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猫の手・しっぽ挟まり事故に注意!猫も飼い主も安心なドアの工夫をご紹介

目次

    猫と一緒に暮らしていると、猫のドア挟まり事故が心配になることがあるのではないでしょうか?

    ドアを開けた瞬間に猫が飛び出そうとしたり、人がドアを閉めようとしたタイミングで猫がドアを通過しようとしていたり、ふとしたタイミングで起こりがちなのがドア挟まり事故です。

    「猫たちが自由に部屋を行き来できるように」とは思っても、玄関のドアはもちろん、部屋の中のドアを全て開けっ放しにすることは現実的に考えてもなかなか難しいもの。トイレの匂いが別の部屋に入ってきてしまったり、冷暖房効果も弱まったりしてしまいます。

     

    今回は、猫のドア挟まり事故を防ぐ、猫も飼い主も安心なドアの工夫をご紹介します。

    ドアに挟まったときのケガ

    まさに猫の歩き方は忍び足。柔らかい肉球がクッションの役割を果たして足音を消すほか、爪を出したり引っ込めたりできるので、歩くときもカチャカチャという音を立てません。飼い主がドアを閉めるタイミングで、音も立てずに猫がドアを通過していることも。

     

    不意に起こるドア事故ですが、強くドアが閉まってしまったり、打ちどころが悪かったりすると大きなケガにつながってしまうこともあります。

    手足やしっぽの骨折・捻挫

    まず猫のドア事故で多いのが、手足やしっぽの骨折や捻挫です。特に、長いしっぽの猫の場合は、身体がドアを通過してもしっぽだけ残されて挟まってしまうこともあります。

     

    骨折や捻挫が疑われるときは、

     
    • 手足をかばうように歩く
    • 足を浮かせて歩く
    • 手足が腫れている
    • 手足を触ると嫌がる
    • じっとして動かない
    • 元気や食欲がない
     

    などの様子が見られることがあります。しっぽを骨折した場合、症状がひどいと神経障害が起きてしまう可能性もあるため、上記のような様子が見られたら、様子見をせずになるべく早く動物病院に連れて行くようにしましょう。

     

    爪の折れ

    ドアに手足が挟まってしまったときは、爪が折れてしまうことがあります。

    爪が折れてしまったときは、

    • 爪が剥がれている
    • 爪から出血している

    などの症状が見られることがあります。

     

    爪が折れたり剥がれたりして出血が見られる場合は、応急処置が必要です。まずは止血し、傷口をきれいに保つようにしましょう。血が止まってもしばらくは爪の様子を見るようにし、万が一化膿のような症状が見られたら動物病院に連れていきましょう。

     

    また、指の骨に近い部分の爪が折れてしまった場合は爪が死んでしまい再生しないこともあります。患部の様子を観察し、気になることがあったら獣医さんに相談するのが安心です。

    ドアでの事故を防ぐために気をつけること

    思わぬケガのもとになるドアでの事故ですが、ドア自体に工夫を凝らす前に飼い主の習慣や住環境の調整でドアの事故を防ぐことができます。

    ドアの開閉時に猫が近くにいないか確認する習慣を作る

    まずは、ドアの開閉時は周囲に猫がいないか確認する習慣を作るようにしましょう。

    玄関のドアについては猫の脱走防止で注意することは多くても、家の中のドアまではなかなか意識が向かないことも多いかと思います。猫がよく過ごす部屋につながるドアや、閉まりが強いドアなど、特に注意を向けるドアを決めておくと良いでしょう。
     

    玄関のドアは猫を完全にコントロールできる状態で開閉する

    猫の逃亡や事故の原因として多いのが、玄関からの飛び出しです。帰宅したときにドアの目の前に猫がいた、ということもよくあるのではないでしょうか?

    運動神経がとても良い猫は、ドアが開いた瞬間の小さい隙間でも簡単に外に飛び出すことができてしまいます。

    慌ててドアを閉めて脱走は防げても、猫がドアに挟まってケガを負わせてしまった、というようなことを防ぐためにも、玄関付近には猫を近づけない工夫ができると安心です。

     

    例えば、猫がよく過ごすスペースは玄関から遠い部屋にしたり、玄関前に猫が飛び越えられない柵を作ったりするのが効果的です。

    柵を作る場合は、柵の高さに注意が必要。猫は非常にジャンプ力に優れている動物で、自分の体長の約5倍の高さまで飛べるといわれてます。冷蔵庫や棚の上などにも助走無しで飛び乗れてしまいます。

     

    「柵を作りたくても賃貸暮らしで大がかりな工事はできない」「DIYは苦手...」という方にもおすすめなアイテムをご紹介します。

     

    にゃんがーど

    画像引用:ねこ工房公式ホームページ
     

    商品名

    にゃんがーど

    メーカー

    ねこ工房

    価格

    72,546円(税抜)
    ※商品別に値段が異なります

    サイズ

    オーダーメイド

     

    こちらの商品はオーダーメイドの脱走防止柵です。「柵を新たに取り付けるには工事が必要なのでは?」と身構えてしまうこともあるかと思いますが、にゃんがーどは突っ張りタイプの固定柵なので、大がかりな工事不要で自分で簡単に設置が可能です。サイズも取り付け位置に合わせてオーダーメイドで注文できるので、自宅にぴったりな柵を後付けすることができます。

     

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    猫も飼い主も安心なドアの工夫

    それではここからは、ドア自体に施す工夫について紹介します。飼い主がいくら注意を払っても、猫が遊んでいる最中にドアに挟まってしまったり、風などでドアが勢いよく閉まってしまったりすることもあるかもしれません。ここでは大きく3つに分けて紹介します。

    ペットドア

    ペットドアとは、室内のドアや壁にペットが通れる程の大きさの穴を開けて設置する犬・猫専用のドアのこと。ペットドアがあることにより、ペットが自由に部屋を行き来できるので、ペットのストレスが軽減されるほか、飼い主もドアの開閉補助をする手間が省けます。

    また、ペットドアがあればメインのドア自体は常に閉めておけるので、ペットの出入りのためにドアを開けっ放しにする必要がなくなり、冷暖房も効率良く使えます。

    もちろんペット専用に作られているので、ドア自体も軽い材質で作られているものが多く、ペットの身体を傷つけることもありません。

     

    人間用のドアは引き戸と開き戸に分かれますが、ドアの仕様に合うペットドアが販売されています。取り付ける際は、現在のドアをペットドア付きのものに交換するか、現在のドアに穴を開けてペットドアを後から取り付けるかになります。

    ペットドアのサイズは飼い猫のサイズに合わせて選択しますが、子猫のときにペットドアを設置する場合は、成長を考慮したサイズを選ぶようにしましょう。

     

    おすすめのペットドアについては、こちらの記事も参考にしてください。

    開閉部に隙間を作るドアストッパー

    ドアストッパーは、ドアを開けたまま固定したり、ドアを開けたときに扉が直に壁や家具などに当たらないように緩衝できる器具のことをいいます。

    ドアを開けたまま猫が通れる程度の隙間を作れるので、猫がドアに挟まる心配がなくなります。

    ドアストッパーには、ハンドル側に設置するものと蝶番側に設置するものと2種類あります。特に蝶番は、ドアを閉める人の視界に入りにくく注意が向きにくい場所なうえに、テコの原理で蝶番に物が挟まっていても力を入れずとも簡単にドアを閉められてしまいます。蝶番に猫の手足を挟んだままドアを閉めようとしてしまった、というようなことを防ぐためにも、注意したいポイントです。

    ここでは、ハンドル側・蝶番側それぞれのドアストッパーを紹介します。

    ハンドル側

    カーボーイ/ドアストッパー 

    画像引用:【楽天市場】カーボーイ/ドアストッパー ブラウン/BS-42
     

    ドアのハンドル側に取り付けるドアストッパーです。材質は発砲ゴム、つまりスポンジのような質感で、軽くて手軽に取り付けられるのが特徴です。隙間の部分をドアに挟みこんで使います。

    比較的柔らかいので少し厚みのあるドアでも対応できますが、逆に薄めのドアだと挟めずに落ちてしまうので、購入の際はドアの厚みのサイズを測っておくと安心です。

    また、ドアの下の方に取り付けると猫が外してしまうこともあるので、高めの位置で取り付けると良いでしょう。

     

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    蝶番側

    はさマンモス


    画像引用:はさマンモス公式ページ

     

    こちらの商品はドアの蝶番側に取り付けるドア挟まり防止グッズです。蝶番の表・裏にそれぞれ両面テープで貼り付けるので、賃貸マンションでも問題ありません。剥がれにくい形状ですが、より強い粘着力を求める場合は「強粘着タイプ」もあります。

     

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    閉まる直前に減速するドア

    勢い余って強くドアを閉めてしまったり、風などでドアがいきなり強く閉まったりしたときに、閉まる直前で勢いを減速させることができると、万が一ドアが閉まるときに猫が通過中だったとしても大きなケガの防止につながります。

    ここではドアの形状(引き戸・開き戸)に分けて、ドアに取り付けるアイテムや施工方法を紹介します。

    引き戸用

    引き戸の本体や桟に取り付けることで、引き戸が閉まる速度をゆっくりにすることができます。

     


    画像引用:Amazon 引き戸クローザー そろり UC-0010 ライトブラウン(アイボリー)【10年以上愛されているロングセラー商品】

     

    引き戸クローザー そろりは、ドライバーで取り付けができ、左開き・右開きどちらにも対応しています。ドアが自動的にゆっくり閉まるようにする商品ですが、ストッパーがついているので一時的に全開状態を維持することもできます。
     

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    画像引用:Amazon 丸喜金属本社 引き戸用ストッパー(反動を止めます)ステンレス製 S-208
     

    引き戸の桟に取り付けるタイプのストッパーです。鴨居の中にビスを一つ付けるだけなので設置も手軽。まずは試してみたいという方にもおすすめです。

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    開き戸用

    開き戸の閉まる速度が早い場合は、ドアクローザーを調整するのがおすすめです。ドアクローザーは、ドアの上部に付いているドアを適切な速度で閉めるための装置のこと。

    ドアクローザーはドライバーを使って調整できますが、ネジの回し加減などが不安な場合は業者にお願いすると良いでしょう。
     

    ドアクローザーのイメージ(画像引用:写真AC)

    ちょっとした注意や工夫でドアの挟まり事故を防ぎましょう

    玄関に限らず、室内ドアの開け閉めは1日のうちで何度となくする行為です。人間と猫は目線が1メートル以上違うからこそ、猫のドア挟まりはふとした瞬間に起こりがちで、強さや当たりどころによっては大きなケガに繋がってしまうことも。

    まずは、猫がよく過ごす部屋につながるドアに危険がないか確認するところから、飼い主も猫も安心なドア作りをはじめてみてはいかがでしょうか。

    この記事を書いたペットとの暮らしの専門家

    AMILIEライター

    エリア:東京都

    愛犬家住宅コーディネーター