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ペットは壁で爪とぎをすることがありますし、体を壁にすりつけることもあります。また、猫は壁伝いにジャンプすることが多いですよね。
犬や猫などのペットを飼っていると、こういった行動によって壁に傷がついたり、壁紙をはがされたり、壁に汚れやニオイが染みついてしまったりします。
壁紙をすぐに交換しなくてはならないことも多いですし、家中にペットの臭いが漂うという状態になってしまいます。これらの悩みを解消するためには、壁紙に工夫するのがおすすめです。
ここでは、「ペットを飼っている家におすすめの壁紙」を紹介するとともに、壁紙を変えるための方法について解説します。
ペット対応の壁紙の条件とは
ペットを飼っている家におすすめの壁紙を紹介する前に、ペット対応の壁紙に必要な条件とはなんでしょうか?ペットを飼っていると起こる悩みから見ていこうと思います。
傷対策
ペットを飼っていると、猫は壁で爪とぎをすることがありますし、犬でも壁を噛んで壁紙を破くことがあります。
一度小さなほつれや剥がれがあると、ペットは気になってどんどん壁紙を剥がしてしまいます。「お部屋の壁紙がボロボロ…」という人も多いのではないでしょうか?
せっかく壁紙を張り替えたのに、そんな状態になってしまうのは避けたいですよね。
そこでおすすめなのが、表面の強度が高められている壁紙です。通常のビニル壁紙よりも表面に特殊な加工がされており、ペットの爪での傷がつきにくくなっています。衝撃にも強いので、物をぶつけても傷がつきにくいです。
臭い対策
ペットを飼っていると、その体臭や糞尿などがお部屋に染みついてしまいます。これはニオイ成分が天井や壁、家具などに付着するのが原因です。ペットが接触しなくてもニオイ成分がしみついてしまうのです。
お部屋にペットのニオイがついてしまうと、飼い主は慣れているので感じないかもしれませんが、来客があった場合などに不快感を与えてしまうかもしれません。またペットは臭いに敏感なので、お部屋のニオイをストレスに感じてしまう可能性もあります。
そこで、このようなお部屋のニオイを抑えるために、ニオイ対策がされた壁紙を利用するのがおすすめです。
壁紙のなかには、消臭機能や抗菌機能が持ったものがあるのです。壁紙に消臭剤と光触媒が入っていることでニオイを消したり、微細な穴が無数にあいた粒子が壁紙に含まれていることでニオイ成分を吸着・分解するなどの壁紙があります。
汚れ対策
ペットのトイレの近くの壁には糞尿が飛びますし、ペットが壁に飛びついたりしていると足の裏の汚れや皮脂など、どうしても汚れがついてしまいます。
通常の壁紙では汚れがつくと、拭いてもきれいに取れなかったり、壁紙にしみこんでしまって取れなかったりします。
表面が汚れを弾く加工がされていて、お手入れが簡単な壁紙を選びましょう。抗菌のものであれば、糞尿の菌やカビが繁殖しにくいので汚れの広がりを抑えることができるのでおすすめです。
ペットにおすすめの壁紙まとめ
パワー1000
「パワー1000」はカーペットやカーテン、壁装材など製造販売を行っている東リ株式会社が開発した壁紙シリーズです。
不燃認定壁紙であり、表面に防汚性能や消臭性能があるファンクレア®フィルムやエバール®フィルムでラミネートしています。傷や汚れ、ニオイに対策ができます。
壁紙工業会制定の『汚れ防止壁紙性能規定』にも準拠しており、コーヒーや醤油でも汚れが残らないレベルの汚れ対策ができています。アンモニアや硫化水素などのニオイも吸着消臭するので、ニオイの対策もできます。
スーパー耐久性
壁装材や床材、ファブリックの開発・販売を行っているサンゲツは、引っかき傷や汚れ、ニオイがつきにくい壁紙「スパー耐久性」を提供しています。
この壁紙は、特殊な配合で強化することで、爪による傷をつきにくくしています。
表面には、抗菌フィルム「エバール®フィルム」加工をしているので、汚れも落ちやすいですし、ニオイが染みつくことも防げます。さらに、一般のビニル壁紙の約3倍の耐衝撃性があるので、物をぶつけることによる傷もつきません。
ルームエアー
上のスーパー耐久性を作っているサンゲツでは、消臭機能を持った壁紙「ルームエアー」も開発。
表面に消臭剤を加工することで、ニオイのもととなる成分と消臭剤の化学反応でニオイを吸着・消臭します。ペット臭だけでなくホルムアルデヒドも低減してくれます。
抗菌・消臭効果が約10年も持続するのも嬉しいポイントです。
スーパー強化+汚れ防止壁紙
カーテンや壁紙、床材の開発・販売を行っているリリカラ株式会社は「スーパー強化+汚れ防止壁紙」を提供しています。
これは、表面のビニル層を強化配合し、エバールフィルム加工することで、汚れや傷・破れに強いという特性を持たせた壁紙です。
壁紙・カーテンは自社で開発しているだけあって、豊富なデザインとカラーの壁紙を取り揃えています。柄がある壁紙などもあるので、自分のイメージにあった傷に強い壁紙がきっと見つかるはずです!
消臭エアリフレ
リリカラ株式会社は、消臭に特化した壁紙「消臭エアリフレ」も開発・販売。
壁紙表面に加工されている消臭剤と光触媒のハイブリッドな効果で「悪臭原因物質」と化学反応し、ペットのニオイを吸着・分解してくれます。アンモニアやアセトアルデヒドに対して、特に高い消臭効果を発揮します。
「サイクル消臭」により、お部屋を浮遊する悪臭物質を吸着し分解するという長期間繰り返すので、その効果は約5~10年間持続します。
ペット対応壁紙のおすすめの利用方法
ペットを飼っているお部屋では、場所ごとに壁紙を変えるのがおすすめです。
例えば、ペットが届く高さまでは爪とぎなどで傷をつけられないように強化した壁紙を利用して、それ以上の高さには消臭機能を持った壁紙を利用するなどです。
これによって、傷や汚れがつきやすい箇所だけを保護でき、さらにお部屋のニオイを消臭して快適な空間を常に維持することができます。
また、キャットウォークを設置する壁には、強化した壁紙や汚れに強い壁紙を利用するのがおすすめ。
ペット用壁紙は自分で貼れる?
最近では、自分で貼れるシールタイプの壁紙も増えてきています。今回ご紹介したペット対応の壁紙も自分で貼れるのでしょうか?
基本的に今回ご紹介した壁紙はシールタイプではなく、糊付けするタイプの壁紙です。
自分で貼るとなると、用具が必要になりますし、貼り方に技術が必要になります。例えば、こちらのスーパー耐久性の説明書には、多くの注意点が書かれています。
接着剤を塗布してからのオープンタイム、糊付け後のたたみ方、エア抜きの方法、施工時の室温など、気を付けなければいけないポイントがたくさんあります。
壁紙を貼る経験があるのであれば自分で貼っても問題ないですが、経験がない時には自分で貼るのではなく、業者に依頼するようにしましょう。地域の工務店やリフォーム会社などに依頼すれば、貼ってくれるでしょう。
まとめ
ペットを飼っているとニオイや傷など、壁に関するお悩みが出てきます。
現代では様々な機能を持った壁紙が開発されており、それらを利用すれば悩みを簡単に解決できる可能性があります。
ぜひ今回紹介した壁紙を利用することで、ペットと暮らす住まいを快適なものにしてください!
この記事を書いたペットとの暮らしの専門家
勝部 千尋
「書く・聴く・伝える」
執筆&犬猫お悩み相談『毛玉生活』運営
ライター/犬猫相談員
経歴
静岡県沼津市出身/京都芸術大学卒
大学卒業後、オーストラリアにワーキングホリデーと...
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愛犬家住宅コーディネーター