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愛犬の介護用品をレンタルするメリットとおすすめのサービス

目次
    画像引用:PEPPY

    年齢を重ねてきた愛犬と暮らしていると「少し立ち上がるのが大変そうだな」とか「最近寝ている時間が増えたかも」と感じることもあるかもしれません。そんな時に考えてほしいのが「愛犬の介護」です。
    この記事では愛犬に介護が必要になった際にあると便利な介護用品のレンタルについて、おすすめのショップ情報とあわせてご紹介します。

    犬の介護用品の種類

    まずは一般的な犬用介護用品を種類別に紹介していきます。

    犬の介護用品としては歩行や立ち上がりの介助をするものとして、
    • 車いす
    • 介護用ハーネス
    • ペットカート
    などが、そして、寝たきりになった愛犬が快適に眠れるように作られた、
    • 体重分散マット
    そのほか、視力が落ちた愛犬の歩行を補助する、人間でいう白杖のようなアイテムとして、
    • ドッグバンパー
    なども介護用品として販売されています。

    それぞれ詳しく見てみましょう。

    車いす

    犬用車いすは、自力での歩行が困難になった愛犬の歩行を補助するアイテム。
    車いす、という名称ではありますが人間用のように座る形状ではなく、歩行器のように不自由な足側に車輪がつき、健康な足で歩行を補助するような形をしたものが一般的です。犬用の車いすは介護用に限らず、病気やケガ後のリハビリでも利用されています。

    犬用車いすは愛犬の歩行状態に合わせて
    • 後ろ足の筋力が弱い子向けの二輪タイプ
    • 全身の筋力が落ちている子向けの四輪タイプ
    があり、健康な方の足や足以外の筋肉を守るためにも愛犬の体長や体高、体重に合わせた商品を選んであげるのが大切です。

    〈二輪タイプ〉

    画像引用:はな工房

    〈四輪タイプ〉

    画像引用:はな工房

    介護用ハーネス

    介護用のハーネスも愛犬の立ち上がりや歩行をサポートするアイテム。後ろ足を支えるものや前足を支えるもの、上半身・下半身・胴体の全身をバランスよくサポートするものなどさまざまな商品が販売されています。
    介護用ハーネスについてはこちらの記事で詳しく紹介しているので参考にしてください。

    介護用ハーネスとは? 愛犬に合った介護用ハーネスの選び方を解説
    https://pet-lifestyle.com/blogs/view/509

    また、大型犬と暮らしている飼い主さんでしたら、大型犬専用の介護用ハーネスについて詳しく説明しているコラムもあわせてお読みください。

    大型犬向けの介護用ハーネス 選び方やおすすめの商品を紹介
    https://pet-lifestyle.com/blogs/view/548

    ペットカート

    ペットカートが販売された当初は小型犬用が多かったものの、近年は中型犬がゆったり乗れるほどの大きさのものから、大型犬用まで、また寝た状態で長時間乗っていても床ずれが起こりにくい商品など、幅広く展開されています。

    お散歩やお外が大好きな愛犬は、たとえ足腰が弱ってきても気分転換・ストレス解消のため外の空気に触れたいもの。
    自由に屋内外の行き来ができないわんちゃんだからこそ、たとえ歩くのが大変になっても外の空気には触れさせてあげたいですね。

    〈大型犬用ペットカートの一例〉

    画像引用:Amazon

    体重分散マット

    寝たきりや座った状態でいることが多くなると、寝返りや移動が難しくなり、体重が一か所に集中してしまうことで床ずれの原因になってしまいます。

    体重分散マットは、マット上での体重が多方面に分散することで、体重の負荷が一部に集中することなく快適に過ごせるアイテム。

    犬用の体重分散マットには、主に低反発と高反発のものがあり、それぞれ

    【低反発】
    全身をふんわりと包み込むので寝心地が良い。
    身体が沈みやすいので、寝返りをうつ筋力が落ちている場合は注意が必要。

    【高反発】
    ある程度硬さがあるため身体が沈み過ぎず、寝返りをうちやすいといった特徴があります。

    「まだ十分起き上がれるけれど、寝ている時間が増えたな」という場合は低反発を、「寝返りも打ちづらそうだな」という場合は高反発を選ぶというのも良いかもしれません。

    固さや肌ざわりは実際に触ってみないとなんとも言えないので、できれば実物を見て選ぶ方がベターです。

    画像引用:PEPPY

    ドッグバンパー

    ドッグバンパーは人間でいう白杖のようなアイテムのこと。
    視力が衰えても元気に歩ける愛犬が利用するもので、歩行中の障害物への衝突を回避するために使われます。

    もちろん杖ではなく、輪っか状のものを顔の周りに装着します。
    わんちゃんの首から顔の前方に輪っかが来るように装着することで、顔の周囲にある障害物が輪っかに触れると首に振動が伝わり、衝突を防ぐことができます。
    わんちゃんは非常に賢いので、訓練を重ねることで上手に歩けるようになります。

    画像引用:AtomicWorks合同会社 盲目犬の補助具ドッグバンパー

    介護用品レンタルのメリット

    ここまでさまざまな犬用の介護用品を紹介してきましたが、介護用アイテムのレンタルを行っているお店があるのをご存じでしょうか?

    特に初めて犬用の介護用品を使うという飼い主さんは、最初はレンタルから始めてみると今後購入する際の選択肢の幅が広がるかもしれません。

    ここからは、犬の介護用品をレンタルするメリットを紹介していきます。

    経済的なメリットがある

    まず一つ目が、お金の問題。

    介護用品は高額なものも多いので、いざ購入しようとすると「もし愛犬が嫌がったら?」「使い勝手が良くなかったら?」と色々な不安が浮かんできて、足踏みしてしまうこともあるかもしれません。
    せっかく購入したのに使えなかった、ということになると飼い主さんのお財布と心の負担も大きくなってしまいますよね。

    購入前に一度レンタルで商品を利用することで、手頃な費用で商品の検討ができますし、もし愛犬に合わなければ解約するという手段も気軽にとれます。

    愛犬に合うか試すことができる

    二つ目は、お試し使いができる、ということ。

    「将来的には購入したいけれど、そのアイテムが愛犬に合うかどうか心配」という場合にもレンタルは向いています。

    一定期間レンタルで利用することで、愛犬への慣らし期間を設けることができます。
    その上で、その商品をそのまま、もしくは新品を購入できるサービスを提供しているお店もあるので、購入後も愛犬が慣れ親しんだアイテムを使い続けることができるので安心です。

    飼い主さんとしても使い勝手を検証できるのはうれしいですね。

    一時的な利用にも向いている

    三つ目は、期間を限定して利用できる、ということ。

    病気やケガによるリハビリとして介護用品の利用を検討している場合にも、レンタルサービスはぴったりです。

    車いすやペットカートなどは保管に場所を取るものも多いので、不要になった際の処理に手間がかかることもあります。
    何より、せっかく買ったのに処分してしまうのはもったいないですよね。

    レンタル期間も柔軟に対応してくれるお店も多いので、調べてみると良いでしょう。

    購入やオーダーメイドのメリット

    介護用品をレンタルするメリットはたくさんありますが、とはいえ「愛犬のお悩みをしっかり解決できるアイテムを最初から与えてあげたい」という思いがあったり、ドッグバンパーなど繊細な採寸が必要なアイテムの場合は、愛犬の体型・状態に合わせたオーダーメイド品を購入するのがベストではあります。

    既製品はどうしても微妙なサイズの調整などが難しい場合もあり、特に繊細な性格なわんちゃんだと、少し痛い思いをしただけでもそのアイテムを嫌がるようになってしまうこともあります。
    身体のサイズにぴったり合い、不自由な部分をしっかり支えてくれる介護用品を使いたい、という場合はオーダーメイドを検討すると良いでしょう。

    おすすめの犬用介護用品レンタル店

    ここからは、介護用品のレンタルサービスを行っているお店をいくつかご紹介します。

    Good Morning(東京・阿佐ヶ谷)

    体重別の犬用車いすとペットカートのレンタル・販売を行っています。

    事前来店もしくは自宅出張サービスで愛犬に試乗させ、その後1カ月間のお試しレンタル期間を経て、継続レンタルもしくは購入を選択できます。

    ペットカートも体重別に商品を展開しており、2泊3日から数カ月単位でのレンタルが可能。細かなレンタル期間を選択できるのがうれしいですね。

    Good Morning公式ホームページ

    はな工房(岐阜県)

    身体への負担軽減、細かいサイズ調整など、わんちゃんの安全と快適さを一番に考えた介護用車いすのレンタル・販売を行っています。

    レンタル商品も愛犬のサイズや実際の写真・動画をもとにオーダーメイドで作ってくれるという何ともうれしいサービスが魅力。
    商品到着後の調整サポートもあり、使いながら感じた不具合などにも対応してくれます。

    レンタルは月額制で、気に入ってからの購入もOK。
    小型犬~大型犬、ダックスフンド用など幅広くサイズ展開をしています。

    はな工房公式ホームページ

    わんタイム(奈良県)

    ドッグカフェとしての営業に加え、ペット介護用品のレンタルも行っています。

    介護用カート、介護用マット、介護用胴着・ハーネスといった、幅広い商品を1日単位からレンタルできます。
    お店のスタッフさんは老犬介護の資格をお持ちの方とのことで、愛犬の様子や状態に合わせて相談しながらアイテムを検討できるのが心強いです。

    わんタイム公式ホームページ

    わんワーク(大阪府)

    軽さにこだわり、歩きやすさを追及した車いすをオーダーメイドで製作しています。
    サイズ展開は、小型犬から23キロまでの中型犬が基本ですが、大型犬の車いすの相談にも乗ってくれるお店です。

    レンタルする際は、愛犬に合わせてサイズの微調整を行ってくれるほか、付属の六角レンチで愛犬が乗る位置や足の高さの調整ができる仕様になっています。

    購入時は完全オーダーメイドで、二輪から四輪へ、愛犬の状態変化に伴う修理、猫ちゃん用などさまざまなカスタマイズの相談も可能です。

    わんワーク公式ホームページ

    レンタルサービスの選び方

    実際に犬用介護用品のレンタルサービスを利用する場合、どのような点に注意してお店を選べば良いのでしょうか?
    ポイント別に紹介します。

    取り扱いアイテムの確認

    介護用品のレンタルサービスを行っているお店は、介護用品全般を取り扱っている場合と、一つのアイテムに特化している場合とがあるため、今の愛犬に必要なアイテムを取り扱っているショップを選ぶようにしましょう。

    展開地域の確認

    レンタルとはいえ、事前にアイテムを試すことができるのはうれしいポイント。
    事前お試しサービスを実施しているお店もあるので、実際に店舗に行ける距離感かどうか、サービス展開地域(限定している場合は範囲内かどうか)にも着目できると良いですね。

    サイズ調整の対応をしてくれているところだと尚GOOD

    特に車いすの場合、ショップによっては既製品をそのままレンタルできるところと、愛犬のサイズに微調整をしてくれるサービスを用意しているところがあります。

    たとえレンタルであっても、せっかくなら愛犬の使い心地が良いものを使用したいところなので、できればサイズ調整を行っているショップを選びましょう。

    介護用品をレンタルする時の注意点

    最後に、介護用品をレンタルする前に確認しておきたいポイントをお伝えします。

    愛犬の採寸を忘れずに

    介護用品はファッションアイテムとは異なり、愛犬の不自由な箇所をサポートするためのアイテムです。
    商品をレンタルをする前に愛犬のサイズをしっかりと測り、できればレンタルショップに情報を共有してぴったりなサイズのアイテムを提案してもらうと安心です。
    その際、愛犬の状態も相談できると尚◯です。

    使用方法をよく確認する

    介護用品のレンタルを検討する飼い主さんの多くが、初めて犬用介護用品を使うという方かもしれません。
    手元に届いてからすぐに愛犬に試すのではなく、事前に装着方法のほか、使用上の注意点などを確認することはとっても大切。
    愛犬に使用する際は「どこか当たっているところはないか」「サイズ感はあっているか」など、細かくチェックしてあげてください。

    徐々に慣らしていくイメージで

    初めて見るアイテムには愛犬も少しびっくりして警戒心を抱くもの。
    アイテムが届いてすぐに愛犬に使用しようとせず、部屋の隅にしばらく置いておくなどして愛犬の慣らし時間を設けてあげると安心です。
    使い始める際は、最初は短時間からスタートし、徐々に使用時間を延ばしていくようにすると良いでしょう。

    犬用介護用品のレンタルを上手に活用しましょう

    犬用の介護用品としてさまざまなアイテムが展開されていますが、構造が複雑だったり、製造に手間がかかるものも多いため、購入しようとするとどうしても値がはってしまうのが正直なところ。
    日常的に使う介護用品は、愛犬の身体の一部として全身を支えてくれるもの。愛犬にあったアイテムを使ってあげたいからこそ、「まずはお試し」という形でレンタルサービスを利用してみるのも一つの選択肢です。
     

    この記事を書いたペットとの暮らしの専門家

    AMILIEライター

    エリア:東京都

    愛犬家住宅コーディネーター