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グレート・ピレニーズの性格は?飼いやすさからしつけのコツ・寿命まで徹底解説

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目次
    この記事を書いた人
    中村貴子
    宅地建物取引士、アロマ検定1級、ヨガインストラクターの資格を取得。(黒柴/男の子)

    ふわふわの白い毛並みと堂々とした姿が魅力のグレート・ピレニーズ。

    穏やかで優しい反面、自立心や警戒心が強く「しつけが難しい」ともいわれます。

    この記事では、性格や大きさ、毛色、寿命、飼いやすさからしつけのコツ、注意すべき病気まで解説。

    これから飼いたい方や接し方に悩む飼い主さんに役立つ情報をまとめました。

    グレート・ピレニーズの基本情報と魅力

    グレート・ピレニーズの基本情報と魅力

    グレート・ピレニーズの名前は知っていても、その歴史や体格、毛色の特徴までは意外と知られていません。

    ここでは、グレート・ピレニーズの基本情報と魅力を紹介します。

    原産や歴史|牧羊犬としてのルーツ

    グレート・ピレニーズは、フランスとスペインの国境に位置するピレネー山脈に起源があります。

    古くから羊やヤギの群れを外敵から守ったり番犬として活躍したり使役犬として働き、人々の暮らしを支えてきた歴史は数千年ともいわれ、気高い外見と誇り高い性質はこのルーツが由来です。

    王侯貴族にも愛され、フランス王室の宮廷犬として活躍したこともあり、気品あふれる雰囲気を持っています。

    大きさ・体格の特徴|オスとメスの違い 

    グレート・ピレニーズは、体高がオスで70〜80cm、メスで65〜75cm、体重はオスで50〜60kg、メスで40〜50kgほどに達します。

    その大きさから、堂々たる存在感を放つ超大型犬といわれる犬種です。

    オスは骨格ががっしりとした力強い印象メスはややスリムで落ち着いた印象を与えます。

    骨太で筋肉質な体を柔らかい被毛が覆うことで実際よりもさらに大きく見え、シロクマのようだと例えられることも。

    代表的な毛色と被毛の特徴

    グレート・ピレニーズといえば、真っ白な被毛を思い浮かべる人が多いでしょう。

    実際、最も一般的なのは純白の毛色ですが、耳や顔、体にグレーや薄茶色の斑が入る個体もいます。

    被毛は厚く密集したダブルコートで、外側はやや硬めで防水性があり、内側は柔らかい綿毛のようなアンダーコートになっています。

    このため寒さには非常に強く、雪山でも快適に活動できるのです。

    反面、抜け毛が多く換毛期のケアは欠かせません。

    グレート・ピレニーズの性格と飼いやすさ

    グレート・ピレニーズの性格と飼いやすさ

    グレート・ピレニーズは現代では家庭犬としても人気がありますが、家畜を守る護衛犬や働く犬として培われた本能が今も色濃く残っています。

    ここでは、その性格の特徴や飼いやすさについて見ていきましょう。

    穏やかで優しい一面

    グレート・ピレニーズの魅力のひとつは、穏やかで優しい気質です。

    飼い主さんや家族に対しては深い愛情を示し、子どもにも穏やかに接する傾向があります。

    大型犬ですが無駄に暴れることは少なく、おとなしく落ち着いています。

    「穏やかな巨人」と呼ばれることもあり、特に家庭の中ではその包容力に安心感を覚える飼い主さんも多いでしょう。

    警戒心と自立心の強さ

    家畜を守る役割や長く人間と働いてきた背景から、警戒心が強く自立心に富んでいます。

    家族を守ろうとする意識が強く、見知らぬ人や物音に対して吠えることがあります。

    これは番犬としては頼もしい反面、住宅街では近隣への配慮も必要になります。

    また、自分で判断して行動する気質を持っているため、指示に従わず独断で動くこともあり、しつけの面では工夫が求められます。

    初心者でも飼いやすい?飼育の難しさと向き・不向き

    優しい性格を持つ一方で、グレート・ピレニーズは大型犬ならではの難しさがあります。

    まず運動量が多く必要なため、散歩や遊びを毎日欠かさず行える人向きです。

    また、独立心が強く「しつけが入りにくい」と感じる飼い主さんも少なくありません。

    そのため犬の扱いに慣れていない初心者にとってはハードルが高く、しっかり向き合える心構えが必要です。

    反対に、広いスペースを確保でき、粘り強くしつけを行える人には素晴らしいパートナーになります。

    飼う前に「大型犬を迎える責任や負担」をしっかり理解することが大切です。

    多頭飼いや子どもとの相性

    グレート・ピレニーズは温厚で忍耐強く、家族を大切にする性格を持つため、子どもと一緒でも比較的安心して迎えられる犬種です。

    急な動きや大きな声にも動じにくく遊び相手としても頼れますが、体格が大きいためぶつかって子どもが転ばないよう大人がしっかり見守ることが大切。

    ほかの犬には、自立心や縄張り意識の影響で反応が分かれることがあります。

    特に、同じ大型犬や気の強い犬種とは慎重な対応が必要です。

    子犬の頃から社会化を徹底し、段階を踏んで多頭飼いや先住犬との生活に慣らすことで、トラブルを減らせます。

    しつけとトレーニングのポイント

    しつけとトレーニングのポイント

    グレート・ピレニーズは頭が良く自立心も強いため、しつけには時間と根気が必要です。

    ここでは、基本的なしつけが難しいといわれる理由や、成功のための工夫、社会化トレーニングの重要性について紹介します。

    基本的なしつけが難しいと言われる理由

    グレート・ピレニーズは、家畜や人間を守るために独立して判断・行動する役割を担ってきた歴史があります。

    そのため、人からの指示をすぐに受け入れるよりも、自分で考えて動こうとする傾向が強いのです。

    例えば「待て」や「おいで」といった基本的な指示に対しても、「本当に必要かな?」と判断してから行動することがあります。

    もともとの性質によるこのような特性を理解せずに「言うことを聞かない犬」と捉えてしまうと、しつけがうまくいかなくなります。

    成功させるための接し方・工夫

    しつけを成功させるには、飼い主さんの根気強さと一貫性が必要です。

    まず大切なのは、望ましい行動をしたらすぐに褒めること。

    おやつや言葉でのご褒美を繰り返すことで、指示に従うとよいことがあると学びます。

    また、叱るよりも褒めることを基本とし、短い時間の練習をコツコツ積み重ねるのが効果的。

    飼い主さん自身が冷静で落ち着いた態度を保ち、毎回同じルールで接することも重要です。

    感情的に怒鳴ってしまうと、心を閉ざしてしまうことも。

    家族全員でしつけの方針を統一し、安心して従える環境を整えましょう。

    社会化トレーニングの重要性

    グレート・ピレニーズは穏やかな一方で、見知らぬ人や犬に対して警戒心を抱きやすい犬種です。

    そのため、子犬のうちから社会化トレーニングを意識することがとても大切。

    散歩中にさまざまな人や犬に会わせたり、車の音や工事の音など生活音に慣れさせたりすることで、成長してからも落ち着いて対応できるようになるのです。

    大型犬であるため、恐怖や不安からくる吠えや引っ張りは大きな問題行動につながりかねません。

    早い段階で社会性を身につけることが、安心して暮らせるベースになるでしょう。

    グレート・ピレニーズと快適に暮らす生活環境

    グレート・ピレニーズと快適に暮らす生活環境

    大型犬と快適に暮らすためには、十分な運動量を確保できるスペースや、安全で清潔な住環境が欠かせません。

    ここでは、生活環境の整え方や工夫を紹介します。

    大型犬に必要な運動量とスペース

    グレート・ピレニーズは見た目の穏やかさに反して、護衛犬や使役犬として働いてきたルーツから、かなりの運動量を必要とします。

    毎日の散歩は最低でも1時間以上を目安に朝夕の2回行うのがおすすめです。

    運動不足になるとストレスが溜まり吠え癖やいたずらにつながることもあるため、体力に余裕がある場合は、広い場所でのびのびと歩かせたり、軽く走らせたりするとよいでしょう。

    屋外に十分なスペースがある場合は、定期的に遊ばせてあげることが大切です。

    庭は必要?室内飼いは可能?

    大型犬というと「庭がないと飼えない」と思われがちですが、毎日の散歩をしっかり行えば室内飼いも可能です。

    ただし、室内で暮らす場合は滑りにくい床材や十分なスペースを確保し、運動は必ず外で補う必要があります。

    大切なのは、愛犬がストレスなく過ごせる工夫をすること。

    庭がある場合はフェンスや柵を設け、安心して過ごせるスペースを整え、庭がない場合でも清潔で広めの室内環境を用意するなど、工夫次第でマンションや戸建ての室内でも飼育することができるのです。

    グレート・ピレニーズにおすすめの住まいのアイテム

    大きな体を持つグレート・ピレニーズと共生し快適に暮らすためには、便利なアイテムが欠かせません。

    ここでは、快適さと安全性を兼ね備えた住まいのアイテムを紹介します。

    人工芝「スーパークッションターフ」で庭を快適に

    人工芝「スーパークッションターフ」で庭を快適に

    人工芝「スーパークッションターフ」なら、クッション性が高く足腰に優しいため、大型犬の運動にも安心。

    水はけがよく、雨上がりでも泥で汚れる心配が少ないのも魅力です。

    天然芝のような見た目ながらメンテナンスが楽なので、庭で快適に遊ばせたい飼い主さんにおすすめです。

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    人工木デッキ「エバーエコ®ウッド リアル」でくつろぎ空間を

    人工木デッキ「エバーエコ®ウッド リアル」でくつろぎ空間を

    「エバーエコ®ウッド リアル」は、天然木のような質感を持ちながら耐久性に優れ、屋外環境でも劣化しにくい人工木デッキ。

    大型犬が上を歩いても傷みにくく、お手入れも簡単です。

    日向ぼっこやブラッシングの場所として活用すれば、愛犬とのコミュニケーションがさらに深まるでしょう。

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    床材「ボロン」で室内の清潔さと安全性を確保

    床材「ボロン」で室内の清潔さと安全性を確保

    北欧生まれの床材「ボロン」は、滑りにくくクッション性があるため、大型犬の足腰への負担を軽減してくれます。

    また防汚性があり、汚れてもさっと拭き取れるので清潔を保ちやすいのも大きなポイント。

    見た目もおしゃれで、インテリアになじむのも魅力です。愛犬と飼い主さんの双方に快適な室内環境をつくれるでしょう。

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    健康面と寿命|注意したい病気やケガ

    健康面と寿命|注意したい病気やケガ

    大型犬特有のリスクや注意点を知っておくことで、病気やケガを予防し、少しでも長く一緒に過ごすことができます。

    ここでは、寿命やかかりやすい病気、日常でできるケアについて見ていきましょう。

    平均寿命と大型犬ならではのリスク

    グレート・ピレニーズの平均寿命はおよそ10〜12年といわれています。

    小型犬に比べると短命ですが、大型犬としては標準的な長さです。

    体が大きい分、心臓や関節に負担がかかりやすく、老化も比較的早く進む傾向にあります。

    そのため、若いうちから無理のない運動やバランスの取れた食生活を心がけ、健康寿命を延ばしてあげることが大切です。

    かかりやすい病気と日常のケア

    グレート・ピレニーズは遺伝的にいくつかの病気のリスクを抱えています。

    代表的なのは以下のとおりです。
    ・股関節形成不全:関節が正しく形成されず、歩行に支障をきたす。
             肥満や過度な運動で悪化しやすい。
    ・胃捻転:胃がねじれて血流が途絶える緊急疾患。
         食後すぐの運動や早食いが引き金になる。
    ・皮膚疾患:被毛の通気性が悪くなると、湿疹や外耳炎を起こしやすい。

    これらの病気は、日常の注意や定期的な健康診断で早期発見・予防が可能です。

    そのため、以下にあげる基本的なケアを日々の生活に取り入れましょう。
    ・食事管理:大型犬専用フードを選び、早食い防止の食器を活用する。
    ・適度な運動:関節に優しい環境で、無理なく継続。
    ・定期的なブラッシング:毛の通気性を保ち、皮膚疾患を防ぐ。
    ・健康チェック:食欲・排泄・歩き方など日常の変化に敏感になる。

    ケガを防ぐためにできること

    体重が40kgを超える大型犬にとって、ちょっとした転倒や滑りは大きなケガにつながります。

    フローリングは滑りやすいため、マットや滑り止めを敷くと安心です。

    また、関節や肉球への負担を減らすために散歩中はアスファルトより土や芝のある場所を選ぶとよいでしょう。

    さらに、肥満は関節への負担を大きくし、病気のリスクも高めます。ケガ予防のためにも体重管理にも注意が必要です。

    グレート・ピレニーズと幸せに暮らすために

    グレート・ピレニーズと幸せに暮らすために

    グレート・ピレニーズは家族に寄り添う穏やかな犬種でありながら、その大きさや警戒心ゆえにしつけや環境づくりには工夫が欠かせません。

    十分なスペースや運動、日々の健康管理を心がければ、かけがえのない存在として長く一緒に過ごせるはずです。

    犬種の特性や愛犬の性格を理解し、愛情と根気をもって接することが、グレート・ピレニーズと共生する幸せな暮らしの第一歩になるでしょう。

    この記事を書いたペットとの暮らしの専門家
    中村貴子
    宅地建物取引士、アロマ検定1級、ヨガインストラクターの資格を取得。(黒柴/男の子)