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ペットを飼っているお家では、マットを敷いた方がいいのでしょうか?
ペットをフローリングで飼っていると、ペットの体に負担をかけてしまったり、床に傷がついたりと、色んな不都合が出てきます。
そんな時には、マットを敷くことで解決できる場合があります。
ここでは、ペット用のマットを敷いた方がいい場合と、マットを選ぶ時に注意すべきポイント、おすすめのペット用マットを紹介します。
あらゆるメーカーの商品をチェックしている、愛犬家住宅ならではの視点で解説しますので、ぜひ参考にしてくださいね。
ペット用マットを敷いた方がいい時って?
ペット用のマットを敷いた方がいい場合とはどんな時でしょうか?ペット用マットを敷くのがよいお家の例を紹介します。
フローリングの住宅の場合
日本では、フローリングの床が一般的です。しかし、このフローリングはペットにとって大変危険です。
ペットは地面に爪を食い込ませて歩いたり走ったりするので、フローリングでは滑ってしまいます。肉球の間に毛が生えてくることでも、フローリングで滑ってしまいます。
さらに、高いところから硬いフローリングに飛び降りると、その衝撃が直で体に伝わりダメージを与えてしまします。
このように、フローリングでは股関節や腰に負担がかかるので、椎間板ヘルニアや股関節形成不全、骨折などの病気を引き起こしてしまう可能性があるのです。
ペットの病気を防ぐためにも、フローリングの住宅では、マットを敷くようにしましょう。
畳や滑りにくいタイルが敷いてあるような住宅は、滑らないのでペット用のマットを敷かなくてもいい場合があります。
マンション・アパートの場合
マンションやアパートでペットを飼う場合には、下の階の住人に対して配慮しなくてはなりません。
ペットの足音は意外に下の階に響くものです。ペットの爪が床とあたる音や高いところから着地する音に対して、下の階の住人が迷惑に思っているかもしれません。
また、ペットの鳴き声が下の階の人に届いている可能性もあります。
防音性のあるマットを敷けば、下の階への迷惑を防ぐことができるので、マンションやアパートの上の階でペットを飼っている時にはマットを敷くのがよいでしょう。
階段がある住宅
階段はペットが飛び跳ねながら降りる場所です。フローリングの階段の場合、足を滑らせて転落してしまう可能性もあります。
転落してしまうと、体に怪我を負ってしまうことがあるので、滑らないような工夫や転落した時の衝撃を緩和するようにマットを敷くのがおすすめ。
ペット用のマットのなかには、階段用のものがありますので、ぜひ利用するようにしましょう。階段と爪が当たる音を防止することもできます。
おすすめのペット用マット5選
コルオン
コルク製品の製造・販売を行っているウチヤマコーポレーションが提供するコルク製マットが「コルオン」です。
コルクはその細胞の間に空気をたくさん含むので、衝撃を和らげてくれますし、吸音性があります。
コルクマットを敷くことで、ペットは歩きやすくなりますし、飛び降りたときの衝撃を緩和し、下の階の人への音も抑えることができます。
圧力がかかると裏面の吸着シートのマイクロ吸盤が空気を押し出し、床にピタッと張り付くのでずれにくいです。何度もはがして利用できるのも便利です。
ロボフロアー
ロボフロアーは、カーテン・カーペットメーカーであるアスワン株式会社が開発した高機能カーペットです。
耐久性と耐摩耗性に優れた繊維であるナイロン66が、1㎝角に約7,000本という超高密度で使われています。
それによってペットの足腰への衝撃を緩和するとともに、高い防滑性があります。
超高密度なので、ペットの爪によって傷がつきませんし、抜け毛もカーペットのなかに入らず、表面は防水なので汚れも水でこすれば簡単にとれます。
見た目も美しく高級感があるので、広めの住宅やマンションのフローリングにおすすめのマットです。
STYLE KIT
サンゲツの「STYLE KIT」は、簡単に貼ってはがせるタイル状のマットです。
滑り止め効果があるので、ペットの足腰へのダメージを防ぐことができますし、ペットの爪によってフローリングが傷つくこともありません。
防音機能や消臭機能付きなので、ペットに最適なタイルマットですね。汚れた部分だけを水洗いもできるので、粗相が多いペットでも安心です。
一部分だけ敷くこともできますし、簡単にはがせるので、賃貸物件に住んでいる人などにおすすめのマットです。
ホームタイル
日本有数の織物メーカーである日本絨氈株式会社が作った「ホームタイル」は、ペットのために考えられたタイルカーペットです。
十分な厚みがあるので、ペットの足腰や関節をサポート。7層構造なので、階下への音も防いでくれます。
特殊滑り止め加工なので、接着剤やピンを使用せずとも敷き並べるだけで簡単に設置できます。汚れたら水洗いできるので、ペットによる汚れが気になる人にもおすすめ。
糸から加工・縫製、物流にいたるまで、すべてが国産なので、その品質には安心感があります。
AK防音マット
AK防音マットは、北海道の住宅資材の総合商社である株式会社キムラが開発したマットです。
高い防音性があるマットです。フローリングの下に敷くことでペットの足音や鳴き声が下の階に伝わることを防ぎます。
吸音層、遮音層の厚みは7mmもあり、軽量衝撃音レベル低減量試験でも45をクリアしており、その性能が実証されています。25kg/㎡のグラスウールと同等の断熱効果もあります。
マンションやアパートなど、下の階への音が気になる人や寒い地域の人などにおすすめのマットです。
ペット用マットの選び方は?
ペット用のマットを選ぶときには、ただ選べばいいというわけではありません。
ペット用マットを選ぶときに、チェックしておいた方がいいポイントを解説します。
滑りにくいか
ペット用のマットを選ぶときに大事なのは「滑りにくさ」です。
カーペット地のものやコルクのマットなど、爪がひっかかり摩擦によって滑りにくいものを選ぶようにしましょう。
塩化ビニール素材で作られるシート状のクッションフロアのなかにも、滑り止め加工がされているものがあるので、そういったものを利用するのもよいですね。
裏面に滑り止めがあるか
ペットが走るときには、脚には力がかかりますので、マットがずれやすくなります。
カーペットのように部屋全体に敷き詰めるタイプではなく、一部分にマットを使用する場合や、小さなマットをつなげて利用する場合には、裏面に滑り止めが施されたものを選びましょう。
裏面の空気が押し出されるような仕組みになっているマットなど、滑らない工夫がされたものを利用しましょう。また、裏面に自分で滑り止めを貼るという方法もあります。
クッション性があるか
転倒したときや着地したときの衝撃を和らげるためにも、クッション性があるマットがおすすめ。
厚みがあったり、毛足が長かったり、毛の密度が高いものなどはクッション性が高いので、そういったものを選ぶようにしましょう。
防音性があるか
ペット用マットのなかには、防音機能を持っているマットがあります。
マットのなかに吸音層や遮音層があるものや、コルクのように素材自体が吸音性能を持っているものがあります。
防音性が高いマットを利用することで、ペットの足音と鳴き声が外に漏れるのを防ぐことができます。
お手入れは簡単か
ペット用を飼っていると、エサの食べこぼしやおもらしなどでマットが汚れやすいです。
こういった汚れによって、お部屋に臭いが充満したり、菌が繁殖してしまう可能性があります。
ペット用マットのなかには消臭抗菌加工がされているものがあり、臭いも抑えることができます。
撥水加工がされたものや、ジョイントマットのように汚れた箇所を取り外して洗えるものなども、汚れを落とすことができるのでおすすめです。
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この記事を書いたペットとの暮らしの専門家
勝部 千尋
「書く・聴く・伝える」
執筆&犬猫お悩み相談『毛玉生活』運営
ライター/犬猫相談員
経歴
静岡県沼津市出身/京都芸術大学卒
大学卒業後、オーストラリアにワーキングホリデーと...
エリア:東京都
愛犬家住宅コーディネーター