目次
冬の寒さをしのぐためにストーブを使う方も多いと思いますが、猫の飼い主さんにとってはストーブは危険な存在です。
猫は暖かい場所が大好きなので、ストーブに近づいたり触ったりすることがあります。
ストーブの前でくつろぐ愛猫の姿はなんとも可愛らしいですが、猫がストーブにいたずらをしてしまうと火傷や火事の原因になりかねません。
そこで、猫の安全を守るために必要なのがストーブガードです。
ストーブガードとは、ストーブの周りに設置する金属製の柵のようなもので、猫がストーブに触れないようにする役割を果たします。
この記事では、猫に適したストーブガードの選び方とおすすめの商品を紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
ストーブガードがないと愛猫に起こり得る危険
ストーブガードは愛猫をさまざまな危険から守ってくれるアイテムです。
ストーブガードなしでストーブを使う場合、以下のような危険が起こり得ることを知っておきましょう。
ストーブに近づきすぎてやけどをする
ストーブの前面や上部が高温になっている場合、猫が触れたり乗ったりするとやけどを負ってしまいます。
また、低温やけどという長時間低温の熱源に当たり続けることで起こるやけどもあります。
猫の場合は、44℃程度の暖房器具に3〜4時間、46℃程度の暖房器具に1時間程度触れていると、低温やけどを発症する可能性があると言われています。
やけどの程度は軽度から重度までさまざまですが、痛みや炎症、感染などの合併症を引き起こす可能性もあるため、愛猫がストーブの近くに長時間寝てしまわないように対策することが重要です。
毛やひげが焦げる
猫は熱さに鈍感なので、ストーブにあたっているうちに毛やひげが焦げてしまうことがあります。
毛の先が焦げた程度であれば大きな問題はないですが、熱が皮膚まで達してしまうとやけどしてしまいます。
また、毛やひげが焦げると猫の感覚やバランスが悪くなることもあると言われています。
ひげは空間や物の大きさを判断するのに役立ち、猫の重要な感覚器官なのです。
ひげが焦げると猫は不安やストレスを感じることがあるため、十分注意しましょう。
火事になる
猫がストーブにいたずらをして倒したり、上に乗って火が引火したりすると火事になる可能性があります。
特に燃焼系のストーブは、カーテンやカーペットなど燃えやすいものに引火しやすいので注意が必要です。
火事になると猫や人間に大きな被害を及ぼす恐れがあるため、猫がストーブにいたずらをしないように工夫する必要があります。
ストーブガードの種類と特徴
ストーブガードにはいくつかの種類があります。
愛猫との生活に適したアイテムを選ぶため、種類ごとの特徴を押さえておきましょう。
三方式
三方式とは、ストーブの前面と両側面を覆うタイプのストーブガードです。
ストーブの上部は空いているので熱が上に逃げやすくなり、ストーブの操作もしやすくなります。
しかし、猫がストーブの上に飛び乗ったり、ストーブガードとストーブの間に入り込んだりする可能性があります。
四方式(屋根付き)
四方式とは、ストーブの前面と両側面に加えて上部も覆うタイプのストーブガードです。
屋根がついているので猫がストーブの上に飛び乗ることを防ぎ、ストーブガードとストーブの間に猫が入り込むことも防げます。
しかし、屋根がついているとストーブの操作がしにくくなるため、扉付きのタイプがおすすめです。
吹き出し口ガード
吹き出し口ガードとは、ファンヒーターの吹き出し口だけを覆うタイプのストーブガードです。
ファンヒーターは熱風を出すことで部屋を暖めますが、吹き出し口は非常に高温になるので、猫が触れるとやけどをします。
吹き出し口ガードは吹き出し口にフィットするように作られているので、猫が直接触れないようにガードできます。
また、吹き出し口ガードはストーブの他の部分には影響を与えないので、熱の効率や操作性を損なうことはありません。
猫にも安全なストーブガード選びのポイント
猫用のストーブガードはほとんど販売されていないため、市販されているストーブガードの中から愛猫に適したアイテムを選ぶ必要があります。
猫にも安全なストーブガードを選ぶためには、以下のようなポイントに注意しましょう。
ストーブの大きさに合わせて選ぶ
ストーブガードは、ストーブの大きさに合わせて選ぶことが大切です。
ストーブガードが小さすぎると、猫がストーブガードの隙間からストーブに触れてしまう可能性があります。
反対に、ストーブガードが大きすぎると、部屋の面積を占有し圧迫感を与えます。また、存在感が大きいと猫も気になっていたずらをするかもしれません。
ストーブガードは、ストーブの周りに猫の手が届かない程度の隙間を残して設置するのが理想です。
四方式(屋根付き)ストーブガードがおすすめ
前述のように、三方式は上部が空いているので猫がストーブに飛び乗ったり、ストーブガードとストーブの間に入り込む可能性があります。
そこで、猫にも安全なストーブガードとしておすすめなのが、四方式(屋根付き)ストーブガードです。
四方式ストーブガードは屋根がついているので、猫がストーブの上に飛び乗ることと、ストーブガードとストーブの間に猫が入り込むことを同時に防ぎます。
三方式のストーブガードより価格が高いものが多いですが、愛猫の安全性を考えると四方式ストーブガードの方が優れていると言えるでしょう。
猫の手が入らないような網目の細かいものが◎
猫は、数センチの隙間でも手を突っ込んで遊んでしまったりしますよね。
ストーブガードの網目が荒いと猫の手が入ってしまい、ストーブガードの外側からストーブに触れてしまう可能性があります。
これでは、ストーブガードの意味がありません。
そこで、網目の細かいものを選ぶことがおすすめです。
網目の細かいストーブガードを選ぶことで、猫の手が入らないように対策できます。
ストーブガードの素材にも注意
ストーブガードの素材は、猫の安全性やストーブの効率にも影響します。
一般的に、金属製のストーブガードは熱を伝えやすく、猫が触れるとやけどの危険があります。
また、金属製のストーブガードは熱を遮断してしまい、部屋が暖まりにくくなることもあります。
そこで、熱くなりにくい素材のストーブガードがおすすめです。
たとえば、植毛素材やシリコン製のストーブガードは熱を伝えにくく、猫が触ってもやけどしにくいです。
また、ナイロンのような植毛素材やシリコン製のストーブガードは熱を逃がしやすく、部屋の暖まりを妨げません。
扉付きならストーブを操作しやすい
ストーブガードは、猫の安全を守るために必要なアイテムですが、ストーブの操作性を損なうこともあります。
特に、四方式(屋根付き)のストーブガードはストーブの上部も覆っているので、ストーブのスイッチや火力調整をするのが難しくなります。
ストーブガードを外すと、猫がストーブに近づくチャンスを与えてしまうので、避けたいところです。
そこで、扉付きのストーブガードがおすすめです。
扉付きのストーブガードなら、ガードを外さずにストーブの操作ができます。
扉付きのストーブガードは、操作性と安全性の両方を兼ね備えた優れたアイテムです。
扉が開いたままになると猫がストーブに触れてしまうため、操作した後は扉を閉めましょう。
猫にも安全なストーブガードのおすすめ商品
猫にも安全なストーブガードを選ぶポイントを紹介しましたが、具体的にどんな商品がおすすめなのでしょうか?
ここでは、猫の飼い主さんに人気のストーブガードを3つご紹介します。
グリーンライフ 屋根付きストーブガード ホワイト YSG-N
「グリーンライフ 屋根付きストーブガード ホワイト YSG-N」は、四方式(屋根付き)のストーブガードです。石油ストーブをお使いの方にぴったりのアイテムです。
ストーブの全方向をしっかりと囲むことで、猫がストーブに触れることを防ぎます。網目が細かく、ストーブガードの外側から猫が手を入れたり、おもちゃが入ってしまったりしないようになっています。
扉付きで、ストーブの操作もしやすくなっているところもポイントです。
幅52×奥行き33×高さ71cmまでの反射型石油ストーブに対応しています。ホワイトカラーのシンプルなデザインは、部屋のインテリアにも馴染みやすいでしょう。
組み立ても簡単で、ネジや工具は不要です。 オフシーズンには折りたたんでコンパクトに収納できます。
グリーンライフ ストーブガード オイルヒーター OHG-72
オイルヒーターをお使いの方には、四方式の「グリーンライフ ストーブガード オイルヒーター OHG-72」がおすすめです。
「YSG-N グリーンライフ 屋根付きストーブガード ホワイト YSG-N」と同じく、網目が細かいため猫と暮らす方も安心して使うことができます。
サイズは幅20×奥行き57×高さ68cmまでのオイルヒーターに対応しています。 お使いのオイルヒーターのサイズに合わせて、幅や高さを調節できるところも嬉しいポイントです。
また、タオルハンガーがついていて、洗濯物などを乾かすこともできます。
永田金網 ファンヒーターガードコンパクト NFHG-3055C3
「永田金網 ファンヒーターガードコンパクト NFHG-3055C3」は、吹き出し口ガードタイプのストーブガードです。
ファンヒーターの吹き出し口にぴったりと取り付けることで、猫が熱風に触れることを防ぎます。 また、ステンレス製の網目が細かいので、猫の手が入りにくくなっています。
前面パネルは、熱くなりにくい加工(植毛仕上げ)が施されており、 石油ファンヒーター・ガスファンヒーターともに簡単に取りつけが可能です。
横幅スライド式の前面パネルと面ファスナーのバンドで、色々なサイズのヒーターに対応できる設計です。
ヒーター本体に直接取り付ける粘着テープや金具などは一切不要で、使用するネジも手で回せるタイプで簡単に組み立てと取付ができます。
シルバーカラーのスタイリッシュなデザインは、部屋のインテリアにも合わせやすいでしょう。
アイリスオーヤマ ファンヒーターガード シルバー FTE-650N
「アイリスオーヤマ ファンヒーターガード シルバー FTE-650N」は、ファンヒーターに直接触れるのを防ぐ四方式のストーブガードです。
網目の間隔は1歳の赤ちゃんを目安に設計されていて、12mmと細かいので猫の手が入りにくい仕様となっています。
吹き出し口部分には熱くなりにくいシリコンコーティングが施され、全面スライド式扉採用で操作や点検も簡単にできます。
吹き出し口の高さが床から30cm、幅48cm、奥行き37cm以内で、温風の出口が左側についているタイプのファンヒーターに対応しています。
ファンヒーターのサイズに合わせて固定できる底面ワイヤー付きで安定性が高いですが、屋根付きでない点は注意ポイントです。
ストーブガードを使っても猫の様子に注意しよう
ストーブは猫にとって魅力的な暖かい場所ですが、同時に危険な存在でもあります。
猫がストーブに近づきすぎてやけどをしたりする可能性があるため、猫の安全を守るためにストーブガードを使うことがおすすめです。
ストーブガードは、ストーブの形や大きさに合わせて選びましょう。 また、猫の手が入らないような網目の細かいものや、熱くなりにくい素材のものを選ぶこともポイントです。
今回は、猫にも安全なストーブガードの選び方とおすすめ商品を紹介しました。
しかし、ストーブガードを使っているからといって油断せず、愛猫の様子には注意することを忘れないようにしましょう。
愛猫の安全を守るストーブガード選びに、ぜひ参考にしてみてくださいね。
関連記事:冷え込む冬の夜、猫は暖房なしでも大丈夫? ケージを工夫して寒さを乗り越えよう!
この記事を書いたペットとの暮らしの専門家