったり、止まらないくしゃみに疲労する姿。ただれていく皮膚。

    根気強く治療にあたっていても、なかなか改善されなくて不安に陥る。心が折れそうになることもあるかと思います。

    だからこそ、動物病院への定期的な受診をしつつ、おうちでの対策は無理のない範囲で完璧を目指さず行なっていきましょう。

    愛猫との暮らしが少しでもより良いものになるよう、この記事が参考になれば幸いです。

    この記事を書いたペットとの暮らしの専門家
    舘 明奈
    動物看護師統一認定機構認定 動物看護師・ペットケアアドバイザー等多数資格保有
    (パピヨン/男の子)